監督:西谷弘 2011年6月に東宝から配給
アンダルシア 女神の報酬の主要登場人物
〈名前〉黒田康作 (織田裕二) 〈説明〉外務省所属邦人対策室外交官 〈名前〉新藤結花 (黒木メイサ)〈説明〉ビクトル銀行の銀行員で川島の担当 〈名前〉神足誠 (伊藤英明)〈説明〉警視庁出身のインタポール捜査官で川島の事件を担当する。東大出身で警視庁の不正経理を内部告発した過去がある〈名前〉安達香苗 (戸田恵梨香)〈説明〉バルセロナ日本領事館外交官で前作アマルフィ事件の黒田の知り合い〈名前〉川島直樹 (谷原章介)〈説明〉警視総監の息子で投資家の息子。アンダルシア公国で自殺をする
アンダルシア 女神の報酬 の簡単なあらすじ
アンゴラ公国にあるビクトル銀行のルクスが持ち掛けたガス田開発の投資詐欺に騙された川島が100億の損失を出します。
それが原因でアンゴラ公国のコテージで川島が自殺をしたのでビクトル銀行の新藤は証拠隠滅を図り第一発見者として通報します。
新藤が、ビクトル銀行のライバル店であるスペイン投資銀行の移籍をすることで不正が明るみになることを恐れたビクトル銀行からの依頼により襲撃にあいます。
しかし、黒田と警察官の神足が真相に気づきビクトル銀行の幹部の逮捕と取引していたテロ組織の壊滅、新藤がスペイン語の通訳ではなくビクトル銀行のルカスであることが判明し逮捕されます。
アンダルシア 女神の報酬 の起承転結
【起】アンダルシア 女神の報酬 のあらすじ①
フラスンとスペインの国境であるアンゴラ公国でスキーを楽しんでいる川島が、崖から飛び降り自殺を図ります。
コテージでビクトル銀行の新藤が川島との約束があったが彼が不在なので川島の携帯に連絡をします。
川島はスキーをしている時に崖から落ちて重傷ですが新藤の電話で話をしてルカスと話をさせてほしいと頼みます。
部屋に川島の死体が横たわり、新藤が川島のパソコンのパスワードを何度も入力しますがアクセスできません。
スキー客がコテージに戻り始めたので銃弾が撃たれた窓ガラスを割り、強盗の仕業に偽装し証拠隠滅を図ります。
G20では、日本の村上財務大臣が、ヨーロッパの銀行による犯罪組織の資金洗浄の規制を訴えますが、ヨーロッパの国から反発される会議中に上司の安藤から黒田にアンゴラ公国で警視総監の息子の川島の死亡事件が伝えられてアンゴラ公国の現地へ赴きます。
インタポールに出向中の神足が事件現場に到着し第一発見者である新藤に当時の状況を聞きくと新藤はフロントと一緒に死体を発見したと嘘をつき神足はその話を信じます。
黒田も部屋に入ってきて調査を手伝うと言いますが、神足は黒田の介入を避けようとします。
深夜、黒田が新藤の家を見張っている神足の車を見かける頃、新藤が外出の準備をしていると自宅に見知らぬ男性が訪れます。
新藤は男の襲撃を受けて逃げ出し、神足と黒田は異変を察知して新藤と襲撃した男を追跡しますが、襲撃者の男性は逃げてしまいます。
危険を脱した新藤は黒田と一緒に車でバルセロナの大使館へと向かいます。
バルセロナの大使館で新藤の保護を頼んでいるとアマルフィ事件で知り合った安達と再会します。
【承】アンダルシア 女神の報酬 のあらすじ②
襲撃者はビクトル銀行からの依頼だと判明する頃、黒田は経済ジャーナリストの佐伯(福山雅治)と連絡を取りビクトル銀行が、ガス田開発の架空投資を行い投資家たちが大損をした話を聞きます。
大使館を見張っていた神足が、逃げ出した新藤を追跡し黒田も外務省の安達からの連絡で新藤が逃げ出したことを知り新藤を路地で捕まえます。
神足も黒田、新藤と合流し警察署で新藤が部屋での偽装工作と川島が危険なお金で取引をしたので証拠隠滅をしてほしいと頼まれたと白状します。
警察署の屋上で黒田は神足に新藤の嘘に気づいてたことや川島が資金洗浄していたのではと質問しますが、神足は質問に答えませんでした。
立ち食いの店で黒田は安達からビクトル銀行のライバル店であるスペイン投資銀行の話や新藤の家族が交通事故で死亡していることを知ります。
インタポールでは川島のメールアドレスからルカスがガス田開発の投資詐欺を仕掛けた人物であること、川島が100億円の損失を出したことが判明します。
黒田は佐伯から神足が二年前に警察の不正経理を内部告発したことを知り警察署にいる神足に新藤の経歴を渡します。
ホテルに戻った新藤が薬を飲み部屋から見える花火を見ていると幼い頃の交通事故の記憶を思い出します。
朝になり黒田、新藤、神足はタクシーで警察署に向かう途中で大型トラックに追突され襲撃にあいますが、黒田の運転するタクシーで襲撃者から逃げ延びます。
病院で治療を受けた後、黒田は飲み屋で神足からルカスが川島を嵌めた投資詐欺の人物の話をしている頃、警察署で新藤がビクトル銀行の上司からの電話で不正の話はしていないことや証拠隠滅をしたことを上司に報告しますが、信じてくれません。
【転】アンダルシア 女神の報酬 のあらすじ③
銀行の上司は警察署の新藤の食事のメニューを話し、新藤は警察署に内通者がいることを知り怯えます。
市場で黒田は神足にアンダルシアにあるビクトル銀行の支配人が持つ別荘でルカスの仲介で国際テロ組織との取引が行われること、警察署にスパイがいることを話します。
列車でアンダルシアに向かう途中で、新藤が父親が中小企業を経営していたが、借金をして倒産し無理心中の事故を起こしたと話します。
神足が上司の電話から黒田が外務省の邦人テロ対策室の所属と知らされ、川島の事件を隠蔽しろと忠告を受けます。
夜、ホテルで新藤は黒田を睡眠薬で眠らせた後、闘牛士の広場で神足に取引を持ち掛け川島が自殺した日の出来事を白状しビクトル銀行の幹部の逮捕と自分を見逃す取引をもちかけます。
黒田の上司の安藤に総理の要請で川島の資金源が広域暴力団であることが国民に知られると政権交代の危機なので辞めるように言われ安藤は黒田に捜査を中断するように命令しますが、黒田はその命令を断ると新藤と共にホテルのロビーで待っていた警察官たちと合流し別荘を監視します。
国際テロ組織の大物がいることがわかり突入の準備をしますが、黒田は警察官の2人に銃を向けられ新藤と神足の間で取引があったことを悟ります。
黒田は、2人の警察官を倒し新藤を人質に取って警察との膠着状態になりますが、神足に銃撃され倒されます。
【結】アンダルシア 女神の報酬 のあらすじ④
車の中で神足は新藤に取引の再確認をした後、新藤を車から降ろしてテロ組織を逮捕するため現場に向かい銃撃戦が始まります。
新聞でビクトル銀行の幹部が逮捕と国際テロ組織の大物が逮捕されことが判明し、新藤がスペイン投資銀行に現れ幹部に出迎えられます。
深夜、新藤が死んだ川島のコテージの近くで雪の中に埋めていたパソコンが入った黒のケースを取り出していると警察に囲まれ、神足と死んだはずの黒田が現れ驚きます。
黒田から新藤がルカスであることが判明し回想シーンでホテルのトイレで神足と黒田が新藤を油断させるために芝居をすることに同意します。
新藤が川島の自殺の真相を白状し、ビクトル銀行が新藤を襲撃した理由も新藤がスペイン投資銀行に移籍するとビクトル銀行の不正が明るみになるのを恐れたのが理由でした。
新藤は川島と父親は、自分の失敗に家族を巻き込んで平気な人間だと言いますが、黒田はルカスがスペイン語で新藤の妹の流花と同じで新藤もあなたの父親と同じだと冷たく言い放ちます。
パトカーで移送される中、新藤は窓を開けてもらい交通事故が起きた夜の事を思い出すのでした。
村上財務大臣が改めてヨーロッパの国々に銀行の資金洗浄の規制を呼びかけ、アメリカの財務大臣も賛同したことで規制の新法が承認されます。
日本では川島警視総監が辞任し、村上財務大臣の意向で黒田が外務省に残ることができます。
黒田が次の任務へ向かうためホテルのチエックアウトをしていると神足が現れ、空港まで送ると提案し黒田は銃で撃たれた時、防弾チョッキを着ていなければ死んでいたと笑い話をして物語は終わります。
アンダルシア 女神の報酬 を観た感想
新藤の親が会社を倒産させて無理心中を図った過去があるので、金を大事にしない川島のような人間が嫌いだったのが、新藤の演技から良くわかります。
警視総監の息子の川島が犯罪組織の資金洗浄をするという前代未聞な展開ですが、100億円の投資詐欺に引っかかるとは思っていなかったでしょうね。
それと川島が、親が助けてくれるのセリフから親に甘やかされて生きてきたことが、よくわかります。
黒田のような邦人救出部隊が、川島のような人間まで救助に行っていると思うと可哀そうですが、村上財務大臣が総理に黒田の免責を頼んでくれたので外務省に残ることができたので良かったです。
しかし、犯罪を犯したのは川島で黒田は何も悪くないのに権力をふるう権力者の傲慢が良く表現されている作品でした。
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