【水溜まりに浮かぶ島】第5話 後編のあらすじ・ネタバレ

水溜まりに浮かぶ島第5話、後編の表紙

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【水溜まりに浮かぶ島】第5話 前編のあらすじ・ネタバレ
前話のあらすじはこちらおかかのおにぎり湊の身体に入る黒松と渚...

不審者を装い警察を呼ばせる

もう一度湊が自宅へ戻ってきた時、ちょうどフタバがアパートを後にするところでした。もう一度鉢合わせたら今度こそ警察を呼ばれてしまうと思い、湊は警戒しました。けれど、裏から回ってきたフタバが、湊の背後から『こんばんは』と声を掛けてきたので驚きます。しどろもどろになりつつ、『あ…こ…こんばんは』と挨拶を返しました。

フタバは真顔で『このアパートに何か御用ですか?』と、湊に向かって聞きます。想定していなかった展開に、湊は焦りました。先ほど自分を黒田と名乗ると決めたばかりなのに、動揺して思わず黒田という人間を探してアパートに来た事にしてしまいました。

フタバが知らないと言うので、湊は立ち去ろうとします。けれど去り際、渚を守る手段を思いつきます。湊はフタバに向かって、『あの部屋って…君が住んでるの?』と問いました。フタバは気持ち悪く思い、すぐに不審者がいると携帯で110番通報をしました。

湊はお巡りさんに来てもらい渚の安全を確保するつもりで、わざと不審者らしく振る舞ったのです。しかし、この男が指名手配犯だった事を思い出し、素早くその場から立ち去りました。これで自分も自宅に近づけなくなってしまったと思い、途方に迷います。

水溜まりに浮かぶ島第5話、不審者を装う湊

屋根があり外でも寝られそうな所

21時40分頃、黒松は湊がやってくるのを待っていました。カーテンを開け窓の外を見ると、警察がいるので驚きます。思わず逃げようとして、この少年の身体なのだから逃げる必要がないと気がつきます。外ではフタバが警察に何かを説明していました。黒松はきっと湊が自分の身体で家の前までやってきたからだと考えます。自分の身体が近くまで来ているなら探しに出たい所でしたが、土地勘がないので諦めました。

黒松が外を眺めていると、渚がてるてる坊主の人形を両手に持って『てきのおうじさまつくって』と言ってきます。黒松は人形の一つを手に取り、てるてる坊主なんて簡単だと思いました。『…わかったからそろそろ寝る準備しろよ』そう言って、”てきのおうじさま”を作ってやりました。渚は頭の方が歪なてるてる坊主を見て、『えーっ!なんかヘタクソ』と不満そうに言います。黒松はなんどか気恥ずかしくなり、もう一度外を見ました。フタバも警察ももう外にはいません。

渚の手から”てきのおうじさま”を奪い、頭の形を直して返してやります。渚は『あ なおってる』と喜びました。それから、黒松はこの辺りで屋根があり外でも寝られそうな所はあるか、と渚に聞きました。渚は『ザラメのおうち』と答えます。どこの事かピンとこない黒松は、渚にそこはどこだったかとまるで忘れてしまったかのように聞き出します。ところが、渚は『おにいちゃん なんかきょうヘン』とそっぽを向いてしまいました。黒松は自分が会話を急ぎ過ぎるから上手くいかないのだと分かっていたものの、役に立たない渚をやはり疎ましく感じます。

近くに寝られる所があるなら、そこに湊が来ているはずだと黒松は確信します。そして、必ず見つけだし、お金を回収すると決めました。それが済めばやっぱり渚は邪魔でしかありませんでした。

疲れ果てザラメのおうちで眠りにつく

その頃、湊はザラメのいる神社に到着しました。ふらふらと鳥居をくぐります。目まぐるしい一日で、とても疲れていました。縁の下からザラメが顔を出します。湊がザラメに手を差し出しても、ザラメは低く唸り警戒するだけでした。自分だと分かってもらえなくても、湊は匂いも違うし仕方ないと諦めました。『ザラメ ちょっと場所かりるよ』と断り、縁の下に潜り込みます。カバンに頭を置き、横になりました。恐怖で高鳴っていた心臓は、いつもの間にか落ち着いています。フタバねーちゃんのおかげかもしれないと考えながら、携帯で時間を見ると12時を回っていました。湊は『渚…誕生日…おめで…とう…』と呟き、眠りにつきます。第6話へ続きます。

水溜まりに浮かぶ島第5話、疲れた湊

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