監督:ジョー・ジョンストン 2001年8月にユニバーサル/UIPから配給
ジュラシック・パーク3の主要登場人物
アラン・グラント(サム・ニール)
古生物学者。ジュラシック・パーク事件の生還者で、カービー夫妻に騙されてサイトBを訪れることになる。
エリック・カービー(トレヴァー・モーガン)
カービー夫妻の息子。2カ月前にサイトB付近で消息を絶つ。
ポール・カービー(ウィリアム・H・メイシ—)
エリックの父。エリックを救うため、身分を偽りグラント博士をサイトBへ連れて行く。
アマンダ・カービー(ティア・レオ—ニ)
ポールの元妻でエリックの母。息子を見つけることに執念を燃やしており、しばしば周りを危険にさらす。
エリー・デグラ—(ローラ・ダーン)
ジュラシック・パーク事件の当事者。グラント博士の元恋人だが、今でも友情は続いている。結婚して2人の子供がいる。
ジュラシック・パーク�V の簡単なあらすじ
恐竜パニックを描き大ヒットを記録した「ジュラシック・パーク」「ロスト・ワールド」に続くシリーズ第3作目となる今作は、あのアラン・グラント博士がサイトBを訪れることから巻き込まれる、冒険パニックを描いています。
絶対にあの悲劇があった島には行かないと心に決めていたグラント博士でしたが、多額の研究費提供の話につられて、上空から島を案内するという約束で島を訪れます。
しかし何故か飛行機は島に上陸し、人間の気配に気づいた恐竜たちが早速動き始めてしまうのでした。
ジュラシック・パーク3 の起承転結
【起】ジュラシック・パーク3 のあらすじ①
ジュラシック・パークでの惨事から8年。
舞台となったサイトBことイスラ・ソルナ島は恐竜の保護区に指定され、立ち入りが禁止されていました。
そんな島の上空をパラセーリングしているのはベンという男性と、少年のエリックでした。
ビデオカメラを回しながら楽しんでいます。
しかしふと海上のクルーザーに目をやると、乗組員の姿がありません。
クルーザーは無人のままエリックたちを引っ張っています。
そして前方の岩礁にぶつかる直前、エリックとベンは紐を切断して島へと着陸しました。
—グラント博士は、共にあの惨事から生還したエリーと今も良好な関係を続けていました。
もう恋人同士ではありませんが、結婚したエリーの家を訪れ、エリーの子供たちとも遊ぶほどです。
ジュラシック・パークでの体験を講演で話すこともありますが、人為的に生み出された恐竜に対してはしょせん作り物だとしか考えておらず、島での恐怖体験は今も忘れられないものでした。
今も化石発掘をしていますが、相変わらず資金難で苦しんでいます。
そんな時、サイトBの上空を飛ぶので案内をしてほしいと、カービー社のポールとアマンダ夫婦が多額の研究資金を提示して依頼してきました。
結婚記念日の思い出にしたいというのです。
絶対に島には上陸しないという条件でグラント博士は応じ、助手のビリーも同行することになりました。
当日、銃を持ったクーパー、飛行機の乗組員のユデスキーとナッシュも伴って、ポールとアマンダ、グラント博士らは島の上空を飛んでいました。
しかし突如飛行機が島に上陸するような動きを見せます。
それに気づいたグラント博士は不審に思い、制止しようとしますが、クーパーに頭を殴られ気絶してしまいます。
そして気づいた時にはすでに飛行機は島に上陸していました。
【承】ジュラシック・パーク3 のあらすじ②
みな飛行機から出て単独行動をし始めます。
危険だというのに、アマンダは拡声器で「エリック!!」と叫び出す始末。
そしてその音に反応するかのように恐ろしい咆哮が響き渡り、危険な肉食恐竜・スピノサウルスが姿を現します。
一行は逃げ惑いますが、クーパー、ナッシュが犠牲になり、さらにそこにティラノサウルスまで出てきてしまいます。
絶体絶命かと思われましたが、2頭が人間そっちのけで闘いはじめ、その間になんとか逃げることができました。
落ち着いたところで、怒り心頭のグラント博士がポールを殴りつけ、全てを白状させます。
実はポールとアマンダはすでに離婚しており、この島付近で消息を絶った息子のエリックを探すためにこの島に来たのでした。
政府や大使館に救助を要請するも拒否されたといいます。
そして金持ちだというのも嘘。
2人の話を聞いてグラント博士は呆れてしまいました。
しかもグラント博士が8年前に悲劇に見舞われたのはサイトAのイスラ・ヌブラル島であり、このサイトBに来るのは初めてです。
グラント博士とビリーは島から脱出する準備を始めますが、カービー夫妻はエリックを見つけるまでは決して帰らないと拒否します。
そんな夫婦に「恐竜を甘く見ない方がいい」とグラント博士は警告し、一行は仕方なく歩きだしました。
森を進むとパラシュートとビデオカメラを発見します。
カメラには墜落直前の映像が残されており、アマンダはエリックは生きていると希望を持ちました。
しかしそこにはミイラ化したベンの遺体も残っており、それを見たアマンダはショックを受けます。
ポールがアマンダを慰めている頃、グラント博士は周囲にたくさんの卵があるのを発見します。
それがヴェロキラプトルという恐ろしい恐竜のものと考え、サイトAとは違いここでは恐竜たちが自然繁殖していると気づきました。
その横でビリーはこっそりと卵を2つ、自分のカバンにしまいます。
【転】ジュラシック・パーク3 のあらすじ③
ここが危険な場所だと判断したグラント博士が、すぐにここから離れるよう指示します。
そして一行は巨大な廃墟へとたどり着きました。
そこは恐竜生成工場の跡地でした。
中は荒れ放題で電話も通じません。
残された食料と飲料を手にしますが、そこでラプトルと遭遇してしまいます。
そしてユデスキーが捕らえられてしまいました。
ユデスキーの腕が動いたため木の上に逃げていたアマンダが助けに行こうとしますが、それは賢いラプトルの罠でした。
一行と逸れたグラント博士にもラプトルが襲いかかります。
その時、何者かがラプトルに向かって催涙弾を投げて助けてくれました。
それはなんとエリックだったのです。
エリックは施設に残されたものを使って生き延びていたのです。
エリックは離婚した両親が自分のために探しに来てくれていることに感激した様子で、さらに目の前の相手が有名なグラント博士だと知って驚きました。
グラント博士はエリックと一緒に、他のメンバーと合流すべく海へ向かうことにします。
夜が明け、海の近くを歩いていたエリックは父・ポールの衛星電話の着信音を聞いて駆け出し、両親と再会することができました。
しかし衛星電話はポールが持っているのではなく、死んだナッシュが使っていたと言います。
音は依然として鳴り響いています。
そして音は近くなり、そこにスピノサウルスが現れました。
スピノサウルスはナッシュを食べたので、着信音は腹の中から聞こえていたのです。
一行は施設内に逃げ込み、命からがらなんとか逃れることができました。
ビリーのカバンを持っていたグラント博士に、ビリーが返してほしいと言います。
その様子がおかしいのでグラント博士がビリーを問い詰めると、カバンからは卵が2つ出てきました。
グラント博士は呆れ、ラプトルが執拗に襲ってきた理由を知ります。
ビリーは卵を売って発掘資金にしたかったと言い、グラント博士は複雑な気持ちになりました。
【結】ジュラシック・パーク3 のあらすじ④
グラント博士は卵をとりあえず持っておくことにしました。
川岸に残された古いボートに向かって、一行は霧の中の廃墟を慎重に進みます。
グラント博士は不思議な場所だと思っていましたが、頭上に翼竜・プテラノドンが現れたことで全てを察しました。
ここは翼竜の鳥かごの中だったのです。
プテラノドンに襲われたエリックを助けようとして、ビリーが犠牲になってしまいました。
グラント博士は悲しみ、激しくビリーを叱責したことを悔やみます。
一行はボートへとたどり着き、川を下流へと進んでいきました。
途中、またも携帯電話の着信音が聞こえますが、今度は排泄物の中からです。
みな必死に排泄物に手を突っ込み、なんとか電話を探し出すことができました。
しばらくして、またもスピノサウルスが現れて襲ってきました。
ボートが沈没していく中グラント博士はエリーに電話をかけます。
エリーに繋がり、「サイトBだ!」と伝えたところで電話は切れ、使えなくなってしまいました。
グラント博士は、エリーならわかってくれると信じることしかできません。
ポールが一人ボートを離れ、囮となってスピノサウルスを惹きつけます。
その間にグラント博士はボートのガソリンを閃光弾に引火させ、スピノサウルスを撃退することに成功しました。
しかし、海に近づいたところで次はラプトルに囲まれてしまいます。
グラント博士はアマンダに卵を差し出させ、その隙にビリーが作ったラプトルの化石でできた笛を吹きました。
その音に反応するように、ラプトルは卵をくわえるとその場を去って行きました。
辺りにヘリの音が響きます。
海岸にはエリーが手配してくれた軍のヘリが到着していました。
ヘリに乗り込むと、そこには先に救助されていたビリーの姿があります。
グラント博士は安堵の表情でビリーに帽子を手渡しました。
カービー家の絆も深まったようです。
ヘリの近くをプテラノドンたちも新しい世界へと向かって飛んでいきました。
ジュラシック・パーク3 を観た感想
ある意味恐竜より厄介な連中に苦戦するグラント博士がちょっと気の毒になる、相変わらずの迫力満点パニックムービーでした。
シリーズ初登場のスピノサウルスと元祖恐竜の王ティラノサウルスとの対決場面は、短いながらかなり迫力と見ごたえがあります。
スピノサウルスは最後までグラント博士らを苦しめますが、その姿と活躍は恐竜ファンにはたまらないのではないでしょうか。
そしておなじみの”めんどくさい人間”が今作にもいて、かなり冒頭からイライラさせられます。
でもそれもいなくなった息子を心配しての事、結果オーライでハッピーエンドになって良かったね、という、後味はスッキリした作品でした。
前作、特に「ジュラシック・パーク」は鑑賞してから観るのをおススメしますが、ほぼ独立したストーリーになっているので今作だけでも十分楽しめます。
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