「風の又三郎」のネタバレ&あらすじと結末を徹底解説|宮沢賢治

「風の又三郎」

著者:宮沢賢治 1967年7月に岩波書店から出版

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風の又三郎の主要登場人物

高田三郎(たかださぶろう)
赤毛の小学三年生。モリブデンを採掘するために移住した父のもと、村の小学校に転校してきた。

嘉助(かすけ)
三郎が転校した小学校の三年生。三郎を風の又三郎という風の神ではないかと言い出す。

一郎(いちろう)
三郎が転校した小学校の六年生。三郎と嘉助との間を取り持つなど面倒見のいい男の子。

耕助(こうすけ)
三郎が転校した小学校の生徒。なかなか三郎を受け入れられずにきつく当たってしまう。

風の又三郎 の簡単なあらすじ

谷川が流れる村の小さな小学校に高田三郎という男の子が転校してきたことからはじまります。

風の又三郎という風の神ではないかと言う同級生の嘉助たちから又三郎と呼ばれ距離を置かれてしまう三郎ですが、上の野原や山ぶどうの藪など村中を冒険する中で起こったさまざまな事件を一緒に乗り越えながら嘉助たちとの友情を深めていきます。

風の又三郎 の起承転結

【起】風の又三郎 のあらすじ①

転校してきた風の又三郎

谷川が流れる村のある朝、教室が一つしかなく一年生から六年生までが同じ教室で学ばないといけないような小さな小学校に高田三郎という男の子が転校してきました。

赤毛にねずみ色のシャツ、白い半ズボンに赤い革靴と見慣れない格好の転校生に生徒たちが騒いでいると急に強風が吹いたので、三年生の嘉助は三郎は風の又三郎という風の神ではないかと思います。

そこで、嘉助は三郎を又三郎と呼びはじめたのですが、先生からは三郎の父親は上の野原でモリブデンという鉱石を採掘するためにこの村に移住してきたことを聞かされました。

次の日嘉助以外の子も三郎と打ち解けられずにいる中、運動場で三郎が歩き出すときに吹いた風に嘉助は風の又三郎だという思いを強めます。

しかし、その日の授業中、鉛筆をなくした佐太郎が妹のかよから鉛筆を取り上げるのを見て、三郎は一本しかない自分の鉛筆を佐太郎にあげたのです。

その様子を見ていた六年生の一郎は、嘉助たちを誘って三郎と一緒に上の野原で遊ぶことにしました。

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【承】風の又三郎 のあらすじ②

大きな栗の木

一郎たちは三郎と待ち合わせ、上の野原で草刈りをしていた一郎の兄のもとを訪れます。

一郎の兄が土手の向こう側へ出ないよう忠告したにもかかわらず、一郎たちは土手の切れ目から出てしまいました。

そこで誰かが連れてきた七頭の馬を見つけ、三郎の提案により馬を競走させることにしましたが、三郎たちが後から馬が走るのを追かけていたところ、うっかり土手の切れ目から二頭の馬を逃がしてしまいます。

三郎と嘉助は一方の馬を追いかけて草むらの中を進んでいきましたが、嘉助は疲れ果てたあまり馬と三郎を見失ったうえ、天気がだんだんと悪化し、来た道もわからなくなりました。

しかし、なんとか歩き続けていると、嘉助はてっぺんが黒く焼けた大きな栗の木を見つけるのですが、そこで突風に吹き倒されてそのまま眠ってしまいます。

そのとき、夢の中に現れたのはガラスのマントをなびかせた又三郎であり、嘉助の目の前で栗の木の周りを飛び回って見せました。

そして、目を覚ました嘉助の目の前にいたのはあの探していた馬であり、嘉助が馬を取り押さえるとすぐに三郎もやってきて、一郎の兄たちとも出会えたのでした。

【転】風の又三郎 のあらすじ③

山ぶどうと栗

次の日、嘉助は同じ教室の耕助に山ぶどう採りに誘われ、三郎たちも連れて放課後に川の上流へ行きました。

しかし、耕助は三郎たちまでついてきたことが気に食わず、道中で勝手にたばこの葉を取ってしまった三郎にきつく当たってしまいます。

それからは何事もなく目的のぶどうが生い茂る藪に着きましたが、急に耕助は俺が見つけたぶどうだからあまり採るなと言うのです。

そこで、三郎は近くに生えていた木から栗を採りはじめたのですが、耕助が木の下を過ぎようとしたとき、いつの間にか木に登っていた三郎は枝葉に残っていた雨粒をどっと降らせて仕返しをしました。

三郎はしばらくしてまた木の下に来た耕助にまた雨粒を降らせ、さらに怒る耕助に風が吹いんだと言って皆を笑わせましたが、耕助は何か言い返そうとした挙げ句、風など世界中になくてもいいと言いはじめました。

そこで三郎がその訳を聞き返すと、耕助は傘ぶっ壊したりなど例えを挙げていきますが、それからそれからと聞き続けられるうちに困り果て、とうとう怒りを忘れてしまいます。

そして、耕助は三郎たちと一緒に笑い出し、仲良くなった二人はぶどうと栗を分け合って帰っていくのでした。

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【結】風の又三郎 のあらすじ④

嵐の朝

じめじめと暑くるしい日、三郎たちが川へ泳ぎに行くと、庄助たち大人数人が魚を捕ろうと川を発破する場面に出会います。

そこで三郎たちが爆破に気絶した魚を横取りして石を積んで造ったいけすに放したところ、そこにたばこを管理する専売局の男が現れました。

三郎がたばこの葉を勝手に取った事を思い出した嘉助たちは三郎を囲んで隠しますが、男は気にとめる様子もなく、結局何事もありませんでした。

また次の日には佐太郎が持ってきた違法な漁に使う山椒の粉を川にまいて魚を捕ろうとしましたがうまくいかず、三郎たちは鬼ごっこを始めます。

そのうちに三郎が鬼の番になってしばらくすると夕立になり、強風も吹きはじめ、皆は帰ることになりました。

その次の日の早朝、一郎は三郎から聞いたどっどどどどうという歌を夢に聞き、飛び起きたところ外は大嵐でした。

一郎は又三郎が飛んでいったかもしれないと言い、その言葉が現実になったかのように学校で三郎が転校してしまったことが知らされるのでした。

風の又三郎 を読んだ読書感想

基本的には主人公や三郎たちの田舎の学校生活を描きながら、嵐を擬人化したような歌や栗の木の周りを又三郎が飛び回る場面などファンタジー感のある部分も要所要所にあって、キラキラした気分で読み続けられるところが魅力だと思います。

また、その又三郎が飛び回る場面も主人公の夢の中のこととして描かれているため、結局三郎は風の又三郎ではなくよそからやってきた赤毛の男の子でしかないのだろうかと思いながらも、でもそれだけじゃないような気もする…といった不思議な余韻に浸れるところもこの作品を読む楽しみの一つだと思います。

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