星読島に星は流れた(久住四季)の1分でわかるあらすじ&結末までのネタバレと感想

星読島に星は流れた(久住四季)

【ネタバレ有り】星読島に星は流れた のあらすじを起承転結でネタバレ解説!

著者:久住四季 2016年8月に東京創元社から出版

星読島に星は流れたの主要登場人物

加藤盤(かとうばん)
本作の主人公。アメリカで家庭訪問医を営んでいるアメリカ国籍の日系人。気まぐれで申し込んだ《セントグレース島の集い》へ当選する。

サラ・ディライト・ローウェル
女性天文学者。《セントグレース島の集い》の主催者。

美宙・シュライナー(みそら・シュライナー)
《セントグレース島の集い》の参加者。若干十八歳にして博士号を取得した天才。

コール・マッカーシー
《セントグレース島の集い》の参加者。隕石の回収業を営んでいる。

星読島に星は流れた の簡単なあらすじ

セントグレース島は数年に一度隕石が落ちる。アメリカで家庭訪問医を営む加藤盤は、気まぐれに申し込んだ、《セントグレース島の集い》に当選する。もし滞在期間中に隕石が落ちれば、それを参加者へ譲り受ける。しかし、滞在三日目、ひとりの死体が海に浮かんでいた。謎を追ううちに星の降る島——星読島の秘密に触れることとなる。

星読島に星は流れた の起承転結

【起】星読島に星は流れた のあらすじ①

星の落ちる島

アメリカで家庭訪問医を営む加藤盤の下に一通のメールが届いた。

数年に一度隕石の落ちる孤島、セントグレース島に天文学者のサラ博士によって毎年数人が招待されます。

それは加藤が、死んだ妻と娘との果たされなかった約束のために申し込んだ《セントグレース島の集い》の当選を知らせるものだった。

凄まじい倍率の《セントグレース島の集い》に当選した加藤は、他の参加者とともにクルーザーで島へ連れて行かれます。

クルーザーの中で参加者同士、簡単な自己紹介を行った。

セントグレース島は周りを海に囲まれた絶海の孤島だった。

天体観測所——読星館には主である、サラ・ディライト・ローウェルが待っていました。

落ちた隕石を譲る人の選考基準を問われたサラ博士は、「秘密です」と微笑み、面談を行いますとだけ続けた。

「地球最後の日に何をしますか?」サラ博士は全ての参加者にそう質問した。

そうして、セントグレース島——読星島での四日間が始まったのです。

【承】星読島に星は流れた のあらすじ②

そして、隕石は落ちる。

星読島といっても隕石はすぐには落ちてこない。

いつ落ちるかも分からないものをただ待っていた。

落ちてこない隕石を待ちくたびれた参加者は、島の中を散策しました。

散策中はこの島だけに何度も隕石の落ちる理由を話し合っていた。

気候や磁力などが考えられるが、そのどれでもないなかった。

拾いそびれた隕石の欠片探しに以前この星読島を訪れた時も隕石は落ちたとマッカーシーは言う。

広くない島を歩き疲れたころに館へと戻ります。

加藤は夕食後、ウィスキーの瓶を掲げたマッカーシーに誘われ一杯付き合うことにします。

盛り上がりが一段落したときにマッカーシーはちょっとしたクイズを出しました。

その答えを言おうとした時でした。

どんっ。

空気を強く震わせる衝撃が館全体を震わせました。

参加者全員が呑まれたように動きを止め、言葉を飲み込みました。

エリスに連れて来られたサラサラ博士は皆に言う。

「それじゃ、出かけましょうか」真夜中の宝探しが始まった。

【転】星読島に星は流れた のあらすじ③

誰が隕石を持ち去った?

朝目を覚ますと、昨夜落ちてきたはずの隕石が消えていた。

慌てる参加者たち。

マッカーシーの姿が見えないことから、彼が盗んだんだと皆が考えた。

消えた隕石とマッカーシーを探し島を捜索する。

しかし流れの早い荒れた海に、マッカーシーが浮かんでいました。

岸に引き上げた加藤は、簡単な検死でマッカーシーが溺死ではなく頭部への外傷にで死んだと告げる。

それと同時に無線ルータが破壊され外部との連絡も取れなくなり、警察をすぐに呼ぶことはできなくなってしまいました。

加藤は美宙たちと協力して、マッカーシーが死んだ理由、隕石がこのタイミングで盗まれた理由、そして死体処理の杜撰さを捜査し始めました。

そんなとき、新たにセレナが頭から血をながして発見されました。

彼女は死んでいたのです。

そして、彼女の近くに隕石とともになくなっていた台車が転がっていました。

事件の真相を探る加藤は薬を盛られて眠ってしまい、近くにいたはずの美宙が姿を消していた

【結】星読島に星は流れた のあらすじ④

消えた隕石と読星島の秘密

あと数時間もすれば迎えのクルーザーがやってくる。

「隕石が見つかった」そんなとき、マッカーシーとともに行方知らずとなっていた隕石が見つかった。

受け売り程度の知識しか持たない加藤は、そでもあることに気付き全ての謎が解けるのです。

船付き場に集まったサラ博士と参加者たちに、何故セレナがマッカーシーを殺したのかを話しました。

読星島——セントグレース島から戻って三週間。

加藤はようやく落ち着きを取り戻しつつありました。

警察の事情聴取やうんざりするほどのメディアからの取材申し込みなどをこなし、家庭訪問医としての日常に戻っていました。

家庭訪問先で夕食に誘われた加藤だったが、スマートフォンがメッセージの着信を知らせます。

加藤を呼び出したんはサラ博士だった。

加藤はサラ博士に読星島で起きた事件の本当の真実と星読島に関わる秘密を聞かせます。

「地球最後の日には何をしますか?」サラ博士は加藤に、島で尋ねた質問をもう一度します。

星読島に星は流れた を読んだ読書感想

数年に一度隕石が落ちる島。

奇跡としか言いようない島で起きる殺人事件。

本当に落ちたはずの隕石はなくなり、代わりに死体が見つかった。

セレナの死体現場で見つけた台車で、セレナが殺人の犯人であることは分かった。

しかし、これが事件の真相でなかった。

そのまま終わると思っていた物語は、最後の最後で星の落ちる島の謎が明かされる。

ああそうだったのかと騙されたことに関心しながらも、博士は本当に星が好きなんだと思った。

父の始めた偽りを演じ、それでも星を嫌いになることはなかった。

読んだ後、ふとした瞬間に夜空を見上げ星を探してしまう。

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