太陽の坐る場所(辻村深月)の1分でわかるあらすじ&結末までのネタバレと感想

太陽の坐る場所(辻村深月)

【ネタバレ有り】太陽の坐る場所 のあらすじを起承転結でネタバレ解説!

著者:辻村深月 2011年6月に文春文庫から出版

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太陽の坐る場所の主要登場人物

高間響子(たかまきょうこ)
高校時代、女子の人気者であった。また、現在も地方テレビの女子アナをしており、地元でも有名である。

鈴原今日子(すずはらきょうこ)
響子と読み方が同じため、高校時代は「リンちゃん」と呼ばれていた。東京で女優をしている有名人。

島津謙太(しまづけんた)
地方の銀行に勤めていたが、東京に支店に転勤し、キョウコと再会する。同窓会の幹事を毎回引き受けていた。

水上由希(みずがみゆき)
アパレルメーカーに勤めているが、デザイナーではなく事務員としてだった。しかし、同級生にはデザイナーをしていると嘘をついている。

清瀬陽平(きよせようへい)
高校時代響子と付き合っていた。また、響子の片想いの相手であった。現在は世界中を旅している。

太陽の坐る場所 の簡単なあらすじ

高校を卒業した10年後、銀行で働く島津が幹事を勤め同窓会が開かれていた。同窓会は毎年開催されるが年々、参加人数が減っていた。人を集めるためにも、現在女優として活躍している「キョウコ」を誘おうと当時の同級生らは「キョウコ」に連絡を取ることにした。

太陽の坐る場所 の起承転結

【起】太陽の坐る場所 のあらすじ①

半田聡美の回想

物語は、島津達の同級生である半田聡美の回想から始まる。

10年前の高校生時代、高間響子は成績優秀で誰からも好かれる人気者であった。

そんな響子は隣のクラスの清瀬に片想いをしていた。

何もかも自分が一番だと気が済まない響子はその当時、清瀬と仲が良かった倫子を友人の由希にそそのかされ、二人で体育館の倉庫に閉じ込めた。

翌日、倫子は助け出されたが、響子は悪びれるようすもなかった。

また、響子には「リンちゃん」という友達がいた。

響子には誰も逆らうことができなかったが、「リンちゃん」だけは、そんな響子を気にも留めず苛められていた倫子と仲良くしたり、響子が想いを寄せていた清瀬と付き合っていた。

響子は見下していたリンちゃんに負けるはずがないと「私は太陽のような存在だから自分が体育館の倉庫に閉じ込められても、すぐに誰かに助け出してもらえる」と言って自ら倉庫に閉じこもったのだ。

しかし、いくら待っていても響子を助けに来る人はいなかった。

【承】太陽の坐る場所 のあらすじ②

同窓会

10年後、毎年のように島津が幹事を務め、同窓会が開催されていた。

そこには大手アパレルメーカーのデザイナーだという水上由希、フリーのWEBデザイナーをしている真崎修、劇団『常磐会』に所属している半田聡美も参加していた。

またそこには、当時の人気者である高間響子の姿もあった。

響子は現在、地方局のアナウンサーをしている。

昔は仲よくしていた由希は響子を見て人気が衰えた等と声を潜めて話していた。

年々、参加人数が減っていることを懸念していた島津はどうにかして人気女優の「キョウコ」に参加してもらえないだろうかと、その場にいた由希らに相談した。

「キョウコ」とは島津らの同級生なのだ。

解散した真崎は映画の配給会社に勤務している里美紗江子に会いに行った。

真崎は妻子持ちだが、紗江子とも関係を持っていた。

映画業界に勤めている紗江子なら「キョウコ」と連絡が取れると思い、同窓会に参加してもらうよう話してくれと紗江子に言った。

そして、仕事で「キョウコ」会うことができたが、同窓会の参加を断られてしまった。

その話を聞いた島津は由希と食事に出かけていた。

【転】太陽の坐る場所 のあらすじ③

由希と島津

由希は高校時代から目立ち、そんな由希に島津は密かに想いを寄せていた。

由希に「キョウコ」が参加を断ったと話すと、次は自分が直接会いに行くと言って、勝手に島津の携帯から「キョウコ」の番号を盗み見、会いに行った。

しかし、「キョウコ」は由希からの電話で、あなたと話すことは何もないと言い、会うことを拒んだ。

由希は昔から目立つ人物の傍におり、いつも自分が優位になるような行動を取っていた。

そして、それは現在も変わらなかった。

アパレルメーカーに勤めてはいるが、デザイナーではなく事務員としてであった。

また、社内で「キョウコ」と仲がいいと嘘までついていた。

それを「キョウコ」に見破られていたのであった。

結局、由希は「キョウコ」に会うことが出来なかった。

そんなある日、島津の勤める銀行に「キョウコ」は訪れた。

島津は「キョウコ」に同窓会に参加してもらえないか相談する。

しかし、忙しいからと1度断るが、島津はスケジュールを「キョウコ」に合わせるからと粘り、「キョウコ」は考えると言って帰って行った。

【結】太陽の坐る場所 のあらすじ④

2人のきょうこ

響子の友人である「リンちゃん」は鈴原今日子という名前であった。

響子は読み方が一緒である事から、苗字に”鈴”が付いていると理由で「リンちゃん」と呼ぶ事にしたのだ。

今日子は自分の名を響子に奪われたように思えた。

しかし、清瀬と付き合うことで、自分の名前を取り戻せた今日子は、芸名を「キョウコ」にした。

響子が見下していたリンちゃんは有名女優の「キョウコ」であったのだ。

そんな、響子は当時の自分の過ちを悔やみ、同級生にバカにされる覚悟で、毎回同窓会に参加していた。

響子だけがまだ、体育館の倉庫に閉じ込められていたままだったのだ。

そんな響子を今日子は止めたかったのだ。

そして、キョウコのスケジュールに合わせて開かれた同窓会は、今日子らの地元で行われていた。

そこには、響子の姿もあった。

そして、今日子もその会場に向かっていた。

そして、2人は10年ぶりに対面し、今日子は「扉なんてない、閉じ籠っている事はない、みんな自由なんだから」と最後に言った。

太陽の坐る場所 を読んだ読書感想

有名人の「キョウコ」の正体を伏せ、続いていく物語は、いろんな登場人物の視点から「キョウコ」とは誰なのか推理させようとしていました。

昔人気者だった高間響子が「キョウコ」でリンちゃんが体育館の倉庫に閉じ込めた倫子なのかと想像していましたが、リンちゃんはまた別にいたのだと終盤でようやく気づけるようになってました。

真剣に読まないと登場人物だけで訳が分からなくなりそうなお話ですが、良く読むととても出来た物語で、さすが辻村深月さんだなと思いました。

芸能人に会いたいと、ミーハーな同級生よりも、昔意地悪さらた響子を救う為に同窓会に参加したキョウコ。

昔は築けなかった関係を、今からでも築くことが出来たらいいなと思いました。

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