監督:マイク・ミッチェル 2010年12月にパラマウント・ピクチャーズから配給
シュレック フォーエバーの主要登場人物
シュレック(マイク・マイヤーズ/濱田雅功)
沼地に住む緑色の怪物。妻・フィオナとの間に子供たちも生まれ、幸せにくらしてはいるものの、みなに恐れられた怪物だった頃に戻りたいとも思っている。
ドンキー(エディ・マーフィ/山寺宏一)
おしゃべりで陽気なロバ。シュレックの友達。奥さんはドラゴンで、子供たちもいる。
フィオナ(キャメロン・ディアス/藤原紀香)
シュレックの妻。元は遠い遠い国のお姫様だったが、自分を助けてくれたシュレックに惹かれ、結婚する。
ランプルスティルスキン(ウォルト・ドーン/劇団ひとり)
シュレックが道で出会った魔法使いの男。昔に戻りたいというシュレックの望みを叶えるが、その裏であることを企んでいる。
シュレック フォーエバー の簡単なあらすじ
シュレックと愉快な仲間たちが送るドタバタ劇も、ついに本作で最終章を迎えます。
美しいフィオナと3人のかわいい子供たちに恵まれたシュレック。
たくさんの友達にも囲まれ、平和に幸せに暮らしていました。
しかしそれはシュレックにとって、ちょっと窮屈で物足りない日常の繰り返しでもあったのです。
そして怪物として恐れられていた日々を懐かしむあまり、シュレックは道で出会ったランプルスティルスキンという男と、ある恐ろしい取引をしてしまうのでした。
シュレック フォーエバー の起承転結
【起】シュレック フォーエバー のあらすじ①
昔、フィオナ姫が塔に閉じ込められていた頃…フィオナの両親であるハロルド国王とリリアン王妃は魔法使いのランプルスティルスキンの元を訪れていました。
フィオナのために「呪いを解くかわりに、遠い遠い国をランプルスティルスキンに渡す」という契約にサインをするためです。
サインをしようとしたその時フィオナが救出されたとの知らせが届き、その瞬間契約は必要なくなりました。
時が経ち、ランプルスティルスキンは契約を邪魔されたことをずっと怒っていました。
ピノキオが働く本屋さんで調べ、フィオナ姫を救出した邪魔者がシュレックだということを知ります。
そしてこの日からランプルスティルスキンは、邪魔者に復讐することを考え始めました。
—沼ではシュレックとフィオナが3人のかわいい子供たちと幸せに暮らしています。
しかし、毎日毎日同じことの繰り返しでシュレックは少しうんざりとしていました。
怪物として恐れられ、自由気ままに暮らしていた昔が懐かしいのです。
そんな気持ちを抱えたまま、子供たちの誕生日パーティーの日を迎えました。
大勢の人が訪れ盛り上がっている中、シュレックはイライラして爆発し、パーティーをぶち壊してしまいます。
さらにフィオナとケンカになって、外に飛び出しました。
そんなシュレックの前にランプルスティルスキンが現れます。
馬車の下敷きになっている所をシュレックがしょうがなく助けてやると、ランプルスティルスキンはお礼にと馬車の中にシュレックを招待しました。
そしてシュレックの話を聞いたランプルスティルスキンは、ある取引を持ちかけました。
それは、シュレックの過去のある一日と引き換えに、一日だけ昔の生活に戻してあげるというものです。
シュレックは赤ん坊だったころの一日を渡すことにし、契約書にサインをしました。
するとあっという間に別世界に飛ばされます。
そこは昔のように人々がシュレックを怪物だと恐れる世界でした。
【承】シュレック フォーエバー のあらすじ②
村中の人間を驚かせながらシュレックはご機嫌で沼に帰りますが、沼は人気がなく荒れ果てていました。
さらにフィオナの指名手配書まで貼られています。
聞いていた話と違うと腹を立てるシュレックの元に魔女の集団が現れ、シュレックは捕らえられてしまいました。
魔女たちの馬車をひいていたのはドンキーです。
しかしドンキーはシュレックを知らず、冷たくあしらいます。
シュレックはある城へと連れていかれました。
そこはランプルスティルスキンが王として君臨している国でした。
ちょうどピノキオを人間にするという契約を結ぼうとしていたところにシュレックが現れ、興奮したランプルスティルスキンは契約を止めてシュレックの元に駆け寄ります。
ランプルスティルスキンはハロルド国王、リリアン王妃と契約を交わしてこの国を手に入れ、国王と王妃は姿を消されました。
「呪いは俺が解いたやろ!」とシュレックは怒りますが、この世界ではシュレックは存在しないことになっており、フィオナの呪いもそのままだったのです。
ランプルスティルスキンはシュレックを騙し、「シュレックが生まれた日」を消していたのです。
さらにシュレックが元の世界に戻る方法はなく、あと一日の命だということを告げました。
そこでシュレックは初めて、フィオナ、子供たちと過ごした日々は平凡ながらも幸せだったのだと気づきました。
その後シュレックは隙を見て、ドンキーも連れてその場を逃げ出します。
ドンキーはシュレックを信じられずにいましたが、後悔の涙を流すシュレックを見てついて行くことを決めます。
そして契約書をある折り方で折ると出来上がる文章を教え、契約を無効にできる方法がわかりました。
それは「運命の人とキスをする」というもの。
そう、フィオナとの愛のキスで元の世界に戻れるのです。
期限は明日の日の出。
シュレックはフィオナが捕らえられている塔へと急ぎました。
しかしそこにフィオナの姿はありません。
【転】シュレック フォーエバー のあらすじ③
フィオナの行方を探しに出たシュレックとドンキーでしたが、ドンキーが森の奥にあったワッフルに仕掛けられた罠によって、穴に落とされてしまいました。
シュレックも後を追って穴に入ります。
穴は怪物たちの隠れ家に繋がっていて、そこでは怪物たちを奴隷にしようとしているランプルスティルスキンを倒すための軍が組織されていました。
そこに軍のリーダーになっていたフィオナが現れます。
駆け寄るシュレックでしたが、フィオナはシュレックを蹴り飛ばします。
シュレックはなんとか事情を話そうとしますが、フィオナは全く聞き入れません。
そこには長ぐつをはいたネコもいましたが、見間違うほどにデブ猫になっていました。
しかしシュレックの話を聞き、協力してくれることになりました。
戦いに備えて一人訓練に励むフィオナ。
シュレックは距離を縮めようと訓練に加わります。
2人の息はぴったりで、フィオナは少しずつシュレックに心を開いていきました。
ランプルスティルスキンが攻めてくると知った軍は、作戦実行の準備をします。
それは、見回りの魔女を待ち伏せし、フィオナの合図で一気に襲いかかるというものです。
ところが作戦を実行したもののそこにランプルスティルスキンの姿はなく、ランプルスティルスキンが雇ったハーメルンの笛吹き男がいました。
男は笛を吹いて魔女や怪物を自由自在に踊らせ始めます。
その様子を見ていたドンキーと長ぐつをはいたネコは、フィオナとシュレックを笛の音が聞こえなくなるところまで連れ出しました。
シュレックは仲間の元へ行こうとするフィオナを止め、キスをすることで全て解決すると説得しました。
そしてキスをした2人ですが何も起こりません。
長い間塔の中で運命の人を待っていたにも関わらず誰も来なかったことで、フィオナは自力で逃げ出すしかなく、絶望したフィオナはキスによって運命を変えられるというおとぎ話を信じられなくなっていたのです。
【結】シュレック フォーエバー のあらすじ④
フィオナの心の傷の深さを知り、自分のことを運命の人だと思っていない事実を受け入れたシュレックは、家族みんなで幸せだった人生を棄てた自分の愚かさを悔います。
一方、笛吹き男からフィオナとシュレックが一緒にいることを聞いたランプルスティルスキンは焦っていました。
そこでランプルスティルスキンはTVに出演し、シュレックを捕らえれば何でも望みを叶えると国中におふれを出します。
それを知ったシュレックは、自ら出頭して望みを叶えてもらう取引をすることにしました。
その望みとは捕らえられた怪物たちの解放です。
ところがランプルスティルスキンは、シュレックと別れた後に捕らえていたフィオナは半分人間だからと、解放しませんでした。
怒るシュレックでしたが、フィオナは自分を犠牲にしてまで怪物たちを助けようとしたシュレックの優しさに心を動かされていました。
その頃、ドンキーと長ぐつをはいたネコと怪物たちはシュレックたち救出のため、ミラーボールの中に隠れて、合図で一気に攻撃をしかける作戦を考えていました。
ランプルスティルスキンは火を吹くドラゴンを用意していましたが、シュレックとフィオナも協力してなんとかドラゴンを倒すことに成功します。
2人の息はぴったりでした。
ランプルスティルスキンも捕らえ歓喜に包まれた時、シュレックの体が消え始めました。
日の出が迫っているのです。
シュレックは消えゆく中フィオナに、本当の世界では結婚して子供に恵まれ、幸せに暮らしていることを話します。
そして「今日一番良かったことは、もう一度君と恋に落ちられたことだ」と言い残します。
フィオナはシュレックに駆け寄り、キスをしました。
その瞬間シュレックの呪いは解け、あの誕生日パーティーの会場に戻っていました。
家族や仲間の大切さ、何気ない日々がどれだけかけがえのないものかを心に刻み込んだシュレックは、その後いつまでも家族と幸せに暮らしました。
シュレック フォーエバー を観た感想
結婚をして子供にも恵まれて幸せな生活を送っていても、ふと独身時代の自由が恋しくなる。
結婚している人なら一度は思いそうなことですが、そんな気持ちを抱いたシュレックが痛い目に遭うという展開にはいろいろ考えさせられます。
日々の幸せが当たり前になって、大事な人を裏切ってしまったり嘘をついたり…もちろん行動に移さない人が多いとは思いますが私たち人間でも考えてしまいそうなことです。
ランプルスティルスキンとの契約解除には「キスして元通り」というベタな解決方法があるわけですが、そこには気持ちがこもっていなければならず、“自分だけ”では成立しないというのもいいですね。
文字通りゼロからフィオナを振り向かせなければならないというシュレックの苦しみが、悪魔と契約したことへの戒めのように思えました。
「日々の幸せに感謝しよう」という教訓が込められていますが、重苦しくならず、子供たちとも楽しく観れるのがさすがシュレックです!個人的には、デブ猫になってキレもなくなった長ぐつをはいたネコがかわいくてたまりませんでした。
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