監督:成田洋一 2023年12月に松竹から配給
あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。 の主要登場人物
佐久間彰(水上恒司)
本作の主人公。早稲田大学の学生で秀才の特攻隊員。
加納百合(福原遥)
本作のヒロイン。現代の高校生で日々の生活に不満を持っている。
石丸(伊藤健太郎)
佐久間と同期の特攻隊員。とても明るくチームのムービーメーカー。
板倉(嶋�ア斗亜)
ヒロインと同じ18才の特攻隊員。地元・大阪に婚約者がいる。
ツル(松坂慶子)
特攻隊員御用達の定食屋店主。
あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。 の簡単なあらすじ
累計発行数90万部を突破した汐見夏衛によるベストセラー小説が映画化。
現代の女子高生・百合が1945年の日本にタイムスリップし、そこで出会った彰にどんどん惹かれていくが、彼はもうすぐいなくなってしまう特攻隊員だった。
人を愛すること、大切に思うこと、共に生きること。
今では当たり前のことが許されなかった時代に出会った2人が時を越え、愛が交差する涙なくしては観られないラブストーリー。
あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。 の起承転結
【起】あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。
のあらすじ①
高校の三者面談で百合の母親・加納幸恵が少し遅れて来ます。
幸恵は魚卸で働いています。
百合は幸恵に「魚臭い。」
と怒って三者面談を後にします。
教室に帰ると同級生の女の子に母親のことを馬鹿にされ、黙って教室を後にします。
百合が帰宅した後に買い物を終えた幸恵が帰って来ました。
幸恵は百合に貯金があるので大学受験ができることを伝えます。
幸恵は百合に父みたいに優しい人になって欲しいと諭しますが、百合は昔他の子供が溺れてるところを助けた父をよく思っていないです。
そのことを幸恵に伝えると幸恵は百合にビンタします。
百合は泣きそうになるのを堪え、雨の中家を出ていきます。
雨の中歩いていると防空壕跡、現在は小学生の秘密基地を見つけそこで雨宿りをします。
幸恵から謝罪と現在地を問うメッセージが来ましたがそれを無視して眠りについてしまいます。
次に目覚めると、小学生の私物がなくなっています。
外に出ると慣れ親しんだ町の風景はなくなり、田んぼばかりになっています。
【承】あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。
のあらすじ②
炎天下の中変わってしまった町を歩きます。
暑さに耐え切れず日陰で休憩していると彰が通りかかります。
彰は百合を日陰の椅子に連れて行き、寝かせます。
頭を冷やし、彰が持っていた水筒を渡して水を分けます。
お腹がすいていた百合を彰がよくいく定食屋に連れていきます。
定食屋の店主・ツルが出てきます。
彰は百合に何か食べさせてあげてほしいと頼みます。
ツルは百合にご飯を出します。
百合は机に置いてある新聞を見つけ日付をみて驚きます。
彰に、今の日付を聞くと1945年6月14日だと答えます。
驚いた百合は定食屋を飛び出し、もとにいた防空壕に戻ります。
現代に戻してほしいと壁を叩きながら叫びます。
先ほどの定食屋に戻り、ツルと再会します。
ツルは百合に住み込みで働いてほしいと頼み、百合はツルの下で働くことを決めます。
ある日彰と石丸・加藤・板倉・寺岡が定食屋に来ました。
それぞれ自己紹介をします。
百合は彰たちに国の為に命を落としに行くのはおかしいと訴えます。
加藤は馬鹿にしているのかと怒ります。
食事が終わり、彰はちょっと外に行かないかと百合を誘います。
百合と彰はユリが咲く丘に行きます。
彰は百合に妹と百合が同じ歳で性格もよく似ているので妹みたいだと伝えます。
百合はそれに怒って先に帰ります。
【転】あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。
のあらすじ③
百合はツルからお使いを頼まれた帰りにボロボロになった子供を見つけ声を掛けます。
子供の父親は戦争に行き命を落とし、母親は空襲で亡くなったと話します。
いたたまれなくなった百合は子供に日本が負けるからもうすぐ戦争が終わると伝えます。
そこに通りかかった警官が百合の言葉を聞き激怒し百合に殴り掛かります。
たまたまいた彰が間に入り警官を止め警官は去って行きます。
百合が町を歩いていると空襲警報が鳴ります。
百合はツルが心配で来た道を戻ります。
探している最中に燃えた家のがれきが落ちてきて百合の足が挟まります。
そこに彰がきて百合を助けて百合をおぶって逃げます。
空襲の数日後、彰たちの出撃命令がおります。
彰たちは定食屋に集まりツルたちに出撃命令を受けたことを伝えます。
百合はショックを受け飛び出し、彰が追いかけますが一人にしてほしいと伝えます。
頭を冷やしている最中に板倉が逃げたので探してほしいとお願いされます。
板倉と橋の上で会った彰と百合は板倉に婚約者を残して死ねないので逃がしてほしいと伝えます。
彰は了承しましたが前からやってきた加藤らに咎められます。
板倉と加藤は言い合いするが、最後は板倉が逃げることを了承し板倉は逃げていきます。
出撃前日、彰たちは最後の晩餐をしに定食屋にきます。
彰たちはお酒を飲み人生最後の宴会を楽しんでいます。
宴会が終わり帰っていく中、百合は彰を引き留め、行かないでほしいと伝えます。
ですが百合は最後に彰を見送ります。
【結】あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。
のあらすじ④
出撃当日、ツルは彰たちの見送りに行きます。
百合に行かないのかと問うと、昨日見送ったから行かないとツルに伝えます。
百合は掃除をしています。
棚を掃除していると手紙がたくさん入った缶が落ちてきます。
そこには特攻隊員たちが家族に宛てた手紙がたくさん入っています。
その中に彰が百合に宛てた手紙がありました。
その手紙を見つけた百合は彰たちが飛び立つ飛行場に向かいます。
百合が到着した頃、それぞれ飛び立っていくところです。
最後、彰が飛び立つ飛行機を百合は追いかけます。
彰はユリを首から下げ敬礼しています。
百合は彰の名前を叫びます。
そこで百合は意識が途絶えました。
次に目を覚ました百合は現代に戻っていることがわかりました。
家に帰るとすぐ、百合を探し回っていた幸恵が帰って来ました。
幸恵に聞くと、半日しか経っていないことを知ります。
学校の行事で特攻隊の歴史館に行きます。
そこには、特攻隊の飛行機や特攻隊員の名前があります。
その中に石丸や加藤・彰の名前があることに百合は気づきます。
たくさんの特攻隊員の遺書が展示されています。
その中に彰が百合に宛てた手紙が展示されています。
彰は百合に、妹と思っていたがそれは間違いで、百合の純粋で真っ直ぐなところを愛していたこと、生きて欲しいという内容が書かれています。
百合はそれを読んで泣き崩れました。
あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。 を観た感想
お国の為に特攻隊員は命を落としてくれていたが、決してそれは簡単なことではなく、愛する者を残して行く葛藤を乗り越え飛び立つ姿に感動しました。
逃げ出した板倉も悪いことではなく、自分の生きたいように生きていくのは簡単であり難しかったあの時代に逃げるという道を決め、愛する目の前の人物を幸せにするという決意も大事なんだと思いました。
この作品を通してあまり知られていない特攻隊員の心境などを知れて特攻隊員のことがもっと深く知りたくなってしまう作品だと思います。
大切な人と見ればもっと今いる人を大切にしようと思える最高の作品でした。
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