監督:塚原あゆ子 2018年9月に東宝から配給
コーヒーが冷めないうちにの主要登場人物
時田数(有村架純)
喫茶店「フニクリフニクラ」で働く不思議な力を持つ女性
新谷亮介(伊藤健太郎)
「フニクリフニクラ」の常連。数に気がある。
清川二美子(波瑠)
「フニクリフニクラ」の常連。独身キャリアウーマン。幼なじみとケンカする。
コーヒーが冷めないうちに の簡単なあらすじ
時田数(有村架純)が働く喫茶店「フニクリフニクラ」には、都市伝説がささやかれていました。
その伝説とは、店内のある席に座ると過去や未来に行けるのです。
常連さん達はみなその都市伝説に興味津々です。
幼なじみとケンカ別れしてしまった清川二美子(波瑠)や妻が若年性アルツハイマーになった夫房木康徳(松重豊)や亡くなった妹に会いたい平井八絵子(吉田羊)は、みな後悔があり不思議な体験を試みます。
そして、母親とのことで後悔している時田数(有村架純)です。
今は、数にしかその力が使えず、数自身は過去に行くことが出来ません。
しかし新谷亮介(伊藤健太郎)のアイデアにより数は、過去に戻り真実を知るのでした。
コーヒーが冷めないうちに の起承転結
【起】コーヒーが冷めないうちに のあらすじ①
時田数(有村架純)はいとこ(深水元基)が経営する喫茶店「フニクリフニクラ」で働いています。
この喫茶店には、都市伝説がささやかれていました。
その伝説とは、店内のある席に座ると過去に戻れるのです。
しかし、ルールに従わないと実行されません。
そのルールとは、過去に戻っても現実は変わらないこと。
過去に戻った時、喫茶店からは出られない。
過去に戻れる時間は、コーヒーを注いでからそのコーヒーが冷めない間だけ。
コーヒーが冷めないうちに飲み干さないとならない。
過去に戻れる席にはいつも先客の女性がいて、その人が席を立った時だけ過去に戻れる。
過去に戻ってもこの喫茶店に来たことが無い人には会えない。
と細かいルールがあります。
常連さん達はみなその都市伝説に興味津々です。
さらに、過去に戻るには、時田家の女性が入れたコーヒーでなければなりません。
時田家には数しか女性がいないので、数が入れたコーヒーでしか、過去に戻ることはできないのです。
【承】コーヒーが冷めないうちに のあらすじ②
最初に過去に戻ったのは、常連の清川二美子(波瑠)でした。
二美子は、本当は好きなのに素直になれず、アメリカに行く幼なじみの賀田多五郎(林遣都)とケンカしてしまい後悔しています。
ルールを聞いて納得した上で過去に戻ります。
過去に戻ってもケンカをしてしまいますが、彼女と別れたことを聞き出せました。
言いたいことが全部言い切れずに現実に戻ってきてしまう二美子でしたが、過去から戻ったあとに数から「未来はまだ訪れていないからそれはお客様次第かと。」
と言われ思い切って五郎にアメリカに行くとラインします。
数に背中を押され二美子は積極的になるのでした。
常連の平井八絵子(吉田羊)の妹(松本若菜)は、姉に話したいことがあるためフニクリフニクラに訪れますが、八絵子は逃げ続けています。
妻(薬師丸ひろ子)が若年性アルツハイマーになった夫・房木康徳(松重豊)も妻が過去に書いた手紙を受け取りに過去に戻ります。
勘の良かった妻は夫が未来から来たと気が付きます。
夫は妻に「3年後も大丈夫」と嘘をついて手紙を受け取り現在に戻ります。
妻からもらった手紙はバースデーカードでした。
そこには、夫でいるのが辛くなったら離れていいと書いてありました。
最後まで夫婦でいたいからと。
妻の本当に気持ちに気が付いた夫は妻にもう一度プロポーズするのでした。
平井八絵子(吉田羊)の妹が急死しました。
旅館を継がずに実家から逃げた八絵子は、妹から恨まれていると思っていましたが、過去に戻ることにしました。
喫茶店で妹と再会した八絵子は「実家に帰ってもいい」と告げます。
「旅館を継ぐ」と、妹は「お姉ちゃんと一緒に旅館をやるのが夢だった」と泣きます。
妹は恨んでいませんでした。
【転】コーヒーが冷めないうちに のあらすじ③
数は、新谷亮介(伊藤健太郎)に誘われ、亮介の大学の文化祭に行きます。
これをキッカケに亮介と数は仲良くなります。
数とは正反対な明るく気さくな亮介。
数は亮介に引っ張られて次第に明るくなっていきます。
亮介は、数ともっと会いたいし数を笑わせたいから友達になるといいます。
亮介は、数のいとこの店主から数のお母さんの事を聞きます。
過去に戻る席にいる先客の女性が数のお母さん(石田ゆり子)だと聞かされます。
亡くなった後さまよう幽霊となったのでした。
死んだお父さんに会いに行くために過去に戻ったお母さんは過去から戻ってきませんでした。
数は、お母さんに置いて行かれたと思っていました。
そして自分が入れたコーヒーで過去に戻してしまったことを後悔していました。
過去を後悔する数に寄り添う亮介。
亮介は「コーヒーを入れてたくさんの人を幸せにした。
だから自分は数に幸せを返したい。」
と数を励ますのでした。
そして二人は友達から恋人になるのでした。
【結】コーヒーが冷めないうちに のあらすじ④
そして月日は経ち、就職した亮介。
数から子供が出来たと告げらる亮介。
亮介は「すっごい嬉しい」と喜びます。
しかし、数はまだ過去に囚われて悩んでいます。
お母さんに捨てられたと思っている数は母に聞いてみたいことがたくさんあるといいます。
しかし、コーヒーを入れて過去に戻す人は数しかいないので数は過去に戻れません。
しかし亮介にあるアイデアが浮かびます。
そのアイデアとは、数のお腹の中の子供が女の子ならコーヒーを入れる時田家の女になるということでした。
そして、長い年月をかけた作戦が決行されます。
店に呼ばれた数の前に中学生くらいの女の子が表れます。
その子の名前は未来(みき)ちゃん。
未来ちゃんがコーヒーが入れてくれて数は過去に戻れるのでした。
過去に戻った数が見たものは、母を泣いて引き留める子供の数でした。
ケガをした数を心配して母は過去から戻れなくなったのでした。
事実は父に会いに過去に戻ったのではなく余命を告げられた母が、数を心配して未来に来たのでした。
母に捨てられたわけではなかったと知ったのでした。
亮介のありがたみが分かり、数は子供を産んで幸せになるのでした。
そして数の母は成仏するのでした。
コーヒーが冷めないうちに を読んだ読書感想
物語は、シリアスでファンタジックに進んでいきます。
特に、アルツハイマーになった妻の物語が素敵でした。
病気は治らないけれど、新しい夫婦のカタチを築いていけて良かったです。
そして、数を過去に戻す作戦が秀逸でした。
二人の子供、未来が出てきてから映画のテイストが少し変わります。
未来は、亮介に似ていてとても明るくテンションの高い女の子でした。
子供を産んでからの数がとても楽しく幸せなんだなと未来を見て感じられます。
そして、「コーヒーが冷めないうちに」はエンディングまで見逃せません。
エンディングに、数を過去に戻す作戦が凝縮されています。
ここをもっとゆっくりと見たかったな思いました。
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