【ネタバレ有り】階段途中のビッグ・ノイズ のあらすじを起承転結でネタバレ解説!
著者:越谷オサム 2006年10月に幻冬舎から出版
階段途中のビッグ・ノイズの主要登場人物
神山啓人(かみやまけいと)
本作の主人公。県立大宮本田高校の男子生徒であり、廃部寸前の軽音部に所属。ボーカル兼ギターを担当する。
九十九伸太郎(つくもしんたろう)
県立大宮本田高校軽音部員。神山啓人の同級生。ベースを担当する。
嶋本勇作(しまもとゆうさく)
県立大宮本田高校軽音部員。神山啓人の同級生。リードギターを担当する。
岡崎徹(おかざきとおる)
県立大宮本田高校軽音部員。神山啓人の同級生。ドラムを担当する。
大野亜紀(おおのあき)
本作のヒロイン。県立大宮本田高校の女子生徒。水泳部に所属する。
階段途中のビッグ・ノイズ の簡単なあらすじ
県立大宮本田高校の軽音楽部は覚せい剤の取引をしていた上級生の逮捕の影響で廃部の危機にあっていた。そんな中、神山啓人と九十九伸太郎は「田高マニア」での演奏を目指し、メンバー捜しを始めることに。様々な難局を乗り越え、神山啓人たちは田高マニアでのライブを成功させる。
階段途中のビッグ・ノイズ の起承転結
【起】階段途中のビッグ・ノイズ のあらすじ①
県立大宮本田高校の軽音楽部は覚せい剤の取引をしていた上級生の逮捕の影響で廃部の危機にあっていた。
一人だけ残されていた神山啓人は廃部の報を受け、機材の片づけをする。
そんな時、元軽音部員で幽霊部員だった九十九伸太郎が現れ、廃部を阻止しようと校長に直談判することに。
その結果、条件付きで軽音部は存続することになる。
まずは顧問を探すことにした2人であったが、中々顧問になってくれる先生は現れなかった。
そんな時、啓人の兄である剛の勧めで加藤先生(カトセン)に頼み込む。
加藤先生はそのお願いをあっさりと受諾。
加藤先生が新しく軽音部の顧問になる。
再スタートを切った軽音部は階段途中の踊り場と屋上手前のスペースまでの二十二段という与えられた居場所で練習を再開する。
【承】階段途中のビッグ・ノイズ のあらすじ②
神山啓人と九十九伸太郎はメンバーを集めるために伸太郎と同じであった幽霊部員に交渉を開始する。
だが、結果は全てのメンバーに断られてしまう。
メンバー募集のポスターを貼るも部員は集まらない。
そんな中、元部員で3年生の吉田が嶋本勇作を紹介する。
啓人と伸太郎は勇作を説得。
リード・ギターならやるということで勇作がバンドに加入する。
その頃、岡崎徹は吹奏楽部で悶々としていた。
はり切って強豪校の大宮本田高校吹奏楽部に入部してきたが、理想と現実がかけ離れていたのだ。
練習中の空気は重く、常に顧問の罵声が飛ぶ。
1年間は我慢してきた徹であったが、吹奏楽部を辞めることに。
学校内をさまよっていた徹は偶然、軽音部にあい、ドラム担当として入部する。
【転】階段途中のビッグ・ノイズ のあらすじ③
ついにバンドメンバーそろい猛練習を開始する4人。
しかしここである問題が浮上する。
旧校舎で活動する文化部の代表たちが音がうるさいと抗議しにきたのである。
頼みであった校長にまでもなんとかしろと注文をつけられてしまう。
その対策として4人は「防音幕」を作ることに。
各家庭から使い古しの毛布を持ち寄り、慣れない針仕事を延々と続ける。
作業開始から6日目にして、ついに防音幕が完成。
防音幕を設置してからは苦情を受けることはなくなるが、また新たな問題が浮上する。
練習場所での活動期間中は、常に顧問の監督を受ける—このルールを勇作がうっかりして破ってしまう。
森先生に指摘され処分が決まるまで自宅待機に。
結果、処分なしとなるが、本番まであと10日とせまった時、勇作が交通事故にあってしまう。
【結】階段途中のビッグ・ノイズ のあらすじ④
交通事故にあってしまった勇作の右腕には白いギプスがはめられ、肩から三角巾で吊るされていた。
それ以外にも、左肘には大きな絆創膏が貼られていた。
全治3週間から4週間の骨折。
3人での出場を余儀なくされてしまう。
だが、勇作はスケッチブックに巨大歌詞カードを書き、本番に出ると言い出す。
そしてついにむかえた本番。
啓人たちは講堂の舞台裏にスタンバイし出番を待っていた。
名前を呼ばれ、むかえる彼らのライブ。
1曲目の「ウィ・ウィル・ロック・ユー」が始まり、勇作がスケッチブックをめくる。
会場のボルテージが上がっていくと、加藤先生(カトセン)がギターをもって登場し、見事なソロを弾く。
そうして無事、田高マニアでのライブを啓人ら、4人は大成功をおさめたのである。
階段途中のビッグ・ノイズ を読んだ読書感想
とにかく爽やかで勢いのある青春小説。
とても読みやすく、難しいことは考えずに一気に読ませてくれる小説だ。
軽音部を舞台にしているだけあってバンド経験がある人、音楽が好きな人は特に楽しめる作品になっている。
もちろん音楽やバンドに疎い人でも楽しめる。
個性豊かなキャラクターがそろっていて、ストーリーは起承転結しっかりしていて飽きない。
少しご都合主義なところもあり、登場人物もプロトタイプなところが若干あるが、それは気にならない。
とても楽しませてくれる。
がむしゃらで目標に向かって突っ走る彼らに元気をもらえる。
落ち込んだ時、読むといい。
きっと勇気と元気をもらえるはずだ。
そして「私も頑張ろう」そう思わせてくれる作品でもある。
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