監督:静野孔文 2013年4月に東宝から配給
名探偵コナン 絶海の探偵の主要登場人物
江戸川コナン(演:高山みなみ)
本作の主人公で、薬により小学生になり小学校に通っています。本来の姿は高校生探偵工藤新一で、幼馴染の蘭に片思いしています。
毛利蘭(演:山崎和佳奈)
本作にヒロインで、新一の幼馴染で彼に片思いしています。関東大会で優勝するほどの空手の実力者です。
藤井七海(演:柴咲コウ)
本作のキーパーソンで、自衛隊情報保全隊所属する海上自衛隊一等海佐です。
倉田正明(演:松風雅也)
海上保安庁・若狭海上保安部警備課所属の海上保安官です。
名探偵コナン 絶海の探偵 の簡単なあらすじ
イージス艦「ほたか」の体験航海に来たコナン一行。
訓練を見学していると突然、未確認物体がイージス艦に接近してきます。
更に海上自衛官の左腕が発見され、「ほたか」に某国のスパイXが潜入していることも発覚します。
Xとは誰なのか?イージス艦内で起きている事件との関連はあるのか?やがて事件は日本を揺るがす陰謀へと繋がっていきます。
名探偵コナン 絶海の探偵 の起承転結
【起】名探偵コナン 絶海の探偵 のあらすじ①
ある日の早朝、京都府の舞鶴湾で巡回中の海上保安官・倉田正明が、自爆用の爆弾を積んだ1隻の不審船を発見します。
同日、舞鶴湾で海上自衛隊によるイージス護衛艦「ほたか」の体験航海が開催されます。
高倍率の抽選を当てたコナン一行も参加します。
不審船の騒ぎにより入艦の際の手荷物検査が厳しくなり、携帯電話を係の人に全員預けます。
井上文忠航海長の案内の下、順調に航海スケジュールをこなしていく「ほたか」でしたが、CICでの対空対潜戦闘の訓練が終了する直前に未確認物体が艦へ接近し、艦内は物々しい空気に包まれます。
幸い接近物は潮流によって流されてきたただの廃船でした。
航海長の機転により訓練であると誤魔化せたことで大きな混乱なくこの件は収まりました。
しかし、コナンはこの騒動に疑問を抱きます。
その後、前甲板を見学中のコナンは対空対潜戦闘の訓練中に1人で居た少年・雨宮勇気に声をかけます。
勇気や少年の父親と別れた直後、コナンはイージス艦には乗り組まない女性自衛官である藤井七海と遭遇します。
藤井にどんな仕事をしているかコナンが尋ねると「乗組員の食事を作っている」と藤井は答えます。
しかし藤井の制服の階級章は1等海佐を示すものであり、幹部自衛官は指揮が職務であり現場での作業は行わないこと。
一佐ともなれば海上自衛隊ではイージス艦など大型艦艇の艦長クラスの階級であること。
このことから疑問を持ったコナンは藤井を疑い灰原に女性自衛官の写真を送って、藤井の所属先の調査を依頼します。
【承】名探偵コナン 絶海の探偵 のあらすじ②
調査をするコナンとそうとは知らずトイレに行こうとするコナンに付き添う蘭は、道に迷い海上自衛官・笹浦洋介の左腕のみが発見された現場に遭遇してしまいます。
蘭が小五郎の名前を出して捜査への協力を申し出る一方、コナンは大阪の平次に連絡し捜査への協力を頼みます。
その直後、衛星電波を感知した巡回中の海上自衛官に見つかりそうになり慌てて隠れます。
また、海上自衛官の無線機で某国のスパイ・Xの存在を知ります。
舞鶴湾に向かう途中平次は、若狭湾の造船場で笹浦の左腕のない溺死体を発見します。
その時、首に血ではない赤い塗料が付着しているのに気が付きます。
その頃、目暮警部を含む警察官たちも海上保安官らとSH-60K哨戒ヘリコプターでイージス艦に合流して捜査を開始しますが、海上自衛隊側は何かを隠している様子で不信感を抱きます。
その後、マイクロSDの抜かれた被害者の携帯電話が艦内で発見され、笹浦がイージス艦のデータをコピーしていたことが判明します。
艦長室で不審な行動をする藤井を見掛けたコナンは、藤井がパソコンに出したデータの一部を入手し、衛星電波を介して阿笠博士に送る事で、衛星電波を感知した目暮警部たちを艦長室に呼び出します。
藤井たち海上自衛官たちは不審な行動を問われ、遂に重い口を開きます。
実は藤井は「ほたか」の正規乗務員ではなく自衛隊情報保全隊所属で、笹浦が関与していた情報漏洩事件を捜査していました。
その過程で笹浦の取引相手で体験航海に乗じて「ほたか」に侵入したと推測されるXを逮捕するために「ほたか」に乗艦していました。
Xはイージス艦の機密情報を手に入れるため「ほたか」に侵入したと考えられますが、マイクロSDは藤井が持っているのになぜそのことを言わないのかコナンは疑問を抱きます。
しかし、室内の通信機器を調べるために所持品を回収されそうになったコナンは、小五郎に盗聴器を付けてその場を立ち去ります。
【転】名探偵コナン 絶海の探偵 のあらすじ③
ヘリで京都府警の綾小路文麿とその部下・車折刑事が合流した頃、平次と和葉も阿笠博士と合流します。
そして灰原が赤い塗料の鑑定をした結果、赤い塗料は船の塗料として用いられるTBTで、笹浦の胴体は海流によって流されたわけではなかったことが分かります。
また、コナンが送ったデータはイージス艦のデータの一部で、そのデータを笹浦がネットのクラウドサービスに1度保存し、その後に携帯のデータカードにコピーしたものであることも分かります。
コナンは小五郎に付けた盗聴器で拾った会話から、笹浦が今朝5時半頃日の丸の旗をふっているところを観光船の職員が目撃していたこと及び、イージス艦のデータを流出させたことを知ります。
対空対潜戦闘の訓練が終了する直前に、未確認物体が艦に接近する騒ぎで艦長がCICにやって来て、艦長室が無人だったとコナンは推理します。
そして勇気の父親がXだと気付き、直ちにXに会いに行きます。
コナンは、Xに船が揺れた時に艦長室に居たことと、雨宮さんと言った時すぐ振り向けなかったこと等次々に言い当てXを追い詰めます。
コナンは、Xを捕まえるためにボール射出ベルトからボールを出そうとしますが、小五郎の名刺のせいで転び失敗します。
すぐに後を追おうとしますが、勇気にお父さんが殺されると言われ、Xを追うのを一旦やめ自衛官たちに勇気を預けます。
しかしXは自衛官を後ろから襲撃し勇気を取り返します。
そのまま立ち入り禁止のエリア隠れているつもりでしたが、蘭に目撃されます。
更に話し掛けて来た蘭に対し勇気がこの人はスパイだと助けを求めます。
蘭はXとの戦いながら空手で追い詰めます。
しかし、Xの卑怯な策で海に落とされます。
そのころ平次と和葉は、関西国際空港で竹川を探しており、和葉が竹川を発見しますが拳銃を突き付けら絶体絶命のピンチに陥ります。
【結】名探偵コナン 絶海の探偵 のあらすじ④
そこへ平次が駆け付け、かすり傷こそ負ったものの竹川を逮捕することが出来ました。
同じ頃、コナンも藤井と協力してXを確保します。
その後、阿笠博士から塗料の件の連絡を受けたコナンは、小五郎に麻酔針を撃ち、笹浦を殺したのは倉田であると名指します。
倉田は早朝の巡回中に笹浦を目撃し、追跡した際に崖から転落させてしまったと語りました。
容疑者も捕まって一件落着と思いきや、勇気の証言とXの供述から蘭が海に転落していたことを遅まきながらコナン達も知ります。
イージス艦の総力を挙げてヘリで蘭を捜索しますがなかなか見つけられません。
日没の5時になると海水の温度が下るためタイムリミットはあと僅かです。
そんな時、コナンは光彦が蘭に電波時計を貸していたことを思い出します。
光彦に確認すると、電波の受信は午前と午後の5時ちょうどだと言うので、電波探知装置で電波を探しますが反応はありませんでした。
誰もが諦めたその時、微弱な電波を電波装置が感知します。
急いで電波を感知した地点を割り出し、ヘリが急行します。
しかし、ヘリの操縦士は海水の反射で要救助者である蘭が見えないと言う状況に陥ります。
蘭が小五郎の金の名刺を持っていることを思い出したコナンは、蘭は小五郎の金の名刺に反射して光っていると指示し、無事に蘭を発見することに成功します。
その後一行は舞鶴港に戻り、勇気は無事に父親と再会し、コナン達も帰路に着きます。
名探偵コナン 絶海の探偵 を観た感想
今作は劇場版「名探偵コナン」シリーズの第17作目にあたります。
製作には防衛省と海上自衛隊が全面協力したため、イージス艦内を詳しく紹介しておりとても分かりやすかったです。
今回は最初からスパイが登場し、それとは別に犯人が別にいるというミステリー要素が強いストーリーでした。
てっきり一連の事件は彼の仕業だと考えてストーリーを追っていたので、犯人が倉田さんと聞いてとてもビックリしてしまいました。
こいつが犯人だろと思わせてのどんでん返しが面白かったです。
また、終盤の蘭の捜索を打ち切るシーンでの園子の涙と叫びに見ているコチラも引きずられて、涙が滲んでしまいました。
園子の蘭を思う強い気持ちがよく伝わりました。
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