映画「勝手にふるえてろ」のネタバレ&あらすじと結末を徹底解説|大九明子

監督:大九明子 2017年12月にファントム・フィルムから配給

勝手にふるえてろの主要登場人物

ヨシカ(松岡茉優)
本作の主人公。経理課に勤めるOL。恋愛経験が無く初恋をこじらせている。

二(渡辺大知)
ヨシカと同じ会社の営業マン。ヨシカのことが好き。

イチ(北村匠海)
ヨシカの中学の同級生で初恋の人。

来留美(石橋杏奈)
ヨシカの同僚で唯一の相談相手。

勝手にふるえてろ の簡単なあらすじ

恋愛経験もなく、友達といえる友達もいない経理課に勤めるOL・ヨシカは中学生の頃から片思いしているイチをいつも心に留めていました。

そんなヨシカのことを好きだと言ってくれる同じ会社の二が現われ、少しだけ浮かれるヨシカ。

しかし、アパートのボヤ騒ぎをキッカケにもう一度イチに会いたいと同窓会を開くため奮闘するのですが…。

勝手にふるえてろ の起承転結

【起】勝手にふるえてろ のあらすじ①

イチへのこじらせた想い

経理課に勤めるOLのヨシカは、中学時代から一途に片思いしているイチへの気持ちを払拭できないまま24歳になってしまいました。

変わり者のヨシカの日常は、唯一親しい同じ課の来留美、カフェの金髪のお姉さん、整体師のおじさん、同じバスに乗るおばさん、駅員さん、コンビニのお兄さん、いつも釣りをしているおじさんにイチへの想いを打ち明け、家では絶滅した生物を調べたり、アンモナイトを愛でたりしています。

しかし、同じ会社の営業の男性はそんなヨシカを気に入っていました。

ヨシカは自分に好意的な営業の男性を逆さまに二を書いたことと、イチではないから二と呼び名前を覚えようともしませんでした。

会社の飲み会で、二と二人きりになったヨシカは、強引に写真を撮られ写真を送りたいからとラインを交換します。

ヨシカは中学時代のイチとの出来事を思い出していました。

忘れ物をしたイチは、「僕は忘れ物をしません」と黒板にたくさん書かされていて、それを見たヨシカは「ひとつくらい変えてもバレない」とアドバイスします。

イチはヨシカのアドバイス通り、一つだけ反省していない分を紛れさせていることを知り、ヨシカは自分とイチは精神的につながっていると思い込むのでした。

【承】勝手にふるえてろ のあらすじ②

死んだ気になって

二から誘いのラインが来て、ヨシカの行ってみたかったクラブに一緒に行きますが、優しいようで独りよがりの二の態度に困惑します。

二は胸に付箋をつけていたヨシカのことが気になり、自然に近寄るために会社の飲み会を開いたと打ち明け、ヨシカに付き合ってくださいと告白しました。

返事をしなかったもののヨシカは、生まれて初めて告白されたことを嬉しく思い駅員さん、コンビニのお兄さん、釣りのおじさんたちに喜びを伝えるのでした。

ある日、電気ストーブの火が布団に燃え移り、ヨシカはボヤを起こしてしまいます。

一度死んだ気になったヨシカは、海外に引っ越した同級生・紫谷玲奈になりすまして中学の同窓会を開催します。

その後ヨシカは、二とデートで釣りをしに行き、告白の返事を急かされます。

そんな二をうざいと思ったヨシカは、二をおいてパワースポットに行き、イチの実家に電話をして、イチに同窓会に来るように伝えてもらうのでした。

デートの帰り、二はヨシカにクリスマスプレゼントをくれますが、それは赤い付箋でした。

【転】勝手にふるえてろ のあらすじ③

それくらいの関係

同窓会当日、ヨシカはイチが来てくれるのをひたすら待つとイチが遅れてやってきます。

人気者のイチの周りには人がたかり、ヨシカはその輪に入れませんでしたが、イチが東京にいると知っているヨシカは思い切って上京している人を集め、さらに二にやられた手口を使ってグループラインを作ることに成功しました。

イチと再会したヨシカは、やっぱり自分の好きな人はイチだと再確認し、今まで誰とも付き合ったことがないことを来留美に打ち明けると、来留美はそれなら二と付き合うのがちょうどいいと言うので、もしもの時にはアドバイスして欲しいとお願いします。

そして、年明けに同窓会で会った上京組でタワマンに住んでいる同級生のところで集まり、ヨシカはイチと二人きりで話すことが出来ました。

一度だけ中学時代にイチがヨシカに「俺をみて」と言ったことがありました。

そのことをイチに聞くと自分に関心がないように見えたヨシカが気になっていたということです。

さらに、イチも絶滅した生物が好きで、ヨシカの話に関心をもってくれるのでしたが、ヨシカのことを「君」と呼ぶことが気になり尋ねると「名前何?」と言われてしまうのでした。

【結】勝手にふるえてろ のあらすじ④

すべて妄想、現実は二だけ

イチに名前を覚えられていなかったことがショックだったヨシカは、いつも話しかけていた駅員さん、コンビニのお兄さん、釣りのおじさんたちとの会話は妄想で、その人たちに話しかけることができない自分の距離感が世の中の限界、自分の日常は異常だと歌うのでした。

唯一、ヨシカの現実の中にいる二は、なんだかんだ側にいてくれてヨシカは二を受け入れ始めます。

そしてヨシカは付き合おうかと二に告白すると、浮かれた二はヨシカにタコのような顔でキスを迫り、ヨシカに拒否されてしまいます。

急にキスをしようとしたことを詫びた二をヨシカは受け入れましたが、二が来留美から誰とも付き合ったことがないと言われていたことを知り二を拒否します。

その後ヨシカは、来留美に見下されていたと思い拒絶し妊娠したと嘘を会社に伝え会社に行けなくなります。

他の男の子どもを妊娠していると勘違いしてる二でしたが、ヨシカの呼び出しに応え家にきてくれました。

狂った倫理観を持つヨシカを知った二は、それでもヨシカを好きだと言ってくれて、ヨシカは初めて二を霧島君と名前で呼びキスをするのでした。

勝手にふるえてろ を観た感想

途中からどこからが妄想でどこからが現実だかわからなくなってきました。

きっと人とコミュニケーションを取るのが苦手なヨシカは、心の中の登場人物と会話しているうちに妄想と現実が麻痺してきているのだと思います。

そのヨシカの麻痺具合とリンクするような演出になっているとしたら、なんだか監督に精神的に操作されているような気がしてちょっと怖いです。

二の悪い人ではないのだけど好きになれない感が絶妙で、ハッピーエンドのように終わっていますが、きっと二もヨシカの通過点なだけのように感じました。

そしてもっと良くわからないのがイチ。

人気者のようでいじられていることをイジメだと解釈していたわりに、ヨシカだけ自分を見ていないことを気にすると言う矛盾。

顔だけの男のような気がします。

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