「ボクの妻と結婚してください。」のネタバレ&あらすじと結末を徹底解説|三宅喜重

ボクの妻と結婚してください。

監督:三宅喜重 2016年11月に東宝から配給

ボクの妻と結婚してください。 の主要登場人物

三村修治(織田裕二)
本作の主人公。バラエティ番組の放送作家。妻と子供の3人家族。

三村彩子(吉田洋)
主人公・修治の妻。

伊東正蔵(原田泰造)
飲食店経営の社長。修治が亡くなったあとの、彩子の結婚相手にしたいと、修治は思っている。

三村陽一郎(入江海翔)
修治・彩子の長男

知多かおる(高島礼子)
修治の良き理解者。以前の仕事場での仕事仲間。

ボクの妻と結婚してください。 の簡単なあらすじ

放送作家の三村修治は、楽しいことを追求して仕事をしてきた。

そんな中、ひょんなことから検査をした際に、余命6か月と申告されてしまう。

愛する妻と息子を遺して死ぬわけにはいかないと、放送作家、父、そして夫としての最後の企画「妻の再婚相手を探す」ことを決意する。

信頼する仲間、知多かおるの力を借りながら、遺される家族を思い、三村は奔走する。

ボクの妻と結婚してください。 の起承転結

【起】ボクの妻と結婚してください。

のあらすじ①

余命宣告

三村修治はレギュラー番組を12個も抱える、人気の放送作家。

楽しいことを作ることに全身全霊を注ぎ、仕事に打ち込んできました。

あるとき、体に異変を感じ、病院で検査を受けることになります。

待っていたのは、余命6か月という診断結果でした。

病名はすい臓がん。

医師からは、家族とわずかな余命を静かに過ごすことをすすめられますが、そんなのは自分の申人生で面白くない、と、人生最後の企画を思いつきます。

小学生の息子を抱える妻・彩子は、きっとこれからの人生できっと苦労するだろう。

そんな遺される家族のために、妻の結婚相手を探すことを決意します。

そんな思いを抱え、修治は奔走します。

妻にぴったりの男性をみつけるために、仕事仲間と自ら婚活パーティーに出向いたり、結婚相談所を経営する元仕事仲間の知多かおるを頼って、よい男性を紹介してもらい。

そこに現れる、インテリア会社社長の伊東正蔵。

まじめで誠実なインテリア会社社長。

この人だ!と思った修治は正蔵を彩子と結婚させるために奔走するのでした。

【承】ボクの妻と結婚してください。

のあらすじ②

お見合い

知多かおるに紹介された男性・伊東正蔵。

彼に接近するために、まず修治はかおるが経営する会社のスタッフとして、正蔵に会いにいくのでした。

いざ対面してみると、すてきな笑顔。

物腰も柔らかく、いい感じの人だな、と思った修治。

しかし、正蔵は今は仕事を一生懸命に頑張りたいということで、結婚は考えてないとのこと。

妹が勝手に結婚相談所に登録したのででした。

しかし、正蔵をあきらめきれない修治。

正蔵と彩子、そして陽一郎の3人が幸せに暮らす姿が見えてきたのです。

一度は、丁重にお断りを受けたものの、幸せな姿が見えちゃった修治は足しげく正蔵に営業をかけます。

結婚のよさを語り、家族を持つことのすばらしさを一生懸命に伝えます。

すると、正蔵から、そこまで言うのであれば、と根負けして、彩子に合ってもらえることとなったのでした。

しかし、かおるは修治が辛くないのか、と心配になります。

辛くないはずはないのですが、修治も自身の最後の企画として、全身全霊で、この企画に挑むのでした。

【転】ボクの妻と結婚してください。

のあらすじ③

病気の発覚

彩子と正蔵をまずはお見合いさせないといけない。

そのために修治は、まず自分が彩子から恨まれ、離婚して、彩子が違う人生を歩まないといけないと考えました。

その目標達成のために、修治は知り合いの新人タレントに頼み込み、イチャイチャしている現場を彩子に見せつけます。

先に帰る彩子。

しっかりと目撃されたことを確認した修治もタレントにお礼を言い、家に帰宅します。

ばれたか、と芝居を打ち、彩子に「別れてほしい」と言いました。

口論になり、その場に耐えられなくなった修治は、家を出ていくのでした。

出ていった修治のバッグの中身を見て、彩子は修治の病気を知ります。

彩子は、過去の出来事を思い出します。

それは、修治の親の借金を背負うことになったとき。

別れようという修治に、「大事なことを言い合えない夫婦はなしだよ」と告げたのです。

それを胸に、彩子は修治の帰りを待ちます。

翌朝、修治は帰宅すると、手帳が彩子に見つかったことを知ります。

手帳には、「あなたの命で足りないなら私の使って。

もっと生きて」と書かれえていたのでした。

「彩子を幸せにするために結婚したのにもうできなくなります。

僕の余命はあと数か月です。

この先彩子と一緒にいてくれる人を探したいんだ」と修治。

「変な芝居なんかしないで、一緒に生きてよ!」彩子が言ったところ、ドア越しの修治が倒れてしまいます。

一方、タレントとイチャイチャしていたことを週刊誌がキャッチし、正蔵もその情報を知ります。

修治が結婚相談所の人間ではなく放送作家であることがばれてしまうのです。

今回の話はなかったことに、とする正蔵に、真実を話します。

「自分はもうすぐ死ぬから、、、」と言う修治に、正蔵は「最後まで家族と過ごしてください」と伝え去っていくのでした。

【結】ボクの妻と結婚してください。

のあらすじ④

彩子と正蔵 そして修治の死

幸せな家族が見えちゃったと伝えた修治。

断られたはずの正蔵から、見合いをすると連絡が入ります。

なぜ、突然気持ちが変わったのかと尋ねると、「幸せな家族が見えちゃったんでしょ」と正蔵は言いました。

デートはしばらくの間は3人ですることになり、修治は彩子のすべてを正蔵に語り、伝えます。

時間は流れ、修治はデートに行けなくなり、部屋で寝たきりで過ごすことが増えるようになりました。

ある日、修治は陽一郎を連れて散歩に出かけます。

そこで、「陽一郎が父親になるところを見たかった」と伝えました。

そして、お母さんのことを頼むぞ、伝えると、手紙を渡しました。

もう自分の余命はないと感じた修治は結婚式が見たいとお願いをします。

練習ではありますが、ウエディングドレス姿の彩子を見て「綺麗だ」とつぶやくのでした。

結婚式では、バージンロードを修治と彩子、二人で歩き、手を正蔵に渡します。

そこで彩子の取り扱い説明書を伝え、「あなたは必ず幸せになります。

だからどうか僕の妻と結婚してください」と伝えるのでした。

数か月後、修治は静かに息を引き取ります。

亡くなったことを正蔵に報告する彩子。

じつは、修治の企画のために、彩子が正蔵に結婚をする演技をしてくれと頼んでいたのでした。

ボクの妻と結婚してください。 を読んだ読書感想

家族を本当に大切に思っている男性の思いが伝わってきて、家族がいる自分に投影しやすく、終始ボロボロと泣ける映画でした。

表情豊かに演技をする織田裕二の、最近はあまりみれなくなった明るい男性の姿も、新鮮で、演技上手だな、感動しました。

普通ではありえないかもしれませんが、こういう選択をあるんだな、と思いましたし、それだけ妻と家族を考えることが出来るのも素敵だな、と思いました。

最後に陽一郎に渡した手紙に書いてあった、「人の悪口はどんどん言いなさい。

ただし、その人の前で」という言葉に、息子がどんな人間になってほしいか、本当に大切なことを伝えたかったのだと感じ、感動しました。

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