監督:ニムロッド・アーントル 日本公開2010年7月10日に20世紀フォックスから配給
プレテターズの主要登場人物
ロイス(エイドリアン・ブロディ)
寡黙な元アメリカ軍人。洞察力に優れており、集団よりも単特で行動する気質がある。自らその場を仕切ることはないが、冷静沈着で戦闘力の高さもあり、次第にリーダー性を発揮していく。
イザベル(アリシー・ブラガ)
イスラエル国防軍に所属していた女性スナイパー。窮地に陥った際でも、仲間を見捨てず救おうとする優しい一面を持つ。
ノーランド(ローレンス・フィッシュバーン)
元アメリカ軍空挺部隊に所属していた人物で、ロイス達よりも先に舞台となる惑星に到着していた。サバイバル生活が長いためか独り言が多く、環境に順応しているようで限界を迎えている様子。
プレテターズ の簡単なあらすじ
本作は、1990年に公開されたプレデター2の正当続編に当たります。
元アメリカ軍人で傭兵のロイスは、それまで戦場にいたはずが何故か上空からの降下中に目を覚まします。
同じような境遇の同士達も現れ、訳もわからずサバイバルへと突入する面々に、闘いを生業とする、かつて地球を標的に狩猟を行ったプレデター達が立ち塞がります。
プレテターズ の起承転結
【起】プレテターズ のあらすじ①
傭兵のロイスは眩い光に包まれた後、目が覚めると地上へと向かって上空から落下している最中でした。
どうやら、ロイス以外にも降下している人物も存在しているようで、急な事態に困惑しつつもパラシュートを開き、一命を取り留めます。
地上に落下するとそこは険しいジャングルで、ロイスは自分が何故このような場所に送り込まれたのか、状況が飲み込めていません。
少しして、ジャングルの奥から、メキシコの麻薬カルテルで殺しを生業にしていたクッチーロと出会います。
彼もロイスと同様、ここが何処で何故自分がこの場に居るのか、現状が分かっていない様子です。
すると、二人を銃撃する人物が現れます。
彼もまた現状を把握していない様子で、この事態に巻き込まれる直前は、チュニジアの戦場にいたロシア兵・ニコライという男でした。
戦場にいたら眩い光に包まれて、空から降下していたという点で3人は共通しており、そこに女性スナイパーのイザベルが合流します。
【承】プレテターズ のあらすじ②
単独行動は危険だと判断した4人は、慎重にジャングルを進んでいきその道中で、アフリカの殺人部隊RUFで活動していたモンバサ、死刑執行間近だった強姦殺人犯・スタンズ、パラシュートが木に引っ掛かり、動けなかった所を救助された医師・エドウィン、寡黙な日本人ヤクザ・ハンゾー達と出会います。
傭兵・医師・死刑間際の受刑者・ヤクザ、助けたり奪ったり、奪われるなど、「命のやり取り」で共通している8人は、まずは見晴らしの良い場所へと向かい、ジャングルの大きさや自分達の現在地を把握しようと移動します。
その途中、怪しげなコンテナを調べると、そこには謎の生命体が潜んでおり、ロイス達は襲われます。
この場にはトラップも待ち構えており、ロイス達よりも早くこの場所に到着したアメリカ兵によって仕掛けられたものでした。
何とか窮地を切り抜け、先に進むと驚愕の事実が判明します。
到着した高台から空を見上げると、惑星が幾つも空に存在し、一目でこの場が地球ではないと一同は理解しました。
現状に不安と苛立ちを覚え、恐怖と緊張感が走る中、一同に未知の生物が襲い掛かってきます。
その怪物は、刺々しいツノを身体に携えた肉食獣のような見た目で、ロイス達は協力し合い応戦します。
すると、遠くから犬笛のような音色に導かれて、その場を去ります。
クッチーロが犠牲になり、仲間をおびき寄せるためのトラップに利用されたため、助けるのは無理だと判断したイザベルは、彼を銃殺して楽にしてあげます。
【転】プレテターズ のあらすじ③
先程の肉食獣達の後を追えば、自分達を狩ろうとしている者達の正体が少しでも掴めると判断した一同は、去っていった方向へと進みます。
そこには野営地のようなスペースがあり、人間の頭蓋骨や皮や肉など、狩猟の戦利品のようにこれらが祀られた場所でした。
さらに、奥には大柄の異星人が磔の状態で拘束されており、顔はまるでカニのようでした。
未知の生物に呆気に取られていると刹那、モンハザが槍で襲撃され命を落とします。
逃走後、この状況でも冷静沈着なロイスは敵の戦力を推測し、自分達よりもはるかに強いと分析します。
ロイスは、イザベルが磔の異星人を見ても以前から知っていたような態度だったため真相を問うと、1987年にもアメリカのコマンドー部隊が似たような異星人と戦闘になり、その生き残りが証言した特徴と酷似していたためで、ステルス迷彩で背景と同化し体温で獲物を感知する習性と、「プレデター」と呼ばれていることを一同に伝えます。
ロイス達を狙うのは、プレデター種族の中でも大型で獰猛なバーサーカー・プレデター達で、白兵戦が得意で一番狂暴なミスター・ブラック、肩に装着された鳥形の偵察機で獲物を何処までも追跡するファルコナー、先程ロイス達を襲った肉食獣(プレデター・ハウンド)を操るドッグ・ハンドラーの面々で、相手の戦力が少し把握できたロイス達ですが、依然不利な状況には変わりありません。
そして、新たな人物がロイス達に接触してきます。
彼の名前はノーランドと言い、ロイス達がこの惑星に到着するよりずっと前からプレデター達の衝撃を息を潜めてやり過ごしているようでした。
【結】プレテターズ のあらすじ④
彼の案内でアジトまで到着し、暫しの休息を取りますが、実はノーランドはロイス達を騙し彼らの装備や所持品を奪おうと画策していたのでした。
企みはすぐにバレ、ロイス達の反撃に合いアジトがミスター・ブラック達に知られてしまい、ノーランドは真っ先に殺害されます。
アジト内から脱出する途中、ニコライがドッグ・ハンドラーを爆弾で道連れにし、一同が外に脱出した際にミスター・ブラックに発見されますが、スタンズが身を呈して食い止めてくれます。
その際、スタンズはプレデター達の習わしで、勇敢に立ち向かって来たものの背骨を抜き取る、相手に敬意を込めた行為で無惨な最期を迎えます。
次に、ハンゾーがロイス達を先に逃がし、ファルコナーと一騎討ちに突入します。
ハンゾーは、ノーランドのアジトで手に入れた日本刀で立ち向かいますが、相討ちでその命を落とします。
ロイス達が向かう先は囚われていたクラシック・プレデターの下で、磔から解放してやる変わりに彼に宇宙船を操縦させ、この惑星から脱出する計画を立てていたのでした。
了承したクラシック・プレデターは宇宙船を起動させますが、その際にミスター・ブラックと対決となり、体格差もあり敗北します。
そして、ミスター・ブラックによって宇宙船が爆破され、それを見たエドウィンが行動を起こします。
彼は殺人鬼で、この惑星なら残忍な本性も隠さずに済むため、厄介なロイスがいなくなった今、本能に従いイザベルを毒が塗られたメスで急襲します。
しかし、ロイスは生きており、逆にミスター・ブラックへのトラップとして利用され、手榴弾で爆死します。
辺り一面が炎の海と化し、プレデターの体温で獲物を感知する装置を撹乱し、武器を奪い取り首を切断します。
生き残った二人の頭上には、新たに捕獲された獲物達が次々降下しており、次なる戦闘を予感させ幕を閉じます。
プレテターズ を観た感想
本作は、1作目と似たような状況で生き残りを賭けた闘いが繰り広げられ、尚且つそれぞれタイプが異なるプレデター達が登場します。
未知の惑星が舞台ということで、地球上のジャングルとはまた違った閉塞感と緊張感が漂い、これまでのシリーズには無かった能力を駆使し主人公達を襲うプレデター達の設定は斬新でした。
1や2であんなにおっかない存在だったクラシック・プレデターをまるで子供扱いするバーサーカー・プレデター達面々が新鮮で、同族に対しても弱肉強食の姿勢を貫く様がカッコ良かったです。
終始、プレデター達の後手に回るロイス達が、もっと活躍してくれたらもっと面白い作品になったと思います。
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