監督:荻島達也 2007年6月にザナドゥーから配給
きみにしか聞こえないの主要登場人物
相原リョウ(成海璃子)?
本作品の主人公。内気で声が小さい女子高生だが、ある日おもちゃの携帯電話を拾ってから不思議な体験をする。
野崎シンヤ(小出恵介)?
耳が聞こえない、長野のリサイクルショップで働く修理が得意な店員。
原田リョウ(片瀬那奈)?
主人公の相原リョウの将来の姿。時空を超えて心の電話を使える。
野崎さち(八千草薫)?
野崎シンヤの祖母。シンヤのためにリョウの声を手話で通訳してくれる。
きみにしか聞こえない の簡単なあらすじ
この映画は、声が小さい内気な女子高生が、おもちゃの携帯電話を公園で拾うことから始まります。
彼女は本物の携帯電話を持っていないのでした。
おもちゃのはずなのに、ベルがなります。
恐る恐る電話に出ると、リサイクルショップに住む、耳が聞こえずしゃべれないはずの青年からの電話でした。
そして、二人は、惹かれあい、恋に落ち始めるものです。
きみにしか聞こえない の起承転結
【起】きみにしか聞こえない のあらすじ①
この映画の主人公は、声が小さくて内気な高校生の相原リョウです。
彼女は友達もおらず、携帯電話を持つ必要もありませんでした。
でも、友達が携帯電話を持っているのを見ると、ちょっと、羨ましく思ってしまうこともあります。
彼女の特技はピアノ。
でも、人前で弾くことはありませんでした。
そんな彼女が、ある日、公園にておもちゃの携帯電話を拾います。
彼女は「かわいい」と呟き、その携帯電話を家に持ち帰ります。
翌朝、部屋のどこかで携帯電話がなる音がします。
まさかと思いながらも、おもちゃの携帯電話を耳に当てます。
すると、電話のスピーカーから青年の声が聞こえてくるのです。
それは、長野県のリサイクルショップに勤める野崎シンヤという青年からの電話でした。
リョウは、あまりの不思議な出来事に、電話を切ろうとしますが、シンヤは切らないでといい、あらためて自己紹介をします。
どうやら、シンヤは、壊れた携帯を修理して適当にボタンを押したらリョウに通じたというのです。
しかし、シンヤは耳が聞こえず、喋ることもできない青年で、そのことは、最後までリョウは知りませんでした。
【承】きみにしか聞こえない のあらすじ②
シンヤとリョウは、その後電話がなくても通話できるようになります。
二人は、このことを心の電話というようになりました。
でも、リョウは、シンヤが自分の想像の世界の人ではないかと言い出すのです。
シンヤは「確かめてみよう」と提案しリョウにコンビニに行くことを提案します。
そして、シンヤもコンビニに。
そして、お互いに同じ雑誌を手に取り、ページ数を指定しながら、何が書いてあるかを確かめ合いました。
このことがきっかけで、二人の中は近づきます。
その後、二人の通話には1時間の時間差があることに気がつきます。
リョウが1時間前の世界で生活していて、シンヤはその1時間後の世界で生活しているのです。
二人は、お互いを「シンヤさん」、「リョウさん」と呼ぶほど仲良くなりました。
そんな時、シンヤはゴミ捨て場にて、赤いラジオカセットを見つけて「いいもの見つけた」と言いながら、上機嫌に持ち帰るのでした。
ある日、リョウのもとに、心の電話がかかってきます。
でも、それはシンヤではありませんでした。
その人物は、原田リョウと名乗り、久しぶりの心の電話がうれしいというのでした。
【転】きみにしか聞こえない のあらすじ③
ある日、シンヤはリョウに模擬デートをしようと提案します。
そして、リョウに鎌倉に行くように指示するのです。
実は、シンヤはかつて鎌倉に住んでいたことがあって、その地理は熟知していたのです。
そのため、心の電話を通して、リョウに鎌倉の名所を案内してあげたのです。
そして、シンヤは、リョウを、とあるサーフショップに導きます。
そこに、荷物を預けてあるといういのです。
サーフショップの店主は、シンヤから預かっていたと言い、あの「赤いラジオカセット」を差し出します。
そう、それは、シンヤがゴミ置き場から拾って修理したものです。
そして、このカセットに、リョウの声を録音して送ってほしいとお願いします。
普段大きな声なんか出したことがない、リョウは、海辺でラジオカセットに向かって「シンヤさーん、きこえますか?私の声届いていますか?シンヤさん、夏になったらあなたに会いたいです」と大きく叫ぶのでした。
そして、シンヤもリョウに会いたいと願うのでした。
【結】きみにしか聞こえない のあらすじ④
シンヤと知り合ってから、リョウは生き生きとするようになりました。
苦手だった授業の朗読でも先生から「良かったぞ」と褒められるようになったのです。
一方、シンヤは、職場の上司に東京出張をさせてほしいと頼み込み、東京への切符を手にします。
シンヤは、すぐに寮に連絡し、会う約束をするのです。
二人は、横浜で待ち合わせる約束をします。
二人が会う約束をした当日、リョウは、いつになくおめかしをしています。
そんな様子を見た、リョウの母親は「あら、すてきね」と言いながら、リョウが少し外交的になったのに少し嬉しそうなのです。
意気揚々とシンヤは東京に向かい、仕事を急いで片付けて横浜に向かっています。
リョウもバスに乗ろうとした時に、原田リョウから心の田ががかかってきます。
そして、「これから何が起こっても、あなたなら乗り越えられる!」と意味深げなことを言って電話が切れてしまいます。
バスに乗ったリョウは、ピンクのドレスを着ています。
そこに、ブルーのドレスを着た若い女性が乗ってきます。
横浜についてバスを降りたリョウが横断歩道を渡っていると、そこの某社が突っ込んできます。
そこにリョウの身代わりに車に轢かれてしまう男性。
それが、シンヤだったのです。
シンヤは謎の手話を残して息を引き取ります。
シンヤの亡骸に寄り添うリョウ。
そして、彼女は二人の心の電話に1時間の時間差があることを思い出すのです。
そう、心の電話ならまだ、シンヤは生きている。
助けようと心に誓い、自分が着ているドレスの色を偽りシンヤを救おうとします。
でも、リョウがシンヤの声が嫌いと言ったために、彼女の嘘に気がつきます。
結局、シンヤはリョウを救うために横浜に向かい、やっぱり、死んでしまうのでした。
後日、リョウはシンヤのおばあちゃんのところにいます。
そして、シンヤのラストメッセージが「あなたは、ひとりじゃない」と知るのでした。
きみにしか聞こえない を観た感想
この映画は、DREAMS COME TRUEの歌が効果的に使われていてとても素敵でした。
そして、心が美しい女性と、同じく心がピュアな男性の二人の恋がとても爽やかでした。
そして、個人的には、二人が出会ったことで、どんどん、リョウが強くたくましくなっていくところが見どころに感じました。
そして、二人の間の時間差が効果的に使われているストーリーにも感心させられました。
湘南の海や長野の高原など景色も美しくてみていて、爽やかな気持ちにもなりました。
また、映画の中では明確に解説されていませんが、未来のリョウと思われる原田リョウという人物も、将来のリョウが幸せになっていることがわかり安心しました。
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