【娘の友達】第30話『押し付け』のあらすじ・ネタバレ

娘の友達 第30話 古都

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【娘の友達】第29話『破棄』のあらすじ・ネタバレ
晃介の夏期休暇昼休み直前の社内、晃介は社員の夏期休暇取得予定...

ゆっくり話す時間

休日の昼前ごろ、晃介は美也の部屋の前に立っていました。部屋のドアをノックし、『そろそろ、起きてこられるか…?』と声を掛けます。返事はありません。少し待って、今日はおばあちゃん達が来るので部屋から出てくるよう伝えます。するとドアが開かれ、美也が出てきました。『…一回呼べばわかるから』と美也は言います。

晃介は謝りました。気を取り直してお昼はお寿司を注文したから、みんなで食べようと声を掛けます。美也は何も答えることなく、晃介の前を素通りしました。

晃介はリビングに向かう美也の背に向かって、思い切って切り出します。夜にゆっくり話す時間をもらえないかと、美也に聞きました。少し動きを止めたものの、やはり何も言わずそのままリビングへ入っていってしまいました。

祖父母の訪問

13:10玄関のインターホンが鳴ります。祖父母がやってきました。晃介が二人を迎え入れると、祖母は祖父が電車を間違えたせいで大変だったと愚痴を溢します。

ダイニングテーブルで祖母は自分が持ってきた釜飯弁当を取り出し、みんなで食べようと言います。晃介は驚きお昼ご飯は用意しておくと言っただろと、祖母に少し文句を言いました。

祖母は気に掛ける様子なく、美也の好物だからいいじゃないと言いながら釜飯弁当を並べます。それから、『どうせあんたろくなもの用意してないんでしょ?』と小言を言います。晃介は何も言い返しませんでした。

13:40過ぎ、美也も部屋から出てきて四人で食卓を囲みます。晃介の頼んでおいたお寿司と祖母が持ってきた釜飯弁当を食べながら、祖母は高校生活は楽しいかと美也に尋ねました。美也が何も答えないので、祖母は疑問に思ってどうしたのかと問います。美也は『……別に…つまんないよ』と答えました。祖父母は黙って顔を見合わせます。

美也はごちそうさまと言い、すぐに席を立って自分の部屋へ戻ろうとします。美也の分の釜飯弁当は半分以上残っていました。

祖母はもう食べないのかと、美也に声を掛けます。けれど美也は目を合わせる事もなく、部屋で宿題やってくると言い残して行ってしまいました。

祖母の心配、祖父の助言

祖母は美也が部屋に入ったのを確認してから、黙り込んでいる晃介に『何かあった?』と問いただします。晃介は困って、難しい年頃だからと説明しました。

祖母は少し苛立って、晃介が美也の事をしっかり見てやれてないからではないかと叱り始めました。晃介はやはり何も言い返しません。『ほら、みなさい やっぱりひとりで子育てなんて無理に決まってたのよ』と祖母は、話を蒸し返します。最初から意地を張らずに群馬に戻って来て自分達の元で生活するべきだったと、祖母は言いました。晃介は長男なのだからいずれ実家の酒屋を継ぐ必要がある、それが早まるだけだと、祖母は群馬に帰る事を説得します。

晃介は課長になったばかりだから簡単に会社はやめられないと話して、祖母の申し出を断ります。こっちの事は心配しなくて大丈夫と祖母に言い聞かせました。けれど、祖母はその言葉に腹を立ててしまいます。親だから心配するのは当たり前の事だ、料理ができないのに美也にきちんとご飯を食べさせられるのか、と矢継ぎ早に晃介を叱りました。

娘の友達 第30話 晃介を叱る祖母

祖父が助け舟を出しました。タバコはどこで吸えばいいのかと祖父が聞いてくれたので、晃介は祖父をベランダに案内し自分もタバコを吸う事にしました。

ベランダでタバコを吸いながら、祖父は晃介に助言します。『男は…じっと耐えなきゃならねぇんだ 良い夫…良い父でいるためにはな』と言って晃介の背を二回ぽんぽんと叩きました。

晃介はじっと耐える様な生き方は息苦しくないのかと祖父に聞いてから、何でもないから忘れてくれと言って答えを求めませんでした。

晃介の謝罪・美也の為を思った提案

その日の晩、祖父母が帰った後に晃介は美也の部屋のドアをノックします。美也はすぐにドアを開けて、晃介を部屋に入れました。

晃介は土下座して、古都との関係を美也に謝罪します。言い訳はしない、許しも請わない、不愉快な思いをさせた事を謝りたいと伝えました。美也はベッドに腰をかけて、しばらく黙っています。

頭を下げ続ける晃介を見ながら、美也は聞きました。『…本当に…”お父さんから”じゃないんだよね?』

晃介は顔を上げ美也の目を見て、誓うと真摯に答えました。

晃介は自分たちが引っ越して祖父母の家で生活する事をどう思うかと美也に尋ねます。美也は戸惑った表情を見せますが何も言いません。学校も行きにくいだろうし、高校1年の夏なら転校しても友達を作りやすいだろうと、晃介は言います。祖父母と暮らす事はずっと拒んで来たが、”美也の為”なら引っ越してもいい、”美也の為”に出来る事なら何でもやりたいと伝えました。

美也は勝手に決めつけないで欲しいと声を荒げます。晃介は驚きました。美也は祖父母の家に引っ越す事なんか求めていない、晃介が人目を気にして引っ越したいだけだろうと言い放ちます。

晃介はたじろぎ美也の事を思っての相談だったと訴えますが、美也は聞く耳を持ちません。近くにあったトートバッグに衣類を詰めて、美也は外へ飛び出してしまいました。第31話へ続きます。

娘の友達 第30話 声を荒らげる美也

31話のあらすじはこちら

【娘の友達】第31話『娘の家出』のあらすじ・ネタバレ
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