監督:マーク・フォースター 2009年1月にソニー・ピクチャーズエンタテインメントから配給
007 慰めの報酬の主要登場人物
ジェームズ・ボンド(ダニエル・クレイグ)
主人公で、MI6職員。コード番号は007
カミーユ(オルガ・キュリレンコ)
本作のボンドガール。ボリビアの元諜報員
ドミニク・グリーン(マチュー・アマルリック)
慈善団体「グリーン・プラネット」のCEO。謎の組織の幹部。
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007 慰めの報酬 の簡単なあらすじ
007誕生を綴った、前作「カジノ・ロワイヤル」の1時間後から始まります。
初めて愛した女性を死なせてしまった失意から復讐を誓うボンドでしたが、彼女を嵌めた男から、世界を揺るがすほどの危険な組織の存在を知ることになります。
その組織を追いかけるうちに出会う、カミーユという謎の女も、やはり心に傷を負う過去を持っていました。
007 慰めの報酬 の起承転結
【起】007 慰めの報酬 のあらすじ①
場所は、イタリア・シエナ。
ボンドが初めて愛した女性・ヴェスパーの復讐のため、前作で追い詰め、確保したミスター・ホワイトをトランクに押し込め、ボンドの乗るアストン・マーチンと敵の車の激しいカーチェイスと銃撃戦から幕が上がります。
海を望む崖の途中にある道路で一般走行車の間を縫い、敵の執拗な攻撃を振り切ったボンドは、Mの待つ隠れ家でホワイトの尋問を始めます。
MI6もCIAも何も知らないとあざ笑うホワイトから、巨大で危険な組織の存在を知ることになったその時、ホワイトの協力者でMI6の職員であったミッチェルがMをねらって発砲します。
街中を逃走する裏切り者をボンドは激しく追跡し仕留めますが、その間にホワイトに逃げられてしまいます。
ロンドンに戻ったMとボンドは、ミッチェルが持っていた紙幣の番号からスレイトという男が組織と繋がっていること、またロンドン・ヒースローからハイチへ飛んだことを突き止め、早速ボンドはハイチへと向かいます。
【承】007 慰めの報酬 のあらすじ②
ハイチ、ポルトープリンスのホテルでスレイトを返り討ちにしたボンドは、フロントに預けられていたスレイトのブリーフケースを持ち出しホテルを出ます。
そこに現れたカミーユという女性に、彼女の車に乗るようにと言われます。
ボンドをスレイトと思っているカミーユは取引について話始めますが、ブリーフケースの中にある彼女の写真と拳銃を見るなり、乱暴にボンドを車から追い出します。
後を追ったボンドは、カミーユが埠頭にいるドミニク・グリーンのもとへ向かうのを確認し、グリーンがボリビアの将軍メドラーノと取引をしていることを突き止めます。
カミーユは幼い頃にメドラーノ将軍に家族を殺され、グリーンを通じて復讐の機会を狙っていました。
すでにグリーンによって素性を知られてしまったカミーユは取引の見返りの一部として将軍へ引き渡され、2人はボートで沖へと出て行きます。
その2人を追って別のボートを激突させるボンドは、復讐が果たせなかったと攻められながらも無事にカミーユを救い出します。
【転】007 慰めの報酬 のあらすじ③
グリーンがオーストリアに向かう情報を得たMは、ボンドにもチャーター機を許可しオーストリアのブレゲンツへ向かわせます。
グリーンが乗った小型機には、すでにCIA南米局長のビームが搭乗しており、彼らはボリビアでクーデターが起きてもアメリカが干渉しないことの引き換えに、石油採掘の権利を認める取引を結んでいました。
局長と同乗していたフィリックス・ライターはカジノ・ロワイヤルでもボンドに協力したCIA職員。
グリーンがボンドの写真を見せながら殺しを依頼し、それを承諾するビームに疑念を抱いていました。
オペラ劇場に向かうグリーンを追って劇場へ潜入したボンドは、一部の客だけが紙袋を受け取って入場していくのを目にします。
その1人から袋を奪い、中に入っていたイヤホンを付け、劇場の座席が見渡せるセットの上でスタンバイしていると、世界の政財界の大物がティエラ計画というものについて話し合う声が聞こえてきました。
彼らのボディガードらに追われるボンドは、その中にいたイギリスの特命大使付き護衛を屋上から突き落とすことになります。
【結】007 慰めの報酬 のあらすじ④
ボリビアのラパスに到着したボンドは、空港で待ち構えるMI6駐在員のフィールズの出迎えを受けます。
彼女はMからボンドを連れ戻すように指示されていますが、イギリスへの飛行機は翌日までなく、同行したマティスの手配により、その夜のグリーン主催のパーティーへ参加するチケットを手に入れます。
そこでグリーンと一緒にいるカミーユを発見したボンドは、彼女と共に会場を後にし、ティエラ計画を探るため砂漠へと向かいます。
そこには地下を流れる水流があり、人為的にせき止められた形跡がありました。
グリーンがメドラーノ将軍からこの土地を手に入れる目的は、水資源の権利を支配することでした。
CIAのフィリックスから、グリーンが砂漠のホテルでメドラーノ将軍へクーデター資金を渡すことを聞き、カミーユと一緒に向かいます。
ホテルに潜入したボンドはグリーンを追い、ホテル内にある水素タンクが爆発を起こしていく中、カミーユは将軍と格闘になり復讐を果たします。
銃声を聞いたボンドは、火の手が広がる中カミーユを救い出し、砂漠を歩いて逃げようとするグリーンを車で追跡し、エンジンオイルの小缶を渡して置き去りにします。
後に、グリーンが砂漠で頭部に2発の銃弾と胃はオイルで満たされた状態で死んでいたことをMから聞きます。
007 慰めの報酬 を観た感想
大きく話題となった、ダニエル・クレイグにとっては初007作品の1時間後からのストーリーということで、スタッフの中心も続投となり、関連性を大事に制作された作品だと思います。
007ファンや、とりわけクレイグのファンにとっては大いに楽しめる続編だったと思います。
アクションの数々や派手なカーチェイスも盛りだくさん、世界をまたにかけるストーリー展開は、見ているこちらも緊張感を持ってストーリーを追いかけている気になります。
最後に、ボンドが心から愛したヴェスパーを過去のことと割り切るシーンと、Mの問いに対してMI6を辞めないと答えるシーンで、ボンドが一段と00エージェントとして成長する姿を象徴していると思います。
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