監督:ジャウマ・バラゲロ パコ・プラサ 日本公開2009年10月24日にブロードメディア・スタジオから配給
REC/レック2の主要登場人物
アンヘラ(マヌエラ・ベラスコ)
前作に登場したTV番組レポーター。一見無事に思われたが、既に体内に悪魔が寄生している。
オーウェン博士(ジョナタン・メジョール)
SWAT隊員達を先導し、任務を遂行する博士。実は教皇庁から派遣された神父で、血清を精製するために「メデイロスの少女」を捜索する。
チーフ(オスカル・サンチェス・サフラ)
SWAT隊長。部下想いで政府から命じられた任務より人命救助を優先して行動する。
ララ(アリエル・カサス)
SWAT隊員の1人。感染者に追い詰められ自殺する。
メデイロスの少女(ハビエル・ボテット)
事件の発端となったウイルスの最初の感染者。暗闇の中だけで現れ、標的を見つけると手に持ったハンマーで容赦なく襲い掛かってくる。
REC/レック2 の簡単なあらすじ
前作の惨劇から数時間後、現場のアパートには新たな捜索隊が派遣されます。
チーフ率いるSWAT隊員達と、この未知のウイルスを調査に訪れたオープン博士が調査に向かいますが、予想を遥かに越えた凄惨さと恐怖が彼らを襲います。
スパニッシュ・ホラー界を代表するコンビによる、全世界を震撼させたPOVホラーのシリーズ2作目です。
REC/レック2 の起承転結
【起】REC/レック2 のあらすじ①
物語は前回の惨劇の直後からスタートします。
謎のウイルスパニック発生で閉鎖されたアパートに、SWATの隊員達が訪れます。
隊長のチーフ、ララ、マルトス、ロッソの4人でアパート内に閉じ込められた生存者を救出する任務と、この事件の発端となったウイルスに詳しい、保険省が派遣したオーウェン博士の護衛を命じられていました。
内部に突入する前に、武器やヘルメットに装着する記録用の小型カメラのチェックに余念のない隊員達ですが、命懸けの任務ということもあり、不安感が漂っています。
2時間前にアパートに調査に訪れた衛生官からの連絡も途絶え、内部は相当荒れていることを予想する一同は、警戒しながらアパート内部に侵入します。
誰の姿も見えませんが、一階のエントランスや階段、壁には血が飛び散っており、惨劇の壮絶さを物語っていました。
オーウェン博士は内部に侵入後すぐにマスクを外し、「このウイルスは空気感染はしない。
襲われた際に傷口から侵入する唾液から感染する。
」と、隊員達に伝えます。
【承】REC/レック2 のあらすじ②
一同はオーウェン博士の主導の下、この惨劇の正体が隠されている最上階の部屋を目指します。
部屋の内部は、かつて教皇庁に所属するアルベルダ神父の研究結果が記録された資料や被験者達の写真で埋め尽くされており、詳しいことを聞かされていないSWAT隊員達は動揺します。
オーウェン博士は、研究の経過が吹き込まれているテープレコーダーを発見し、再生し始めます。
その音声から、以前から世間に一切公表されることもなく極秘に研究が進められたものであると察知したSWAT隊員達は、任務に対して不信感を募らせます。
すると下の階から物音が聞こえてきたので、確認のため隊員達は部屋を出ます。
音の正体はレコードプレイヤーから流れている音楽で、停止して部屋を出ようとすると、感染者がマルトスに襲い掛かります。
異変に気付いた他の隊員達が救出に向かいますがマルトスは既に感染しており、必死に押さえ付けますが暴れ回る彼に手を焼きます。
するとそこにオーウェン博士が現れ、聖書の経文を読み始めるとマルトスの動きが静かになり、ドアに十字架をかけた部屋に彼を閉じ込めます。
チーフは部下を失ったことでオーウェン博士に激しく詰め寄り、最上階に戻って説明するとオーウェン博士は応えます。
実はオーウェン博士はアルベルタ神父と同じく、教皇庁から派遣された神父で、ウイルスに対するワクチンを精製するために必要な、最初の被験者である「メデイロスの少女」の生き血を持ち帰るのが本当の任務でした。
【転】REC/レック2 のあらすじ③
最上階の捜索を再会した彼らは、突如天井から子供の感染者に襲撃されますが何とか撃退し、混戦の最中天井が剥がれ落ちたことから、屋根裏に何か隠されているのではないかと推測します。
隊員のララは狭い道を進んでいき、通路の奥に冷凍されている血液を発見します。
オーウェン神父は、この血液が「メデイロスの少女」のものか判断するため十字架を近づけます。
本物なら、十字架に宿る聖なる力に反応して発火するからです。
少量の血液を調べ発火し、どうやら本物だと安心した直後、試験管に入っていた血液も燃え、手に持っていたララは驚いて試験管を丸ごと落としてしまいます。
せっかく見つけたサンプルも全て台無しになり、険悪な空気が漂う中、隊長のチーフは血液はもう見つからないと判断し、脱出しようとします。
部屋から出ると感染者から襲撃され、階下に落とすとその様子を見ていた数人のグループを発見します。
このグループはどうやらビデオカメラでアパート内を撮影しており、政府の命令で極秘に執行しているこの任務を記録されてはまずいため、隊長達は彼らを拘束しに行きます。
途中、感染者達に囲まれたララが自殺し、オーウェン神父は襲ってきた少女の感染者を捕縛し、「メデイロスの少女」の居場所を聞き出そうとします。
マルトスの時と同様に、キリスト教に宿る聖なる力を用いれば、取り付かれた感染者に潜む悪魔を抑えつけ、尋問することが可能だからです。
しかし、結局射殺してしまったため、マルトスや他の感染者を新たに捕縛する作戦に移ります。
【結】REC/レック2 のあらすじ④
ここからは先程隊長達に発見されたグループのパートが開始します。
彼らは十代位の若者3人組で、事件現場のアパート近くの建物の屋上で暇を持て余していました。
すると、突如その場に特殊部隊員が現れ、その場を退去するように命じられます。
3人は下水道から現場アパートに侵入し、別で侵入してきた消防士達と遭遇しますが中に入る様子を見られていたため、出入口を溶接され出られなくなります。
仕方なく中を進む一行は感染者から襲撃され、オーウェン達が捕獲しようとしていたマルトスを殺害してしまいます。
それを知ってガッカリするオーウェンでしたが、若者グループの1人ティトが感染していることを知り、彼に尋問を試みます。
そこに前作にも登場したリポーターのアンヘラが現れ、最上階で「メデイロスの少女」と遭遇したと言います。
それに加えて、ティトを尋問した際に答えた「暗闇に存在する。
」というヒントを元に、今度は最上階をビデオカメラの暗視装置を用いて捜索します。
暗視装置で部屋を探索すると、明るい時には見えなかった部屋が現れます。
中には実験道具の数々や井戸があり、暗視モードで散策する最中、チーフが井戸に引きずりこまれたことを皮切りに、部屋は混乱に陥ります。
アンヘラがショットガンで仕留めますが、オーウェン神父はまだ捜索を続けるの一点張りです。
アパートからの脱出にはオーウェンの声紋認証が不可欠なため、アンヘラは頑なに任務続行を主張するオーウェンに暴行を加え、ロッソを射殺し、彼を追い込み脱出許可を出すように仕向けます。
実はアンヘラは既に悪魔に寄生されており、「メデイロスの少女」から口移しで寄生虫のようなものを体内に入れられ、新たな宿主となっていたのでした。
脱出を強行しようとするのも、外に出て仲間を拡散したいからです。
そして、最後まで拒否したオーウェンの首を折って殺害後、彼の声紋を完コピし、任務完了を告げ幕を閉じます。
REC/レック2 を観た感想
前作のPOV方式をそのまま踏襲した本作品ですが、分かりやすいパニックホラーから一転して、アクションホラーという趣で、同じ撮影方法でも楽しめました。
今回からオカルト要素が全面に押し出されており、純粋なゾンビ映画を期待して視聴するとガックリくるかも知れません。
未知のウイルスによる感染が拡散されたアパートという舞台設定は有りそうで無かったもので、狭い建物内を逃げ惑うシーンや感染者との混戦のシーンは、緊張感たっぷりですのでホラー好きなら誰もが楽しめる作品だと感じました。
作中にはまだまだ解き明かされていない謎が多く含まれていますので、気になった方はシリーズ全作品を視聴することをオススメします。
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