監督:ロー・ウェイ 1974年4月にゴールデン・ハーベストから配給
ドラゴン危機一発の主要登場人物
チェン(ブルース・リー)
タイに仕事を求めてやってきた青年で、暴力事件を起こさない事を母と約束しています。
シュウ(ジェームズ・ティエン)
工場でのリーダー格の青年で、拳法が上手く、労働者たちの面倒を見てくれる親切な男性です。
チャオ・メイ(マリア・イー)
出稼ぎ労働者の食事などの手伝いを行っている女性で、チェンに心を寄せています。
マイ (ハン・イェン・チェン)
カンフーの使い手であり、密売組織のボス。
ドラゴン危機一発 の簡単なあらすじ
タイに仕事にやってきた、チェン。
やがて製氷工場で仕事を始めますが、この工場の実態が氷の中に麻薬を入れ密売している組織である事がやがて明るみとなります。
秘密を隠蔽するため次第に工場で働く仲間たちが続々と犠牲となっていきます。
仲間たちが突然に姿を消していく事を不審に思ったチェンはやがて真相を知り工場経営者と対決する事になります。
ドラゴン危機一発 の起承転結
【起】ドラゴン危機一発 のあらすじ①
チェンはタイに出稼ぎに来ました。
そして従兄弟のシュウを頼り彼の家に身を寄せる事になります。
チェンは少し気が短い性格であったため、暴力沙汰を起こさないように母と約束し、その証として胸にペンダントをつけています。
シュウの家では、妹のチャオ・メイなど大家族が一緒に生活していました。
チェンはこの家族の男たちが働いている製氷工場で共に働く事になります。
仕事に慣れていないシュウは、氷を運ぶ際に力を入れすぎてしまい、氷を運ぶレールから氷を落としてしまい氷を割ってしまいます。
中から袋に詰まった物質が出てきたため工場長の部下が慌ててその物質を拾おうとします。
やがてこの物質に2人の男性が不審を抱き始めます。
この2人はチェンと共に暮らし同じ製氷工場で働いている男性でした。
2名の作業員は作業終了後に工場長に呼び出され、この物質が麻薬である事を知らされると共に、取引を手伝う事を勧誘されます。
しかし2名はこの依頼を拒否し帰路につきますが、工場長の配下に襲撃され命を落とす事になります。
【承】ドラゴン危機一発 のあらすじ②
面倒見の良いシュウは、2人の仲間が突然失踪した事に不信を感じ、製氷工場の社長であるマイの屋敷をシュウの仲間と共に訪問します。
社長のマイが、シュウの問いに対して明確な答えをしないため、シュウは次第に社長に対して不信感を高めていきます。
やがてシュウが失踪の件について警察に連絡すると言ってマイの屋敷を去ろうとしました。
しかしマイの部下たちに襲われてシュウとシュウの仲間は命を落としてしまいます。
次々に失踪者が出る事態に至り、労働者たちの不信感は高まり工場長に対して、直ちに従業員の失踪の原因を明らかにするように激しく迫ります。
さらに労働者たちは、工場長の命令に従わず、作業を行わない事を決めると、やがて工場長の部下たちと労働者たちが工場内で乱闘騒ぎを始めました。
工場長は、救援を要請し応援が駆け付けると、次第に労働者側は不利な戦いを強いられます。
チェンは、労働者側に味方して戦いたい気持ちはあるものの母との約束である暴力事件を起こさないという約束を守ろうとして戦いに加わろうとしません。
しかし乱闘中に母からもらったペンダントが壊されるや、チェンの怒りが爆発します。
チェンは超人的なスピード感ある攻撃で工場側の部下たちを一人で次々と倒していきます。
【転】ドラゴン危機一発 のあらすじ③
一連の乱闘騒ぎでの卓越した活躍が工場長の目に留まったチェンは責任者に抜擢されます。
さらにチェンの強さを認識した工場長は、酒宴に誘う事にしました。
チェンはすっかり酒に酔ってしまいました。
朝起きたらウーという女性と共に一夜を過ごしていました。
この出来事は、チェンに対する仲間たちの態度を一変させてしまいます。
誤解を解きたいと考えたチェンは再びウーの元を訪れ、マイの情報を知ろうとしました。
そしてマイが、氷の中に麻薬を混入させて密売を行っている事を知らされます。
直ちにチェンは、工場に駆けつけて製氷工場に保管されている氷について調べる事にしました。
やがて氷の中に麻薬と考えられる物質を見つけると同時にシュウの変わり果てた姿を発見し、チェンは驚いてしまいます。
やがて振り返ると、マイの息子やその配下の者たちが、チェンを襲って来ました。
チェンは、マイの息子たちとの激しい格闘を行い、1人ずつ、チェンのずば抜けた技に倒れていき、最後はマイの息子を力強い拳で倒してしまいます。
【結】ドラゴン危機一発 のあらすじ④
マイの息子たちとの決闘を終え、チェンは家に向かいました。
驚く事に家では仲間たちが襲撃され命を奪われていました。
またチェンに心を寄せていたチャオ・メイは姿を消し行方不明となっていました。
チェンは、大事な仲間たちがマイたちに奪われてしまった事で復讐を決意しマイの屋敷に出向いていきます。
やがてチェンは、所在が不明となっていた息子を探すため屋敷を出ようとしたマイとその配下と出くわす事となります。
数々の大事な仲間を失った怒りに燃えるチェンは、マイの手下を次々と倒していきます。
そしてついに拳法の達人であるマイと一騎打ちが始まります。
この戦いは極めて激しく、チェンは体に傷を受け血が流れるほど大きな負傷をしてしまいます。
お互いが雌雄を決して激しい戦いをする中で、屋敷の中で監禁されていたチャオ・メイは、女中の助けを受けて逃げる事に成功します。
マイとチェンの戦いは、やがてマイがナイフにより胸を負傷しさらにチェンが攻撃を加える事でマイは息が絶えてしまいようやく決着がつきました。
そんな決闘の最中、チャオ・メイの通報を受けて現場に到着した警察によりチェンは戦いを止め、やがて警察に連行されていきました。
ドラゴン危機一発 を観た感想
ブルース・リーの本格的な主演作第一作であるため、若き青年の勢いのあるブルース・リーの魅力が強烈に伝わってくる作品です。
映画全体を通じて言えるのは、スピーディな動きと共に鍛え上げられた筋肉のすばらしさに驚きを感じました。
ヌンチャックなどの武器はありませんが、お互いの肉体がぶつかり激しく雌雄を決するシーンが充分に描かれている魅力があると考えます。
戦いを行う中で、攻撃までの微妙な間が絶妙に描かれておりいつ激しい戦いが始まるのか、注意深く見入ってしまう緊張感がある映画です。
この作品から全てのブルース・リー伝説が始まった記念すべき映画でもありアクション映画が好きな人には世代を問わずお勧めできる作品といえます。
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