監督:酒井和男 2019年1月に松竹から配給
ラブライブ!サンシャイン!! The School Idol Movie Over the Rainbowの主要登場人物
高海千歌(伊波杏樹)
主人公。アイドルグループAqoursのリーダーで、みんなのことを大切に思っている。
渡辺曜(斉藤朱夏)
千歌の幼馴染。水泳が得意で、千歌のためならなんでもやる。
黒澤ルビィ(降幡愛)
千歌の後輩。卒業した姉のためにも一人前のアイドルになろうとがんばっている。
小原鞠莉(鈴木愛奈)
卒業した先輩。卒業旅行では彼女が騒動に巻き込まれていく。
松浦果南(諏訪ななか)
卒業した先輩。千歌とは古い付き合いであり、千歌の事なら何でもわかる。
ラブライブ!サンシャイン!! The School Idol Movie Over the Rainbow の簡単なあらすじ
先輩たちが卒業した後、スクールアイドルAqoursの活動を継いだ千歌たち。
しかし、スクールアイドルをよく思わない大人たちとトラブルに巻き込まれてしまい、不当な扱いを受ける。
それをどうにかしようともがくが、3年生が抜けた影響で失敗してしまう。
そんな中、卒業旅行中の鞠莉たちが、忽然と姿を消したという知らせが入る。
鞠莉の母親から探してほしいと依頼を受けるが、それは母親の仕掛けた罠だった。
大人と子供、すれ違いの溝を埋められるのは、スクールアイドルだけ。
Aqoursはスクールアイドルのライブを通じて困難を解決し、未来を切り開いていったのでした。
ラブライブ!サンシャイン!! The School Idol Movie Over the Rainbow の起承転結
【起】ラブライブ!サンシャイン!! The School Idol Movie Over the Rainbow のあらすじ①
新しい学校に編入した千歌たちを待っていたのは、「ボロい校舎への隔離」という厳しい現実でした。
エリート学校に娘を通わせている保護者達から「レベルの低い千歌たちの学校の生徒が加われば、自分の子供も同じように堕落してしまうだろう」と、理不尽なクレームがあったからです。
到底受け入れられない千歌たちは、エリート学校の生徒会長である渡辺月から、「千歌たちは大会で全国優勝を果たした実績がある。
だから、ライブをして自分たちのレベルを示せばいい」とすすめられます。
しかし、卒業した3年生たちが抜けた穴は大きく、千歌たちはライブで失敗してしまいました。
大会で優勝できたのは、卒業した3年生たちのおかげだと思い知らされた千歌は絶望に落とされます。
そこへ、かつて大会で優勝を争ったライバル、SaintSnowのふたり、聖良と理亜の姉妹が激励にやってきます。
しかしSaintSnowもまた、Aqoursと同じように3年生の聖良が卒業するため、残された理亜だけでスクールアイドル活動を続けなければならず、その活動がうまくいっていない事を悩んでいました。
するとそこへ、「鞠莉の母親」を名乗る謎の女性が姿を現します。
【承】ラブライブ!サンシャイン!! The School Idol Movie Over the Rainbow のあらすじ②
鞠莉の母親から、鞠莉たちが卒業旅行先のイタリアで行方不明になったことを知った千歌。
お金持ちの鞠莉の母親から旅行資金を出してもらい、鞠莉たちを探しにイタリアへと海を渡った。
それは人探しだけでなく、自分たちの失敗からどう立ち直ればいいかという答えを探す旅でもあった。
さっそく、鞠莉たちからの連絡が途絶えたというヴェネツィアにやってきた千歌たち。
残されたヒントを頼りに観光地を巡っていき、コンタリーニ・デル・ボーヴォロ階段でついに鞠莉たちと合流しました。
しかし、鞠莉に行方不明であったことを話すと、どうも話が合いません。
なんと、鞠莉の母親が言っていた「行方不明」というのは真っ赤な嘘であり、鞠莉は母親が無理やりお見合い結婚を迫ってきたから逃げていたという衝撃的な事実が判明します。
鞠莉の母親と対峙した鞠莉は、きっぱりと結婚はしないと言い放ちますが、話は聞いてくれません。
母の「Aqoursとしての活動時間は無駄だった」「スクールアイドルはくだらない」という心ない発現に激怒した千歌は、ライブを見て「本当にくだらないのか」決めてほしいと啖呵を切ります。
そしてローマのスペイン広場でAqoursはライブを行います。
それを見た鞠莉の母親は、そのレベルの高さに驚愕。
いままで見たことがないような娘の笑顔を見て考えを変え、静かに立ち去っていくのでした。
【転】ラブライブ!サンシャイン!! The School Idol Movie Over the Rainbow のあらすじ③
母親との蟠りを解決し、日本に帰国した鞠莉たち。
しかし、千歌たちの抱えた学校との対立問題はまだ解決していませんでした。
しかし、鞠莉の母親をライブで説得できたように、学校もライブで説得できるという自信がついた千歌たちの目に、もう迷いの色はありませんでした。
一致団結した他の生徒たち、さらにうわさを聞き付けたエリート校の生徒たちも応援に駆け付け、エリート校の保護者達を説得するライブへの準備は着々と進んでいったのでした。
一方、SaintSnowの方でも、事態は深刻な状況に陥っていました。
見かねた姉の聖良は、妹の理亜を数少ない心を許せる存在であるAqoursに入れるという案を持ち掛けてきます。
しかし、残された6人で頑張っていくと決めたばかりのAqoursは、そんな突拍子もないアイデアを受け入れることはできませんでした。
でも、このままでは理亜はダメになってしまう——。
そこでルビィは、理亜がなぜうまくいっていないのか、それは姉とのスクールアイドル活動をちゃんと終わらせられなかったからと分析します。
SaintSnowはスクールアイドルの大会「ラブライブ」で、理亜の些細なミスで失格となっていたのでした。
理亜はAqoursとの交流でその過去を乗り越えたつもりでしたが、姉がいなくなるという重責から、姉を最高の舞台に連れていけなかったという重圧が、重くのしかかっていたのです。
ルビィはその清算をどうするか考えた結果「ラブライブ決勝戦」の延長戦を行うことに決めます。
SaintSnowとAqoursだけの大会を行い、実際の大会では叶えられなかった夢をかなえようと考えたのです。
そして行われた「ラブライブ決勝戦・延長戦。」
そこで両グループは全てを出し切り、理亜の迷いを吹き飛ばすことが出来たのでした。
【結】ラブライブ!サンシャイン!! The School Idol Movie Over the Rainbow のあらすじ④
そして迎えた、エリート校の保護者達を説得するライブの日。
鞠莉の母親の時と違い、そこに3年生たちの姿はありません。
残された6人、これからエリート校でかんばっていくと決めた千歌たちだけの力で、乗り越えなければならないのです。
千歌は、前の日のことを思い出していました。
9人全員で、今までずっと通っていた母校に、挨拶に行ったこと——学校を守ろうとAqoursとして頑張った日々、それでも学校を救えず、廃校にさせてしまった悔しい出来事、それを乗り越え、ラブライブで優勝したこと、全てがまるで、走馬灯のように流れていきました。
「私たちは離れていても、ずっと一つだよ。」
ずっと姉のように慕っていた果南の言葉を胸に、千歌たちはついにライブステージへと進みます。
ライブは素晴らしいステージとなり、それまでは険悪なムードであった保護者たちの顔にも笑顔がこぼれました。
音楽、ライブ、スクールアイドルを通じで、いがみ合っていた人たちがひとつになったのです。
「ゼロからイチへ、イチからその先の未来へ!」Aqoursの未来は、これからも続いていくのです。
ラブライブ!サンシャイン!! The School Idol Movie Over the Rainbow を観た感想
ラブライブシリーズ第2作「ラブライブ!サンシャイン!!。」
その完結編となるアニメ映画では、全体的に「大人と子供の対立」を描いていることが分かります。
「エリート校の保護者」「鞠莉の母親」という敵キャラは、Aqoursのスクールアイドル活動が子供の遊びに見えて、その実績を認められないために、対立が生まれてしまいました。
それでも、ライブを通じて彼女たちがやっていたことは遊びでなく、本気だったんだと知ったことで、蟠りを解くことが出来た。
これは現在の平和というものがどういうものかを教えてくれると思います。
「本気の青春がどういったものか」、それを思い出すことが出来て、とても素晴らしい映画だったと思います。
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