映画「猫の恩返し」のネタバレ&あらすじと結末を徹底解説|森田宏幸

映画「猫の恩返し」

監督:森田宏幸 2002年7月に東宝から配給

猫の恩返しの主要登場人物

<吉岡ハル>(池脇千鶴)<好きな人が女の子と話しているだけでしょんぼりしちゃう、普通の女子高生><バロン>(袴田吉彦)<猫の事務所にいる猫男爵。劇中ハルを助けるために奮闘してくれる><ムタ>(渡辺哲)<バロンの知り合いの白くてデカイ猫。とても大食漢で、猫の国で魚を食べつくし指名手配されている><猫王>(丹波哲郎)<猫の国の王様。ハルをお嫁さんにしようと追い回す>

猫の恩返し の簡単なあらすじ

スタジオジブリの作品で、劇中に主要キャラクターとして耳をすませばのバロンが登場します。

バロンの恋人は一切出てこない別物のお話ですが、主人公のハルを救出する重要人物として活躍します。

ハルはある日猫を助けました。

そのお礼にと、猫の国へ連れて行かれてしまいます。

そして猫の王子様と結婚するために、猫王様に猫にされてしまいます。

しかし猫の王子様には恋人がいました。

すると今度は猫王様の妃になるよう要求されます。

人間に戻してとお願いしても聞き入れて貰えません。

夜明けまでに猫の国を出ないと人間に戻れなくなると知ったハルは、猫王に追撃されながらも出口を目指します。

猫の恩返し の起承転結

【起】猫の恩返し のあらすじ①

猫を助けるハル

寝ぼすけのハルは、母親に起こされ朝食を食べる間もなく学校に行きます。

遅刻してクラスメイトに笑われてしまい、憧れの男子生徒にも笑われしょんぼりするハル。

放課後に友達と帰っていると、ハルはプレゼントをくわえた猫を見つけます。

猫はわき見運転のトラックに轢かれそうになってしまいます。

間一髪で猫を助け、息を切らすハルが顔を上げると、そこには助けた猫が人間のように立っていました。

ハルに感謝をする猫は、改めてお礼をすると言い残し去って行きます。

帰宅したハルは、猫って話せるの?と母親に聞きます。

母親は、猫に関するハルの幼少期の事を話します。

小学校の帰り、ハルはお腹を空かせた白猫にお魚クッキーをあげ、助けた事があったのです。

その夜、外では猫たちが騒いでいました。

不思議に思ったハルが外に出ると、家の前に二足歩行の猫の行列がやって来ていました。

猫の王様が直々にハルにお礼を言いに来たのです。

なんとハルが下校中に助けたのは、猫王様の子息である、猫の王子様のルーンでした。

翌日、大量の猫じゃらしや生きたネズミなど、ハルには嬉しくないプレゼントが届けられます。

猫なんて助けなきゃ良かったかもと後悔するハル。

そんな中、好きな男の子が綺麗な女生徒と仲良く話す様子を見て、更にハルは憂鬱になります。

そこに猫王の使いが現れ、ハルをルーン王子の妻として、猫の国に迎えたいと言われます。

不運が続いていたハルは、それも良いかもねとうっかり言ってしまいます。

それを承諾と取られてしまい、ハルはその日の夜に猫の国に連れて行かれる事が決定してしまいます。

【承】猫の恩返し のあらすじ②

猫のお迎えから逃げようと奮闘するハル

猫のお嫁さんなんかになりたくない、とハルは狼狽えます。

するとどこからか声が聞こえ、ハルに猫の事務所に助けを求めるよう言いました。

猫の事務所へ行くために、町で大きな白猫を見つけるようハルに言います。

猫を探し歩くハルは、豚のように巨大な猫を見つけます。

まさかと思いながらもその猫に助けを乞うと、ついて来なと喋りました。

細い路地や家の屋根を伝って行き、ハルは自分の身長ほどしかない家が立ち並ぶ、不思議な場所に辿り着きます。

時刻は夕方、日没の光に照らされて一つの家が光り輝きます。

そしてドアが開き、バロンがハルを猫の事務所へと迎えました。

バロンの仲間の鳥のトトが猫たちが来ていないか偵察に行き、バロンとムタはケーキの用意をしています。

その時ドアがノックされ、トトが帰って来たと思ったハルはドアを開けます。

しかし、ドアの向こうにいたのは猫の国の使いでした。

一瞬の間にハルは猫に囲まれてしまいます。

それと同時にトトが危険を知らせに戻ってきますが、ハルは事務所から連れ出されてまった後でした。

そのままハルは、猫の国に連れて行かれてしまいます。

猫の国に着いたハルは、まるで猫のように縮んでいました。

ムタとのみ合流できたハルは、自分をハルちゃんと呼ぶ白く綺麗な猫と出会います。

ハルに猫の事務所へ行くよう進めたのは彼女でした。

話の途中でハルは猫王の使いにお城へと連れて行かれます。

再会した猫王に、人間だから猫の王子とは結婚できないと断りを入れます。

しかし、もう猫になっているから問題はないと言われます。

鏡を見たハルは驚愕します。

なんと、ハルは本当に猫になっていたのです。

【転】猫の恩返し のあらすじ③

猫にされてしまったハル

狼狽したハルはムタに救いを求めに行きますが、ムタはマタタビゼリーの瓶に浸かって意識がありませんでした。

ゼリーの中に飛び込み、食べている内に溺れてしまったようです。

嘆くハルは、お祝いの席に連れて行かれます。

色んなご馳走が振る舞われたり、猫たちが芸をしてハルを喜ばせようとします。

しかし、ハルは意気消沈して心ここに在らずです。

そんな中、ある猫が自分ならハルを喜ばせられると名乗り出ます。

その猫は、ハルとダンスがしたいと、ハルをフロアの中央へ誘い出します。

その猫は、変装したバロンでした。

バロンを捕まえようと、猫王の命令で大量の猫兵がなだれ込んで来ます。

猫兵の攻撃がムタの入っていたゼリー瓶に当たり、ムタはマタタビから目覚め脱出に成功します。

猫に追われるハルを、先ほど会った白猫が助けに来てくれました。

彼女は、夜明けまでに猫の国を出れば人間に戻れると言います。

城の外へ出る道を教えてもらい、ムタが大立ち回りをしている隙にハルとバロンは逃げます。

白猫から、猫の国の外へと繋がる塔の存在を知らされます。

搭までへの道は迷路になっていました。

ムタと合流し、3人は搭へと向かいます。

猫の国は昼ですが、外はすでに夜中です。

夜明けへのタイムリミットは近付いていました。

猫兵に追いかけられながらも何とか搭まで辿り着き、搭のてっぺんを目指します。

もう少しで到着となった所で、猫王により搭が破壊されてしまいます。

無事だったものの、ハルたちはお城に連れ戻されそうになります。

そこへ、外出中だったルーン王子が帰って来ました。

【結】猫の恩返し のあらすじ④

猫王から逃げるハル

ルーン王子にこの騒動を知らせたのは、ハルを救った白猫のユキでした。

ユキはルーン王子の恋人でした。

ルーンはユキにある物を渡します。

それは、ルーンがトラックに轢かれかけた時に持っていた物でした。

プレゼントの中身はお魚クッキーでした。

ユキは、ハルが幼少期にクッキーを食べさせてあげた、あの時の猫だったのです。

ルーンはユキにクッキーを贈り、プロポーズします。

ルーンとユキは、自分たちを救ってくれたハルにお礼を言います。

そんな感動の場に水を差したのは猫王でした。

猫王が、ならばハルを自分の妻にしたいと言い出したのです。

猫王はハルを無理矢理手に入れようとします。

ルーン王子はハルを逃がそうとし、搭はまだ機能していて、頂上にさえ登れば人間に戻れると言います。

自分を必死に助けてくれるバロンとムタ、ルーン王子とユキちゃんに、猫を助けた事は間違っていなかったとハルは感謝します。

皆の助けもあり、無事ハルは搭の上へと着きました。

搭から出ると、そこは雲の上でした。

搭が破壊された事により、搭の出口が危険な所へ移動してしまったようです。

搭の外に出た事で、ハルは人間に戻れます。

しかし、ハルは体勢を崩して助けに来たムタと共に雲の下に落ちてしまいます。

バロンも二人を追いかけ落下します。

そこへ助けに来たのはトトでした。

トトは鳥の大群を引き連れ、ハルたちを救いに来ました。

鳥の上を歩き、ハルたちはゆっくりと地上へ降りて行きます。

帰れた事にハルは喜び、皆へお礼を言います。

ハルは家に、バロンたちは元いた場所へと戻ります。

日常に戻ったある日の休日、ハルは母親よりも先に起き、母親の分も朝食を作っていました。

友達と出かけたハルは、好きだった男の子が彼女と別れた事を聞かされます。

ハルはもういいのよ言い、微笑みながら遠くを見ます。

何かあった?と尋ねる友達に、ハルは何も?ととぼけるのでした。

猫の恩返し を観た感想

寝坊の常習犯だったハルが母親に朝食を作ってあげるまでに成長して、何だか感動しました。

様々な経験をしたせいか、ラストでは大人びていましたね。

猫を助けた事でトラブルになったけど、ハルが助けたルーンとユキが救い返してくれて、まさに猫の恩返しでした。

そして、まさかのバロンが出てきましたね。

耳をすませばファンとしては喜ばしい限りです。

猫王とバロンに因縁があるっぽかったりして、どうして劇中で語られないのかな?と思って調べてみたら、この映画の原作に漫画がありました。

ムタとバロンの関係とかも描いてありそうなので、今度読んでみようと思います。

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