映画「NANA2」のネタバレ&あらすじと結末を徹底解説|大谷健太郎

映画「NANA2」

監督:大谷健太郎 2006年12月に東宝から配給

NANA2の主要登場人物

大崎ナナ(中島美嘉)
本作の主人公。ブラストのボーカル。トラネス・レンの恋人。

小松奈々(市川由衣)
本作の主人公。トラネス・タクミのファンで関係を持ってしまう。

寺島伸夫(成宮寛貴)
奈々に片思い。奈々とタクミの関係を知りつつ告白する。

NANA2 の簡単なあらすじ

ナナがトラストのレンの恋人という縁で、元々ファンだったタクミと知り合えた奈々。

思いがけずタクミから連絡が入り、二人は関係を持ってしまいます。

忙しいタクミからの連絡が途絶えて、タクミとは一夜限りだと思っていた奈々は、ノブの告白に応えて付き合いはじめます。

そんな時、ブラストのデビューが決まり…。

ナナは忙しくなり、奈々と会えない日々が続くのでした。

NANA2 の起承転結

【起】NANA2 のあらすじ①

タクミとの関係

またも職を失った奈々がトボトボ歩いているとタクミから電話が入ります。

タクミは奈々のすぐそばにいたのでした。

食事に行くことになり、ついた場所はホテルのスイートルームで奈々は感動します。

タクミはいつも外食が多いから奈々の作った料理が食べたいといい、ライブの最終公演が終わったら奈々の料理を食べに行くと言ってくれました。

奈々は怖がりながらもタクミと深い仲になってしまいます。

朝起きたら、タクミは携帯番号をおいてもういませんでした。

タクミのバンド・トラネスの最終公演の日、奈々はたくさん料理を作って待っていますが、ナナによると最終公演のあとは打ち上げがあって忙しいというのです。

ナナは奈々のために、料理をたくさん食べるのでした。

一方タクミは、トラネスの最終公演の打ち上げ中に、レン、ノブ、シンの前で奈々とやったと発言し、ノブはキレて帰ってしまい、シンは、タクミに水をぶっかけるのでした。

タクミは、この騒動で奈々を思い出し打ち上げを抜け出し、奈々の部屋に。

抱き合っているところをナナに見られてしまいます。

居場所が無くなったナナはファミレスにヤスを呼び出しました。

ナナは、自分の大切な物をトラネスに取られてしまうことにクヨクヨしていました。

奈々は、仕事を優先し一人の女性と続かないとボヤくタクミに「忙しい仕事だから仕方ないと」理解を示します。

【承】NANA2 のあらすじ②

ブラストのデビュー

そんな時、ブラストがスカウトされました。

大手のレコード会社・ガイアレコードがブラストのライブに来て、気に入られたらデビューできることになりました。

トラネスのオフの2週間、ナナは奈々と住んでいる部屋を出て、レンのところに行きました。

奈々はナナと離れてもバンドの練習に顔を出し、その2週間タクミからの連絡は一切ありませんでした。

そんな時、奈々はノブからタクミをいつか越えてやると言われます。

ブラストのライブの日になり、ガイアレコードの担当者がカリスマ性を評価してくれました。

奈々は料理を作ってナナたちを待ちますが、ガイアの人と打ち上げをするため帰れなくなりました。

タクミから連絡はなく、ナナも忙しくなり奈々は孤独でした。

ナナは奈々を気にして早めに帰り、次の日ブラストのメンバーを呼んでくれました。

ナナは、ノブにノブが上京してきた日に聞かせてくれた曲が世界で一番好きって言います。

気を利かせたシンが、奈々とノブに飲み物を買いにいってもらい、その時にノブは奈々にタクミのことを知っていながら告白しました。

タクミに勝てるところはないけれど、タクミと別れて自分の女になるなら意地でも幸せにしてやると言ってくれました。

ナナは、タクミよりノブと奈々が付き合ってくれた方が好都合でした。

奈々はタクミに話があるとメールし、時間ができたら連絡すると電話でいうタクミに、もう連絡してこないでと電話を切ります

【転】NANA2 のあらすじ③

奈々の妊娠

タクミとケリをつけたつもりになった奈々は、すぐにノブのバイト先に行き、ノブと付き合い始めました。

ノブと奈々は気が合うと言ってくれたナナに、言いずらそうに奈々は好きになったと伝えます。

ナナはそれを当然だというのでした。

ブラストのみんなと行く約束をしていた花火大会の日、天気は暴風雨でしたが奈々の浴衣を見にきてくれました。

雨上がりに、河原でみんなと花火をしました。

ナナは奈々の存在は、バンドを活気つけてくれると思っていました。

その後奈々は、バイト中に倒れてしまい、妊娠検査薬は陽性でした。

ノブからメールが来ますが返信できずにいた時、タイミング良くタクミが部屋にきます。

体調の悪い奈々を見てすぐに妊娠したとタクミは気が付きます。

タクミは奈々の携帯からノブに連絡し、奈々にガキができたからどちらの子でも認知すると伝えます。

何も言えないノブでした。

ノブが奈々のところに着いたら、タクミは席をはずしてくれましたが、奈々はノブの問いに答えず泣いて謝るばかりでした。

タクミは空っぽな奈々を受け入れて、朝までついて居てくれました。

奈々はタクミに子どもはタクミの子として産んで育てたいと話すと、タクミは結婚するかと言ってくれるのでした。

結婚の報告を受けたナナは、自分もレンのところに行くと言うとタクミからデビュー前にそんなことで脚光を浴びたら不本意だろうと言われます。

奈々はナナの前で一言もしゃべりません。

イラついたナナは、うっかり奈々とおそろいで買った苺のコップを割ってしまい、片割れの苺のコップも割るのでした。

当事者のはずのノブはカヤの外で、泣きながらナナはノブを慰めました。

【結】NANA2 のあらすじ④

あの時の花火大会

奈々はナナが家を空けている間に置手紙を残して引っ越し、「誰に恋していても私のヒーローはナナだよ。」

と書いてありました。

泣いているナナにレンは、これはラブレターだと慰めます。

ナナは新しい苺のコップを持って奈々の新居に会いに行きますが、コンシェルジュに通してもらえませんでした。

そんな時、レンとナナがスクープされてしまいます。

二人の恋愛は、ナナの売名行為だと報道されてしまうのでした。

ヤスは、ナナの家まで来た記者を殴り、ナナを外に連れ出します。

ナナは報道陣の前で、「あんたの望みは絶対叶えてやるから」と奈々にメッセージを送りました。

ブラストのゲリラライブが決まり、ナナの心は安定していましたが、時間が取れずナナは奈々に会えなくなります。

奈々は、ブラストのゲリラライブを一人で見に行きます。

ライブを見に来てくれた奈々に対して、前へ進めるなら流されることも悪くないと思います。

この時のブラストとトラネスのCDの売り上げは誰にも破られていません。

奈々が、暴風雨で流れた花火をみんなで見たいとシンに連絡すると、シンがナナにそのメールを転送してくれて、奈々とナナは二人で住んでいたあの部屋で会い花火を見ます。

奈々はタクミと幸せになるとナナに誓います。

夢を叶えることと幸せになることは別だけど、描いた夢の輝きは忘れないと奈々は思うのでした。

NANA2 を観た感想

1と比べると2の方が辛辣で、繊細な心の機微を感じます。

ひくくらい恋愛体質で、誰にでもしっぽを振っちゃうように見える奈々。

タクミは女癖が悪かったかもしれませんが、奈々に対してはそれほど悪い人だとは思えません。

安易に考えれば、奈々はノブと、ナナはヤスとの方が幸せになれるような気がしますが、そういう単純なことではないのでしょう。

ナナが友達以上恋人未満のような感情を奈々に抱いて、奈々はナナをヒーローだと思っていますが、異性との恋より身の置きどころのない感情をきちんと昇華させました。

奈々がバンドメンバーと関係を持ってしまうのは、才能のない自分も仲間なりたいという言い訳っぽい理由も理解できます。

ブラストのゲリラライブはさすが中島美嘉さんがナナを演じているだけあって、デビュー前の人気絶頂感がよく表れてました。

1の時の歌はキャッチ—でしたが、2の歌の方がナナっぽいと思います。

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