映画「REC/レック」のネタバレ&あらすじと結末を徹底解説|ジャウマ・バラゲロ パコ・プラサ

映画 REC

監督:ジャウマ・バラゲロ パコ・プラサ 日本公開2008年6月にブロードメディア・スタジオから配給

REC/レックの主要登場人物

アンヘラ(マヌエラ・ベラスコ)
女性TVリポーター。ドキュメンタリー取材で消防局を訪れる。

パブロ(パブロ・ロッソ)
TVカメラマン。アンヘラと共にアパート内の惨劇の一部始終を撮り続ける。

マヌー(フェラン・テラッサ)
スキンヘッドの消防士。アパート内に混乱が拡がる中、冷静な判断し常に行動しようとする頼もしい存在。

アレックス(ダビ・ベルト)
マヌーと共に出動する消防士。序盤でイスキエルド夫人に噛まれ、その後感染者に。

REC/レック の簡単なあらすじ

POV視点のホラー映画の代表的な作品の1つで、本国スペインを始め世界中で大ヒットした作品です。

封鎖されたアパートの中、謎の伝染病による感染者からの襲撃から逃げ惑う住人達を描いた作品で、全編カメラ越しの一人称視点で繰り広げられます。

キャッチコピーの「何が起こっても撮り続ける」通りの、怒涛の展開から目が離せません。

REC/レック の起承転結

【起】REC/レック のあらすじ①

ドキュメンタリー番組の収録

女性リポーターのアンヘラとカメラマンのパブロは、「眠らぬ街」というドキュメンタリー撮影で、夜の消防局を訪れていました。

夜間の消防士達の働きぶりや、緊急出動依頼がかけられた時に現場撮影するためで、初めは消防士のインタビューや消防局の施設内の撮影、出動依頼がかかるまでの消防士達の時間の過ごし方など、穏やかに撮影が進んでいきます。

夜間は街の住民が寝静まっていることもあり、アンヘラ達撮影クルーが期待しているようなトラブルも無く、アンヘラとパブロは撮影を続行しつつも、退屈そうに時間を過ごしていました。

出動依頼がかかるまでの消防士達は至ってリラックスしており、アンヘラも交えてバスケットボールに興じるなど、緊急性を要する職業とは思えない程和やかに過ごしていましたが、突如アパートに女の人が閉じ込められているという通報が入り、消防士のマヌーとアレックスが出動の準備に入ります。

緊張感が漂う中、アンヘラ達も現場を取材したい旨を伝え出動先に同行するのですが、これが悪夢の始まりでした。

【承】REC/レック のあらすじ②

アパートに到着

現場のアパートにアンヘラ達一同が到着すると、建物のエントランス内には住民達で溢れていました。

住民曰く、一人暮らしの老女の部屋から叫び声が聴こえるとのことで、消防士達は二人の警察官と共に部屋の内部に入って行きます。

撮影クルーもその様子を撮り続けており、撮影に反対する意見も出る中、生々しい現場を記録に残すため続行します。

部屋の住人はイスキエルドという老女で、アンヘラ達が部屋を訪れると、部屋の奥で血まみれの状態で立ち尽くしていました。

警察官の呼び掛けにも返事が無く、明らかに挙動がおかしい状態を見かねて接近し、落ちつくように呼び掛けます。

老女は、警察官達の声が聴こえているのか定かでもなく、撮影カメラの証明にも異常に怯えるなど普通の状態でありません。

警察官が救急車の手配をしている矢先、老女が警察官の一人に急に襲い掛かり、首の肉を噛みちぎる凶行に出ました。

アンヘラ達はパニックになり、消防士のアレックスが老女を押さえ付け、残りのメンバーで噛まれた警察官を一階のエントランスまで運びますが、おびただしい出血をしており、危険な状態です。

【転】REC/レック のあらすじ③

封鎖されたアパート内

アパート内では十分な処置が出来ないため、噛まれた警察官を外に運ぼうとしますが、保険当局や軍隊達によって建物は封鎖されており、アパート内は訳も分からない状況にパニックに陥ります。

併設されている縫製所から外部に出られるという事を聞きつけ、シャッターを開け向かおうとした時、アレックスが一階に転落してきます。

現場はさらにパニックになり、マヌー達は上階へと駆け上がり、老女の様子を見に行きます。

老女に再び問い掛けますが反応は無く、突如襲い掛かってきたため、警察官はやむを得ず射殺してしまいます。

警察官は、発砲してしまったことで自分を責めますが、マヌーは仕方がなかったことだと言って、彼をなだめます。

そんな状況を密かに撮影していた、アンヘラ達撮影クルーに警察官は怒りを見せ、アパート内にも得体の知れない不穏な空気に包まれます。

一階のエントランスに全員が集合し、縫製所に移動しようとしますが、外部に配置されている軍隊達から中に留まるように告げられます。

【結】REC/レック のあらすじ④

感染者達からの逃亡と明らかになる真実

住人の一人である研修医が診察しますが、襲われた二人の容態はみるみる悪化していきます。

アンヘラ達は住民達へインタビューを行い、現在の心境などを答えて貰いつつ封鎖が解除されるのを待ちます。

衛生検査官による調査が終わり、異常が無ければ隔離状態から解放されると告げられるのですが、検査官が噛まれた二人の容態を確認していると、突如起き上がり襲い掛かってくるのでした。

研修医が襲われ、縫製所のシャッターを閉めることで感染者から何とか逃げ切ります。

検査官曰く、この現象は未知の病気によるもので、数日前に街の獣医からこのアパート内で飼われていた犬にも同じ症状が見られたという報告がされていました。

犬の名前はマックスで、飼い主の母親と娘に感染の疑惑が浮上しますが、母親は感染を否定します。

しかし、娘は既に感染しており、母親に襲い掛かった後二階へと姿を眩ませます。

後を追いかけ、活動を鎮静化させるために注射を打とうとしますが、突如暴れだし押さえつけようとした警察官も噛まれてしまいました。

感染が拡大する中、一階のシャッターもこじ開けられそうになり、上へと避難する道しか無くなりました。

研修医の部屋にある、縫製所の下水へと通じるカギを使用して外部に出る案も失敗に終わり、生き残りもアンヘラとパブロだけになってしまい、下の階からは感染者の魔の手が迫り、二人は最上階の部屋へと逃げ込みます。

部屋の中は異様な有り様で、壁面にはアパート内で拡散された未知の病気と関連する新聞記事が貼られており、テープレコーダーには病気の実験結果が記録された音声が録音されていました。

突如部屋内に存在した感染者の襲撃を受け、カメラのライトが壊れたため暗視モードに切り替えます。

すると部屋の奥から「メデイロスの少女」と呼ばれる、この病気初めての感染者が現れパブロを襲い、アンヘラを叫び声と共に暗闇の奥底まで引きずり込み幕を閉じます。

REC/レック を観た感想

全編カメラ視点によるホラー映画で、終始緊張感のある恐怖が楽しめた作品です。

役者さん達はほとんど無名の方々で、演技もほとんどアドリブで構成されているのが信じられないぐらいクオリティーの高い作品です。

中盤で少しダレますが、展開に緩急を付けることでその後の恐怖描写に拍車がかかり、終盤で一気に畳み掛ける怒涛の展開がすごく良かったです。

最後に登場する「メデイロスの少女」の存在感も半端無く、暗闇の中ユラユラ動きながら襲い掛かってくる姿が印象的でした。

シリーズ化されていますが、この記念すべき第一作目が一番怖かったです。

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