監督:矢口史靖 2008年11月に東宝から配給
ハッピーフライトの主要登場人物
鈴木和博(田辺誠一)
副操縦士。ちょっと間抜けなところがあるが、機長昇格に向けて頑張っている。
原田典嘉(時任三郎)
ジャンンボジェット機の貴重。いつも、落ち着いていて風格があるが、時々とぼける。
斎藤悦子(綾瀬はるか)
国際線の新人キャビンアテンダント。おっちょこちょいで失敗ばかりしている。
山崎麗子(寺島しのぶ)
国際線のチーフパーサー。新人の斉藤に対してもとても厳しい。
ハッピーフライト の簡単なあらすじ
ANAの全面協力による、羽田発ホノルル行きの国際線のフライトにて繰り広げられる、ドタバタコメディーです。
飛行機を飛ばすために、どれだけ多くの人々が関わっているのかが詳細に描かれています。
フライト中に、スピードメーターがトラブルになり、羽田まで引き返す様子が紹介されており、土砂降りの雨の中をなんとか着陸を成功させるハッピーエントストーリーです。
ハッピーフライト の起承転結
【起】ハッピーフライト のあらすじ①
国際線の副操縦士として経験を積んだ、鈴木和博は、コックピットの中にいました。
しかし、離陸直後突然の失速警報がなります。
対処できずに東京湾に墜落してしまいます。
でも、それは、フライトシミュレーターによる訓練でした。
鈴木はすっかり気落ちしています。
後日、鈴木は羽田発ホノルル行きの1990便のコックピットの中で離陸の準備をしています。
彼にとってはこのフライトは機長昇格試験でもありました。
キャプテンは、原田典嘉です。
彼は、いつも冷静沈着で頼り甲斐のあるキャプテンでした。
グランドスタッフは、この便の離陸のために、乗客を登場ゲートに集合させ、オンタイムで離陸させるべく、汗をかきながら働いています。
そんな中、機内に大きな荷物を持ち込もうとして、キャビンアテンドに注意される男性が現れます。
男性は大声で文句を言いますが、ベテランCAの山崎麗子が落ち着いて対処しことなきを得ます。
一方、グランドスタッフの木村菜採は、女性トイレの中にいました。
なんと、飛行機が怖いという女性がトイレに篭って出てこないのです。
これも、マネージャーの森田がなんとか説得。
そして、1990便はオンタイムで出発することができるのでした。
【承】ハッピーフライト のあらすじ②
東京管制の誘導により、1980便は順調に滑走路へ滑り込みます。
操縦桿を握っているのは副操縦士の鈴木です。
順調に滑走を続け、「V1」、「VR」、「V2」、「ポジティブ」、「ギアアップ」と無事に空に舞い飛びます。
その直後でした、コックピットの窓にたくさんの鳥がぶつかります。
驚くパイロットたちですが、エンジンには異常がなくバードストライクというトラブルの心配はなさそう。
そのまま、ホノルルに向かうのでした。
そんな様子は、智樹の飛行機マニアが写真を撮っているのでした。
そして、順調に機内サービスが始まりました。
その飛行機には、修学旅行の高校生たちも乗っていました。
そんな中、まだ若い新人キャビンアテンダントの斎藤は、女子高生にいろいろと質問を受けチヤホヤされていました。
やがて、機内食の配布が始まりますが、斎藤の器量不足によりチキンとフィッシュの配布バランスを誤り、チーフの山崎に怒られてしまっています。
一方、コックピットでは、鈴木が機内アナウスを、自分に酔いしれるようにしていますが、間違えて管制塔の無線にアナウンスしてしまうという間抜けっぷりを発揮していました。
【転】ハッピーフライト のあらすじ③
順調な飛行が続いている1980便。
機長の原田は副操縦士の鈴木に「理想的な着陸ってどんなんだと思う」と答え、鈴木は「スムーズな設置かな」と答えていました。
その直後、機体に異変が起こります。
突然揺れ始めたのです。
そして、コックピットには失速警報が鳴り響くのです。
そして、スピードメータがどんどん0に近づくのです。
でも、ベテラン基調の原田は外の景色を見ながら「ちがう、オーバースピードだ」と判断しスロットルを緩め機体を安定させます。
しかし、スピードメーターは完全にアウトです。
そして、パイロットたちは羽田に引き返すことを決意します。
貴重の原田は羽田のコントロールセンターに連絡し、トラブルの原因について探っていました。
コントロールセンターでは1980便のトラブルの原因を掴めずにいましたが、スタッフが飛行機オタクが1980便の離陸のシーンの写真をネットにあげているのを発見します。
その写真のコックピット付近を拡大してみると、なんと、ピトー管に鳥が突き刺さっていました。
これが、スピードメータアウトの原因だったのです。
【結】ハッピーフライト のあらすじ④
そして、1980便は180度旋回し一路羽田を目指します。
夕刻を迎え、グランドスタッフも整備士たちも帰宅しようとしていましたが、1980便の緊急事態宣言発令により、全てのスタッフが残業となります。
その頃、羽田には台風が迫り暴風雨状態でした。
羽田空港のオペレーティングセンターでは、大騒ぎで、1980便を着陸させるためのミーティングが開催されています。
そして、最新の気象情報を1980便に送り続けています。
飛行機の着陸には、横風制限と降雨量制限があるため、それらの情報ともにらめっこです。
いよいよ、1980便は千葉上空に達します。
その付近になると、羽田の滑走路からの、ローカライザーとグライドスロープという誘導電波を利用できるようになります。
その電波を確認すると、滑走路の延長上から大きくそれています。
そんな時に操縦するのも、副操縦士の鈴木でした。
彼は、アクロバティックな操縦で誘導電波に乗せます。
モニターでその様子を見ていた乗客は「おおっ」と驚くのでした。
いよいよ、滑走路目前のところで、突然の横風により飛行機は大きく煽られますがが、鈴木の「クラブ(横に向けたマラ)とったまま着陸します」との判断で、着陸を強行します。
そして、「ドーン」という衝撃音と共にハードランんディング。
乗客からも見守っていた地上クルーからも歓声の声が上がります。
飛行中に、ソフトランディングが理想的なランディングと言っていた鈴木が、状況によってはハードらディングが必要であることを学んだ瞬間でした。
ハッピーフライト を観た感想
この映画は、ANA全面強力であり、セットがリアルであることと、パイロットを務める俳優さんたちが、パイロット用語を覚え、専門用語を使いこなしているため、とてもリアルな仕上がりになっていて、飛行機オタクの私に撮ってはとても楽しい映画でした。
でも、さすがに、矢口史靖さんが監督であるだけあり、笑いの要素を忘れないところも、良かったと思います。
そして、なにより、たった1機の飛行機を飛ばすだけでも、パイロット、管制官、コントロールセンター、グランドスタッフ、キャビンアテンダントなどたくさんの人々が力を合わせていることを教えてくれると同時に、それに対してとても感動しました。
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