監督:ジョーダン・ヴォート=ロバーツ 2017年3月にワーナー・ブラザースから配給
キングコング 髑髏島の巨神の主要登場人物
ジェームズ・コンラッド(トム・ヒドルストン)
元英軍特殊部隊キャプテン。ランダにスカル・アイランドでのガイド役を頼まれる。
メイソン・ウィーバー(ブリー・ラーソン)
戦場カメラマン。今回の調査に疑問を持ち、半ば強引にカメラマンとして同行する。
プレストン・パッカード大佐(サミュエル・L・ジャクソン)
調査隊の軍事護衛として招集された、米軍ヘリコプター部隊の指揮官。ベトナム戦争で多くの部下を失ったことに胸を痛めている。
ハンク・マーロウ中尉(ジョン・C・ライリー)
第二次世界大戦中に不時着したスカル・アイランドで生き延びた元米軍パイロット。一緒だった日本兵はすでに亡くなっている。
ビル・ランダ(ジョン・グッドマン)
政府の特別研究機関モナークに所属する地質学者。スカル・アイランドの実態をある程度予見していた。
キングコング 髑髏島の巨神 の簡単なあらすじ
大金でオファーされ、未知の島の調査ガイドに任命されたコンラッド。
彼はその島で超巨大な類人猿・コングと遭遇しました。
さらに島には見たこともないような巨大生物が溢れかえっており、中でも巨大トカゲ「スカル・クローラー」は容赦なく調査隊に襲いかかります。
スカル・クローラーを倒すことができるのはコングだけ。
しかし、コングによって部下を殺されたと考えるパッカードは、コングを倒すことに執念を燃やすのでした。
監督は日本の作品に多大な影響を受け、日本キャラクターのオマージュも多数登場します。
キングコング 髑髏島の巨神 の起承転結
【起】キングコング 髑髏島の巨神 のあらすじ①
1944年太平洋戦争真っただ中、南太平洋のある島にパラシュートで降り立ったハンク・マーロウは、同じく降り立った日本兵グンペイ・イカリともみ合いになっていました。
するとそこへ巨大な猿・キングコングが現れます。
時は流れ、ベトナム戦争も終息へ向かった1973年。
政府の特殊研究機関モナークの科学者ビル・ランダとヒューストン・ブルックスは、新たに発見された「髑髏島」の探索許可をもらうために上院議員の元を訪れていました。
議員は渋っていましたがソ連が目をつける前にとランダが説得し、なんとか許可をもらいます。
ベトナムからの撤退が決まっていたプレストン・パッカード大佐の戦闘ヘリ部隊に護衛命令が下り、戦場から離れがたかったパッカードは喜んで引き受けました。
ランダは島のガイド役として元英軍特殊部隊のジェームズ・コンラッドにも話をもちかけます。
コンラッドは多額の報酬を条件に引き受けました。
反戦ジャーナリストとして戦地で活動した女性カメラマンのメイソン・ウィーバーも、これらの米軍の動きを不審に感じて参加を決めます。
探索メンバーたちを乗せた輸送艦が髑髏島へ出航しました。
しかし猛烈な嵐が島を囲っています。
このまま進むのは不可能だと思われましたが、パッカードはヘリで出動することを決意します。
コンラッドや科学者チームと戦闘部隊は数機のヘリに分かれて嵐へと向かい、ついに島の上空へと到達しました。
調査隊は美しい自然に感嘆しつつ、調査用の爆弾を地上へと投下していきます。
島に爆音が響き、動物たちが逃げ惑っていました。
その時一機のヘリが何者かに襲われます。
そして目の前に巨大な猿・キングコングが姿を現しました。
パッカードは即座に攻撃を命じますが、コングは攻撃をものともせず次々にヘリを撃破していきます。
そしてそのまま悠々と立ち去っていきました。
ヘリから脱出したパッカードは部隊が壊滅状態なのを見て激しい怒りをにじませます。
【承】キングコング 髑髏島の巨神 のあらすじ②
パッカードらとは別の場所に不時着したコンラッドやメイソンらは、3日後に船が来る予定の北の岬へと向かうことにします。
パッカードは生き残った部下たちと、行方がわからない部下のチャップマンの救出に向かいました。
その途中にコンラッド一行と合流したパッカードは、コングのことを隠していたのかとランダに詰め寄ります。
ランダは髑髏島にコングのような怪物がいることを知っていた言い、その証拠をつかむために調査に訪れたと認めます。
モナークとは太古から地球に住む巨大生物の研究組織なのでした。
ランダはあのような巨大生物と戦うには騎兵隊が必要だと言いましたが、コングへの復讐に燃えるパッカードは自らが立ち向かう覚悟でいました。
その後パッカード、兵士らとコンラッドらは別行動をとることになります。
しかし竹藪へと足を踏み入れたパッカードらを、巨大なクモが襲いかかります。
なんとかクモを倒しますが、兵士が犠牲になりました。
一方、沼地を歩いていたコンラッドたちは巨大な水牛に遭遇します。
そこでコンラッドは、この島で巨大化しているのはコングだけではないと気づくのでした。
その後コンラッドたちは遺跡にたどり着きますが、原住民が武器を持ってコンラッドたちを包囲しました。
そこに一人の男が割って入りました。
ボロボロの軍服を身にまとったその男こそ、戦中にこの島に不時着したハンクだったのです。
ハンクのおかげで先住民に迎え入れられたコンラッドたちは、ハンクからあのコングが「島の王」であり、島が荒らされたことを怒っていると聞きます。
さらに、この島には巨大な生物が溢れかえっているとも聞かされました。
その頃、川辺にいたチャップマンの前にコングが現れます。
コングは川の水で傷を洗い始めました。
そこに突然巨大なタコのようなものが現れ、コングに襲いかかりました。
コングは動じることもなくタコを倒し、その触手を食べながら悠々と去っていきます。
【転】キングコング 髑髏島の巨神 のあらすじ③
コンラッドは原住民の神殿へと案内されました。
ハンクによると、コングが恐ろしい怪物「スカル・クローラー」から原住民を守っているのです。
コングの両親はより大型で狂暴な「スカル・デビル」に殺されていて、この島に不時着した日本兵グンペイもまた、スカル・クローラーに殺されていました。
徒歩での移動は不可能だということで、ハンクが作っている船を使って川を進むことになりました。
コンラッドたちが整備を手伝っている間、メイソンは村や先住民たちの姿を写真に収めていきます。
するとヘリの下敷きになっている巨大な水牛に遭遇しました。
その時コングが現れてヘリを持ち上げ、立ち尽くすメイソンを一瞥してそのまま去っていきました。
翌朝ハンクはグンペイの形見の日本刀を手にします。
そして一行は原住民たちに見送られながら村を離れました。
その頃、一人森にいたチャップマンがスカル・クローラーに襲われて死んでしまいました。
—コンラッドたちはパッカードと合流できましたが、パッカードはチャップマンの救出に向かうと言って聞かず、結局付き合うことになってしまいます。
歩を進めると骨が散らばる荒野に入り込みました。
中にはコングの両親の骨もあります。
コンラッドとハンクがここは危険だと声をあげますが、パッカードは強引に荒野を進みます。
するとついにスカル・クローラーが現れました。
みな急いで岩などの影に隠れます。
その横でスカル・クローラーが骨を吐き出しました。
それは人骨で、チャップマンの標識票をつけていることにコンラッドが気づきます。
ランダは殺されてしまいましたが、一行はスカル・クローラーからなんとか逃れることができました。
チャップマンが死んだとわかった今、このまま進む意味はありません。
しかしコングへの怒りに燃えるパッカードは、このままコングへ立ち向かうと言います。
仕方なくコンラッドはパッカードら兵士たちと別れ、岬へと向かうことにします。
【結】キングコング 髑髏島の巨神 のあらすじ④
夜、コンラッドとメイソンの目の前にコングが現れます。
メイソンはコングの顔に手を伸ばし、そっと触れました。
その時パッカードが爆発させた爆弾の音が響き、コングは怒ってそちらへ向かっていきます。
コンラッドとメイソンもパッカードの元へ向かいます。
コングを待ち構えていたパッカードはコングを炎で囲み、コングは倒れてしまいました。
コンラッドとハンクが、コングがこの島の守り神であることを訴えますが、パッカードは聞く耳を持ちません。
その時巨大な「スカル・デビル」が姿を現し、場は騒然とします。
パッカードは目を覚ましたコングに殴り殺されてしまいました。
逃げ惑う兵士たちにスカル・デビルが襲いかかる中、コングがスカル・デビルに体当たりしました。
そしてコングとスカル・デビルはもみ合いになり、さすがのコングも苦戦します。
そこにブルックスが機関砲で攻撃、メイソンも岩山から信号弾を撃ってスカル・デビルの注意をひきつけました。
しかし岩山が崩れ、メイソンは川に落ちてしまいます。
コングはスカル・デビルを倒し、水中に沈むメイソンを巨大な手のひらですくい上げますが、まだ息があったスカル・デビルが大きな口を開けて襲いかかりました。
コングはその口に手を突っ込み、スカル・デビルの舌を引きぬいて、今度こそスカル・デビルを倒します。
その後コングはメイソンを川岸に下ろし、静かに立ち去っていきました。
迎えのヘリに乗り込んだ一行を、コングは激しいドラミングと咆哮で見送ります。
—自宅に戻ったハンクは、家族と涙の再会を果たしました。
一方、コンラッドとメイソンはモナーク機関に拘束され、髑髏島でのことを一切口外しないと約束させられます。
ブルックスが現れ、モナークがあのような怪物たちの脅威に備えるために設置されたことを説明します。
見せられた古代の壁画の写真には、「ゴジラ」や、巨大な翼竜、三つ首の竜のような怪物の姿が描かれているのでした。
キングコング 髑髏島の巨神 を観た感想
監督が日本映画に影響を受けたと言うだけあって、作中にはところどころ日本を意識したシーンが見受けられます。
MIYAVIさんも日本兵役として登場しますし、日本刀を手にしたハンクが「不名誉より、死を。」
と日本語でつぶやくシーンもあり、やはりゴジラを扱っている作品なだけにリスペクトが感じられますね。
次作「ゴジラ キング・オブ・モンスターズ」に続くモンスター・ヴァース2作目である本作は、終盤にちゃんと次作に続く“予告”もあるのが嬉しいポイントではないでしょうか。
続きが気になってしまうと思います。
その次作と比べると本作は少し大人向けな内容かもしれませんが、孤独なコングの奮闘に心を動かされ、トム・ヒドルストンのかっこいいアクションに酔いしれることができるエンターテインメント大作に仕上がっています。
ただスカル・クローラーの気持ち悪さには要注意!
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