監督:ニコラス・ペッシェ 2020年10月にイオンエンターテイメントから配給
ザ・グラッジ 死霊の棲む屋敷の主要登場人物
マルドゥーン刑事(アンドレア・ライズボロー)
夫を病気で亡くし、息子と2人で暮らすシングルマザーの刑事。車から見つかった腐乱死体の捜査をする中で呪いにふれてしまう。
グッドマン刑事(デミアン・ビチル)
マルドゥーン刑事の相棒。以前起きたランダース事件から、現場である家に入るのを恐れている。
ピーター・スペンサー(ジョン・チョウ)
ランダース事件後、現場となった家を扱った不動産屋。契約したマシソン夫妻に会うために頻繁に家を訪れていた。
フェイス・マシソン(リン・シェイ)
夫ウィリアムと共にランダース事件現場の家を購入した。重い病を患っており、ウィリアムは楽にしてあげたいと考えている。
ローナ・ムーディ(ジャッキー・ウィーバー)
病に苦しむ人の自殺を手助けしている。ウィリアムにフェイスの自殺幇助を依頼されたため、あの家を訪れる。
ザ・グラッジ 死霊の棲む屋敷 の簡単なあらすじ
「リング」と並ぶ2大ジャパニーズホラー「呪怨。」
過去にハリウッドでも製作されましたが、本作はそのリブート版となっています。
東京で働いていたフィオナ・ランダースは、自身に忍び寄る不穏な空気を感じ取り、アメリカへ帰国します。
しかしフィオナは邪悪なモノを家に連れ帰ってしまいました。
その後不可解な事件が起き、マルドゥーン刑事は捜査を行う中でその呪いにふれてしまいます。
ザ・グラッジ 死霊の棲む屋敷 の起承転結
【起】ザ・グラッジ 死霊の棲む屋敷 のあらすじ①
人が強い恨みを抱えたまま死んだとき、その恨みは呪怨となってその場に残る。
そしてその呪怨に触れた者は決して逃れられない…(2004年東京)フィオナ・ランダースはある家から出てきました。
そこの住人のためにケア・センターから派遣されたのです。
「もうアメリカに帰るわ」電話をかけながら、逃げるようにその場を離れようとします。
しかし目の前のごみ袋が動き出し、背後には不気味な女が佇んでいました。
アメリカの自宅に戻ったフィオナは、夫のサム、娘のメリンダとの再会を喜びます。
(2006年現在)マルドゥーン刑事は息子バークとともに新しい家に引っ越してきました。
夫は3カ月前にガンで他界しています。
新しい学校に行くのを渋るバークをなんとか送り出し、マルドゥーン刑事は新しい赴任先の警察署へと向かいました。
相棒・グッドマン刑事と共に、2人は変死体が発見された現場へと向かいます。
現場は森林地帯で、放置された車の中で白骨化した死体が見つかりました。
身元はローナ・ムーディ、65歳。
生前は自殺幇助の仕事をしていました。
遺留品にある住所「レイバーン通り44番地」を知ったグッドマン刑事は顔をしかめます。
近くの捜査官が「ランダース事件と同じだ」と指摘しますが、グッドマン刑事は何も語ろうとしませんでした。
その後マルドゥーン刑事はランダース事件について調べ、それが一家全員が死亡した事件だと知ります。
上司によると、グッドマン刑事はその家に一度も入らなかったといいます。
マルドゥーン刑事は事件現場となった家へ向かいました。
ドアをノックすると、かすかに「ここにはいたくない」という声が聞こえてきます。
家の中に入っていくと、住人の老女フェイス・マシソンがいました。
近づくとフェイスが自分の指を包丁で切断していることに気づき、急いで救急車を要請します。
さらに部屋の中には腐乱死体がありました。
【承】ザ・グラッジ 死霊の棲む屋敷 のあらすじ②
その夜、帰宅中のマルドゥーン刑事は道に女性が佇んでいるのを目撃し、直後目の前に現れた少女を車で轢いてしまいます。
急いで車を降りて辺りを見回しますが、どこにも人はいませんでした。
マルドゥーン刑事は一人で暮らしているグッドマン刑事宅を訪れ、ランダース事件について教えてほしいと頼みます。
グッドマン刑事は重い口を開きました。
2年前、レイバーン通り44番地の家に住んでいたフィオナ・ランダースが夫と娘メリンダを殺害し、自殺をするという事件がありました。
グッドマン刑事は不穏な空気を感じて家の中に入らなかったのですが、相棒だったウィルソン刑事はその家にこだわり、捜査後も何度も足を運んでいたと言います。
そして「あの家に入れ込むな」とマルドゥーン刑事に警告しました。
(2004年)事件の後に売りに出されたあの家を扱ったのは、ピーター・スペンサーという不動産屋の男でした。
ある日ピーターと妊娠中の妻・ニナは、羊水検査の結果赤ちゃんは難病を持って生まれてくる可能性が高いと医者から説明され、ショックを受けます。
帰り道、ピーターはあの家を売った相手であるマシソンにサインをもらうため、家に立ち寄りました。
しかし家の中を見回っても人気はなく、ピーターは仕方なく家を後にします。
浴槽にある血まみれの手には気づきませんでした。
帰宅後シャワーを浴びていたピーターは、自分の後頭部に人の手がある感覚がして驚きました。
夜には布団が動く感じがし、不気味な影も目撃します。
翌日、再び家を訪れたピーターは、家の前で少女(事件で殺されているメリンダ)に会いますが、突然少女が鼻血を出したため家に入れて手当をし、マシソンに電話をかけてメッセージを残します。
(現在)フィオナのビデオを見ていたマルドゥーン刑事は席を立ちました。
洗面所で水を張り顔を沈めようとすると、突然何者かの手で顔を押し付けられます。
しかし周りには誰もいませんでした。
【転】ザ・グラッジ 死霊の棲む屋敷 のあらすじ③
(2005年)自殺幇助の仕事をしているローナ・ムーディは、妻フェイスを送りたいというウィリアム・マシソンの話をあの家で聞いていました。
精神疾患がないことを確認するためローナはフェイスの元へ向かいます。
フェイスは目に見えない少女メリンダと遊んでいて、それを見たローナは力になれないと告げました。
しかし何かの手助けはできるかもしれないと、しばらく家に泊まることになりました。
スーパーへ向かったローナは、そこで肉にたかるハエと少女の幻影を目撃します。
さらに家の前に佇む男に遭遇し、それを聞いたウィリアムは「また来ている」とグッドマン刑事に電話をかけました。
男はウィルソン刑事だったのです。
ウィルソン刑事は迎えに来たグッドマン刑事の横で拳銃自殺を図り、一命はとりとめたものの精神病院へ入れられてしまいました。
(現在)マルドゥーン刑事はウィルソン刑事がいる精神病院へ行き、話を聞きます。
ウィルソン刑事はあの家には怨念がこもっており、入ったら終わりだと言いました。
そしてすでにマルドゥーン刑事も呪われていると告げます。
マルドゥーン刑事が帰った後、ウィルソン刑事は発狂し自分の目を潰してしまいました。
その後マルドゥーン刑事は、フィオナが東京で働いていた家でも事件が起こっていたことを突き止めます。
家に足を踏み入れた者は皆死んでいました。
(2004年)事件を捜査したウィルソン刑事は、幻影を見たりと心身に異常をきたしていました。
グッドマン刑事が休むよう助言しても、取りつかれたように事件にのめり込みます。
(現在)署で調べ物をしていたマルドゥーン刑事は、突然何者かの気配を感じました。
警備室の監視カメラを再生すると、自分のそばに人が映っています。
それはサム・ランダースでした。
慌てて辺りを見回しますがどこにもおらず、戻って来た警備員と一緒に見直した映像にも何も映っていません。
「休んだ方がいい」と警備員は声をかけます。
【結】ザ・グラッジ 死霊の棲む屋敷 のあらすじ④
(2004年)少女と2人でマシソンの帰りを待つピーターに、ニナから電話がかかってきました。
話しているとチャイムが鳴り、ピーターは玄関に向かいます。
長髪の女が立っているのが一瞬見えましたが、開けると誰もいません。
リビングに戻るとソファにいた少女がいなくなっていました。
浴室に向かうと浴槽は濁った水で満たされていて、ピーターはそこから出てきた手に襲われてしまいます。
その後自宅で眠っていたニナは、帰って来たピーターに包丁で刺され殺されてしまいました。
ピーターも風呂場で死んでしまいます。
(2005年)マシソン家に滞在中のローナは不穏な空気を感じていました。
マシソンも霊の存在に気づいていていたようです。
ローナは何もできないと考え、家を出ることにします。
翌日、フェイスのいる台所に向かうと、フェイスは淡々と包丁で自分の指を切断していました。
殺されたマシソンも横たわっています。
ローナは逃げるように家を飛び出し、急いで車に乗り込み走り出しました。
しかし封鎖中の道路へ入り込んでしまい、幻影を見たローナは木に衝突してしまいます。
(現在)入院中のフェイスは車いすで病院内を移動していましたが、非常階段に出てそのまま飛び降りてしまいます。
死体の横にはメリンダが佇んでいました。
—幻影に苦しむマルドゥーン刑事は、全てを終わらせるためにバークを連れてあの家に向かいます。
車から出ないようバークに言い聞かせ、家の中に入り油をまきます。
死んでいった者の幻影が現れる中、バークが家に入ってきました。
しかしそれは幻影だと見抜いたマルドゥーン刑事はそのまま家に火を放ちます。
—ある朝、登校の時間になりマルドゥーン刑事は自宅でバークを抱きしめます。
その背後で、部屋からバークが出てきて「いってきます」とバスに乗り込んでいきました。
マルドゥーン刑事が抱きしめていたのはバークではなくメリンダでした。
家の中に悲鳴が響き渡ります…
ザ・グラッジ 死霊の棲む屋敷 を観た感想
過去のアメリカ版「呪怨」を観ていなくても観れますが、本家日本版「呪怨」は鑑賞しておいた方がより楽しめると思います。
本家でもそうでしたが、最初から最後まで恐怖シーンが満載で、常に気を張って観なくてはならないような作品です。
さすが伽椰子、海を渡っても最強ですね。
やはりハッピーエンドは望めませんでした。
精神的にじわじわ…というよりは、直接的に驚かされるので、大勢でキャーキャー言いながら鑑賞するのも楽しいかと思います。
時系列が行ったり来たりで多少複雑ですが、なるべくわかりやすくなるようにとの配慮が感じられます。
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