監督:シドニー・ルメット 1975年5月にCIC/Parから配給
オリエント急行殺人事件(1974年)の主要登場人物
エルキュール・ポワロ(アルバート・フィニー)
ベルギー人の探偵
ラチェット(リチャード・ウィドマーック)
裕福なアメリカ人
アーバスノット大佐(ショーン・コネリー)
イギリス軍大佐
オリエント急行殺人事件(1974年) の簡単なあらすじ
豪華な俳優陣がそろったアガサ・クリスティの代表作の映画化オリエント急行殺人事件(1974年)はイギリスの映画で、何度も映画化されているアガサ・クリスティの推理小説が原作です。
豪華列車オリエント急行で起こった不可解な殺人事件を巡って、ベルギー人の探偵エルキュール・ポアロが謎に挑戦します。
2017年にも再映画化されており、ケネス・ブラナーが監督・主演しています。
オリエント急行殺人事件(1974年) の起承転結
【起】オリエント急行殺人事件(1974年) のあらすじ①
1930年のアメリカはニューヨークの街。
ロングアイランドの大富豪アームストロング一家の一人娘が誘拐されることになります。
20万ドルという身代金が犯人に支払われましたが、娘は遺体になって発見されます。
娘のショックのあまり、母親は亡くなってしまい、父親のアームストロングも拳銃自殺を遂げました。
その後犯人は逮捕されるのですが、確たる証拠がないので釈放されるようになります。
5年後、トルコのイスタンブールにいるベルギー人探偵のエルキュール・ポアロは、事件解決の依頼がありアジアからヨーロッパを結んでいる大陸横断列車のオリエント急行に乗り、ロンドンに向かう予定でした。
真冬なのに関わらず、すべての寝台車は満席になっており、ポアロは友人の鉄道会社重役であるビアンキの助けによって乗車することができます。
アメリカの富豪ラチェット・ロバーツの秘書である、ヘクター・マックイーンと同じ部屋を確保することができました。
【承】オリエント急行殺人事件(1974年) のあらすじ②
イスタンブールを出発したオリエント急行は、目的地フランスのカレーに向けて旅を続けていました。
しかし二日目の夜線路は降り続いた雪で埋まってしまい、列車は立ち往生することになります。
列車はそのまま立ち往生して朝を迎えました。
ラチェットの執事であるエドワード・ベドーズは、彼の主人の部屋に行っても返事がないので、車掌のピエール・ミシェルにお願いして鍵を開けてもらいました。
すると部屋の中にはラチェットの遺体があり、体は刃物で十数か所刺されていました。
医師のコンスタンティンの検死によって、刺し傷は12つあると診断されます。
ロバーツの部屋にある灰皿から燃やされた手紙のカスがあり、5年前に起こった誘拐事件の被害者、アームストロングの娘の名がありました。
ポワロはビアンキから依頼を受けて、事件の真相を解明することになります。
捜査を進めるポワロですがいろいろなハプニングが起こるようになり、何者かが捜査の邪魔していることが分かります。
【転】オリエント急行殺人事件(1974年) のあらすじ③
ポワロは寝台車の乗客たちから聞き取り調査を行ないます。
アームストロング夫人と面識のあったヘクターやベドーズなどの証言から、ラチェットは誘拐殺人事件の犯人であると分かります。
彼の部屋の隣の部屋にいたアメリカ人のハバード夫人は、アームストロング夫人の母で、宣教師のグレタ・オルソンはアームストロング家の娘の世話をしていました。
同じ乗客のハンガリー人外交官のルドルフ・アンドレニイ伯爵の妻である、エレナはアームストロング夫人の妹です。
芸能プロダクションと名のるハードマンは元警官で、現在私立探偵としてラチェットの警護を依頼されていました。
ハードマンは車掌のピエールの娘で、アームストロングの家のメイドだった女性と恋愛関係にありました。
ロシアの貴族ドラゴミノフ公爵夫人はハバード夫人の親友で、公爵夫人のメイドのヒルデガルド・シュミットは、アームストロング家のコックです。
自動車販売のフォスカレッは元運転手で、アーバスノット大佐の恋人のメアリー・デベナムは、アームストロング夫人の秘書でした。
ベドーズはかつての部下で、乗客はみなアームストロング家と関係があることが判明しました。
【結】オリエント急行殺人事件(1974年) のあらすじ④
ポワロは明晰な頭脳で結論に到達しました。
ラチェットの殺人計画を作ったのはハバード夫人でした。
ベドーズが部屋の鍵を開けて、ヘクターが薬を飲みもの混ぜて眠らせます。
ポワロが寝ている間、乗客たちが刃物で次々とラチェットを刺し、アームストロング家の復讐を行なったのです。
殺害を終えた乗客たちは各自の部屋へと帰り、何事もなかったかのように夜が明けるのです。
ポワロは考えた末、二つの案をビアンキに提出しました。
一つは外部の者が列車に乗車し、殺人を行ったという結末です。
もう一つは乗客すべての者が殺人に関係しており、すべての人が犯人であるという結末です。
ポワロは最終的な判断についてビアンキに委ねました。
ビアンキは車掌服を着た誰かが列車に乗り込み、ラチェットを殺害したという案を選びます。
ポワロは自分の部屋に戻り、車両にはハバード夫人たちが残ります。
乗客たちは祝杯をあげており、除雪が完了したオリエント急行は出発するのです。
オリエント急行殺人事件(1974年) を観た感想
クリスティ作品は豪華キャストが集まることが多く、このオリエント急行殺人事件も世界中から名優たちが集結しました。
それぞれ個性のあるキャラクターで、結末が分かっていも何度も見たくなるような作品です。
クリスティの作品は何度も映画化やドラマ化されており、本国イギリスはもちろん日本のドラマでも見ることができます。
ミステリーの女王が描いた傑作で、奇抜な結末から代表作の一つになっています。
主役級のキャストが起用されており、グレタ・オルソンを演じたイングリッド・バーグマンは、アカデミー助演女優賞を受賞しました。
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