「しょうがの味は熱い」のネタバレ&あらすじと結末を徹底解説|綿矢りさ

「しょうがの味は熱い」

【ネタバレ有り】しょうがの味は熱い のあらすじを起承転結でネタバレ解説!

著者:綿矢りさ 2012年12月に文藝春秋から出版

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しょうがの味は熱いの主要登場人物

小林奈世(こばやしなよ)
ヒロイン。10代から絃と同棲し始めて大学卒業後に児童館でアルバイトをする。

田畑絃(たばたゆずる)
奈世の彼氏。大手電子部品メーカーに就職する。

小林コウ(こばやしこう)
奈世の父。会社員。

芽衣子(めいこ)
奈世の高校時代の親友。既婚者。

しょうがの味は熱い の簡単なあらすじ

とある地方都市から都内の大学へと進学した小林奈世は、友達から紹介してもらった田畑絃と付き合うようになります。程なくして同棲生活をスタートさせますが、その後は倦怠期に突入して結婚に至ることはありません。ある日突然に奈世が絃に結婚を迫ることによって、停滞していたふたりの関係にも転機が訪れることになるのでした。

しょうがの味は熱い の起承転結

【起】しょうがの味は熱い のあらすじ①

静かに流れていくふたりの同棲生活

東京へは新幹線で1時間半程度でアクセス可能な地方都市で、小林奈世は高校時代を過ごしました。

大学進学と同時に上京して独り暮らしをスタートしましたが、単位が取れるぎりぎりの出席日数を確保しつつ1Kの部屋で昼夜逆転の怠惰な生活を送るようになります。

田畑絃とは共通の友人からの紹介で知り合って、ふたりが川の岸辺に佇んでいるアパートの501号室で同棲し始めるのにそれほど時間はかかりません。

奈世は大学卒業後も定職に就くことなく児童館でアルバイト、絃は同級生の中でも出世頭と言われるほどの電子部品メーカーで1年目から営業職。

絃は毎日朝早くから家を出て、連日連夜の残業に休日出勤に駆り出されるのも当たり前な多忙な日々です。

奈世は昼過ぎにバイトに行き、帰ってくると部屋の掃除を終わらせた後に野菜中心の健康的な食事を作ります。

近頃ではお互いのスケジュールを合わせてのデートや旅行もなく、夕食時の会話もめっきり減っていました。

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【承】しょうがの味は熱い のあらすじ②

煮え切らない彼へのプロポーズ

新宿区役所の戸籍住民課で貰ってきた婚姻届の妻の欄に「小林奈世」と記入すると、久しぶりに自分自身の名前を取り戻したかのよう気持ちになりました。

夫の欄を「田畑絃」と埋めて、どちらの姓を名乗るか決める箇所には夫のほうのボックスにチェックを入れます。

婚姻届と区役所に行った後に買ったスミレの花束と2ピースのショートケーキ。

職場から帰ってきた絃は、奈世がテーブルの上に用意した3点セットを見ても大した反応を見せません。

「考えとく」とだけ答えた絃とは、この日を境にしてお互いにケンカっぽい口調になってばかりです。

奈世が泣き出す、奈世か絃が家を飛び出す、もう片方が後を追う、そしてふたりで家に帰る。

そんな一連のパターンを1週間余り繰り返していたある日のこと、奈世はダンボールに身の回りの持ち物を詰め込みました。

残りの荷物の入ったスーツケースを玄関に持っていく時も、絃は何も言葉をかけることなく寝室のベッドに倒れ込んでいます。

【転】しょうがの味は熱い のあらすじ③

実家の安心感に包まれてつかの間の休息

長らく帰って来なかった娘との突然の再会を喜んだ奈世の母親は、手料理を振る舞い何くれとなく世話を焼くようになりました。

ふたりが結婚するものだと思って渋々ながらも同棲生活を許可した父親のコウは、優柔不断な絃の態度にすっかり呆れ果てています。

まだまだ現役バリバリで働いているコウと、ピアノ教室の先生をしている母が出掛けると奈世にはこれといった予定はありません。

高校生の頃に1番仲の良かった芽衣子を呼び出して懐かしのファミレスで会ってみますが、大学時代に付き合っていた彼氏と結婚したばかりで近況報告もそこそこに慌ただしく帰っていきました。

夕食の時にコウが取り出したのは、どこかの会社の建物の写真がプリントされたパンフレットです。

コウの会社の取引先に当たる食品会社の資料で、正社員の枠がひとつだけ空いています。

父親のコネを利用して地元で就職することを考え出した奈世の携帯に入っていたのは、3ヶ月ぶりとなる絃からの着信履歴です。

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【結】しょうがの味は熱い のあらすじ④

一緒にいられるだけで幸せなふたり

待ち合わせ場所は実家から自転車で15分くらいの場所にある、奈世が小学生の頃によく遊びにきた公園に決まりました。

久しぶりに会う絃は少し痩せているようで、大きな紙袋を片手に下げています。

中から取り出したのは、小ぶりなバラの花束と小箱に入った婚約指輪です。

離れて初めて奈世の大切さが分かった絃は、明日の彼女の誕生日に合わせてプロポーズをしました。

自転車を押しながら家まで引き返して早速両親に報告しましたが、3ヶ月間娘をほったらかしにしていた絃に対してコウも母もいい顔をしません。

挙句の果てにコウがふたりの結婚式に行かないと宣言したために、気まずいままでお開きです。

取り敢えず入籍は後回しにして、奈世と絃は一緒に東京へ帰ることにします。

何年付き合ってきたのかという過去もなく、いつ結婚するのかと焦ることもなく、未来を考えることもなく。

奈世は恋人の体温とバスの揺れの心地よさだけを感じながら、駅へと向かうのでした。

しょうがの味は熱い を読んだ読書感想

ひとつ屋根の下で暮らしていながらも、まるっきり別のことを考えているヒロインの小林奈世と、彼女のパートナー・田畑絃との微妙な距離感が印象深かったです。

ふたりが惰性的な同棲生活を送っている、桜の樹に囲まれた川辺のアパートの静謐さも伝わってきました。

婚姻届に奈世が勝手にふたりの名前を記入して、花束とケーキと共に仕事帰りの絃に突き付けてしまうシーンは呆気にとられてしまいます。

1度は離れ離れになってしまった奈世と絃が、結婚とも恋愛とも異なる肩の力を抜いた関係性を築こうと決意するクライマックスが微笑ましかったです。

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