監督:今泉力哉 2019年4月にエレファントハウスから配給
愛がなんだの主要登場人物
山田テルコ(岸井ゆきの)
本作の主人公。マモルを好きになり、四六時中マモルからの連絡を待っていたら仕事をクビになる。
田中マモル(成田凌)
出版社に勤めている。自分のことを貧相でカッコ悪いのにテルコが親切にしてくれることを疑問に思っている。
坂本葉子 (深川麻衣)
テルコの親友。彼氏でもない仲原をパシリにしている。
塚越すみれ (江口のりこ)
マモルの好きな人。サバサバした性格。
愛がなんだ の簡単なあらすじ
テルコは、マモルとなんとなく付き合っているのか?というところまでこぎつけてもイマイチ関係性がはっきりせず、ご主人を待つ犬と化していました。
ある日、マモルの看病をしたテルコはお礼にとマモルから居酒屋でごちそうになり、その後マモルの家に行きます。
ここからは、いくらなんでも付き合っているだろうという関係性になり、ますますマモルにのめり込むテルコは会社をクビになってしまいます。
しかし、自分に合わせて気を遣うテルコに嫌気がさしてきたマモルは、家からテルコを追い出してその後音沙汰がなくなるのでした。
愛がなんだ の起承転結
【起】愛がなんだ のあらすじ①
テルコとマモルは、友人の結婚式で人となじめずに端で飲んでいる者同士意気投合し、それから仲良くなりました。
テルコは、それからだいたい金曜日に連絡をくれるマモルを待ちわび、連絡がくるとちょうど会社を出たところとマモルに気を遣わせずに会いに行くのでした。
風邪を引いたマモルは、何か買って来て欲しいとテルコに連絡を入れ、張り切ったテルコは食材を買い込みマモルの家にいき、味噌煮込みうどんを作ります。
さらに、マモルの家を懇切丁寧に掃除しはじめ、テルコはマモルにもう帰って欲しいといわれ家を追い出されてしまうのでした。
お金がなくなったテルコは、家に帰れず親友の葉子の家にタクシーで行くと、家の前で葉子の知り合いの仲原が財布を持って待っていてくれました。
仲原はテルコにビールを手渡し、帰って行きました。
葉子は仲原をパシリくらいにしか思っていません。
毎週金曜日は、たいてい連絡をくれるマモルからの電話が気になりテルコは、仕事になりません。
会社帰りに会いに行けるように残業をし、それでも電話こないので帰ってシャワーを浴びているとマモルから連絡が入り、ちょうど帰り道だと嘘をつきます。
【承】愛がなんだ のあらすじ②
この間の看病のお礼だと、居酒屋でおごってくれるマモルでしたが、飲み過ぎるとしつこいとテルコはマモルに言われてしまいます。
しかし、明け方まで飲み、マモルはテルコを連れて、一緒に自分の家に帰りました。
その後も、デートをし、仕事を辞めるというテルコにマモルは、自分も仕事を辞めて像の飼育員になりたいと言うと、マモルの未来に自分がいると思い涙します。
それからは、マモルといつも一緒にいるようになったテルコは、マモルが仕事の間は部屋の整頓をし新しく土鍋を買いました。
朝早く仕事にいかなくてはならないマモルは、いつまでも寝ているテルコに一緒に出るようにいいますが、テルコはまだ寝ててもいいか尋ねるとマモルの態度が一変します。
空気を読んで、帰るテルコはその後土鍋を捨て、マモルからの連絡も無くなりました。
しかし再就職の面接中にマモルから連絡が入り、決まりかけていた仕事を投げ出しテルコはマモルに会いにいきます。
すると、食事の席にはすみれという女性も居て、帰り道なんで呼び出されたのかテルコが聞くと、また気まずい空気が流れ空気を読むテルコにマモルはそういうところが苦手だと言うのでした。
【転】愛がなんだ のあらすじ③
その後、すみれに気にいられたテルコはなぜか飲みの席に誘われて行くと、そこにマモルの姿は無くテルコはここぞとばかりにマモルに連絡します。
マモルは明らかにすみれに好意がありましたが、しかしすみれはそんなマモルをスルーします。
居場所のないマモルとテルコは帰りますが、マモルに家に行っていいかと言われ一緒に帰るのでした。
マモルにしたいと言われ受け入れるテルコでしたが、マモルは機能しませんでした。
マモルは、自分なんて貧相でカッコ悪いのにいつもテルコは自分に親切にしてくれる理由を聞きます。
テルコは、好きだからと答えるのでした。
その後、テルコとマモルとすみれと葉子に行けと言われて来た仲原はマモルの友人の別荘に行きます。
その晩、すみれは仲原と葉子の関係はおかしいといいますが、葉子を悪く言われて仲原は怒ります。
仲直りにすみれがパスタを作ってくれて、そのパスタを食べながらテルコはすみれにマモルとの関係を探ります。
すみれは、マモルの気持ちに気が付いていましたが、苦手だと感じていてテルコとの方が合うと言いました。
【結】愛がなんだ のあらすじ④
ある日、仲原にラーメンに誘われたテルコでしたが、その理由は仲原がもう葉子と会わないことにしたといい、だからテルコとも会わないと思い誘ったというのです。
葉子との関係が辛いという仲原に、テルコは悪態をつくのでした。
テルコは、仲原を想って葉子に葉子のやっていることは葉子の父親と同じだと責めます。
一番ふれて欲しくなかったところをテルコに言われて二人はケンカになってしまいました。
その後、具合の悪いテルコの家にマモルがやってきて看病してくれますが、ここにきた理由は、葉子にマモルはイカレてると言われたためでした。
だからもうテルコには会わないというマモルに慌てて、前は好きだったけど今は好きじゃないから、付き合っているわけでもないのに会わないとかおかしいと嘘をつきます。
友達の少ないマモルは、テルコとの距離感を大切にしたいと思っていて胸をなでおろします。
テルコは、イケメンの友達を紹介してとマモルにお願いし、自分はマモルとすみれを応援すると心にもないことを言うのでした。
その後、マモルはかなりイケメンの友達をテルコに紹介し、テルコはマモルとすみれをくっつけたいとイケメンの友達に言い、マモルとすみれと別れて二人きりになります。
そして、テルコはマモルへの気持は恋ではなく執着でもないと感じていて、マモルになりたいと思っていたので、テルコはマモルがなりたがった象の飼育員になるのでした。
愛がなんだ を観た感想
最初、テルコとマモルの関係が理解できずに共感できませんでした。
特に、象の飼育員になりたいと言ったマモルに涙するテルコに、この物語はホラーなのかと感じました。
しかし、少し年齢が上のすみれが出て来て、仲原と葉子の関係を否定してくれたおかげでテルコとマモルの関係はおかしいとわかり安心します。
マモルがクズ男のように描かれていますが、冷静に考えるとマモルは鈍感でズルいだけです。
仲原のようにテルコも関係に線引きをしなくてはいけないけれど、それをするどころか一生都合のいい女でいることを選んだテルコにあっぱれと思います。
マモルは、イケメン彼を見つめるテルコに少しだけ嫉妬していたように感じます。
テルコがきちんと自立をして、マモルとこのままの関係を続けていけば、もしかしたらワンチャンあるかもと思えてきました。
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