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イーストン魔法学校への編入
魔法界の中枢を担う数々のエリートを送り出して来た由緒ある名門校、それがイーストン魔法学校です。編入試験は超難関でした。試験担当は次世代を担うスーパーエリート魔法使いクロード・ルッチです。名門貴族の長男や魔法局事務次官の息子など、意識の高い受験者が揃います。筋トレの本を片手に(編入試験の予習にはなりません)空気椅子をするマッシュは、完全に浮いた存在でした。マッシュはクロードに目をつけられてしまいます。
文字が用紙の上を動き回るペーパーテスト、岩石を持ち上げるテストや水の上を走るテストなど、本来魔法を必要とする試験を、マッシュは筋力で次々に突破してしまいます。
迷路に仕掛けられた悪意の罠
いつまでも脱落しないマッシュにクロードは痺れを切らします。クロードは魔法の迷路の試験で、何人かの受験者を買収しマッシュを脱落させようとします。
迷路をスタートした直後、レモンアーヴィンがマッシュに声を掛けました。協力した方が効率がいいとレモンが言うので、二人は一緒にゴールを目指します。
諸事情
ところが、協力どころかレモンのせいで遅れを取るばかりです。マッシュは仕方なくレモンを置いて、次に進もうとしました。その時、”レビオス・カフス”とレモンが魔法を唱え、マッシュの手足が拘束されました。レモンは申し訳なさそうに『諸事情によりゴールさせる訳にはいきません』と言います。
マッシュはいとも簡単に拘束具を筋力で壊し、『僕にも諸事情があるんだ』と言って先に進んでしまいました。
取り残されたレモンは後を追います。しかし迷路の課題、スフィンクスが立ちはだかりました。レモンは自分の力でクリアする事ができず、窮地に立たされ思わず助けを求めます。けれど、ついさっき私欲のためにマッシュを蹴落とそうとした事を思い返して、受けて然るべき罰だと脱落を覚悟しました。
いつの間にか引き返していたマッシュが、レモンの為にスフィンクスを殴り飛ばしていました。
レモンは呆気に取られます。なぜ助けてくれたのかマッシュに聞くと、『諸事情が僕みたいな感じだったらなんかカワイソウだと思って』と答えるのでした。
レモンがもう制限時間に間に合わないと諦めていると、マッシュは暑さ一メートルある強靭な壁を腕力で突き破ってゴールに到達してしまいました。
ゴール地点にいるマッシュを見て思惑が外れたクロードは舌打ちし、ウォールバーグ校長は『なかなか面白い子じゃ』と感心するのでした。第3話へ続きます。
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