監督:大谷健太郎 2005年9月に東宝から配給
NANAの主要登場人物
大崎ナナ(中島美嘉)
本作の主人公。地元でバンドを組んでいましたが、同じバンドの彼が別のバンドを組むために上京してしまい、その後ナナも上京します。
小松奈々(宮崎あおい)
本作の主人公。東京の大学に入った彼の後を追い上京。新幹線でナナと出会います。
本城蓮(松田龍平)
ナナの元カレで元バンドメンバー。現在はトラネスのギターです。
NANA の簡単なあらすじ
ナナと奈々は同じ日に上京し、新幹線の隣の席になり、さらに住むところを探していたところ同じアパートを内覧していて運命の出会いをします。
奈々は、彼氏を追いかけて東京に来ましたが、ナナはバンドのボーカルで、今まで組んでいたバンドにメンバーを増やしてデビューを夢見ています。
そんな時、奈々は彼氏に浮気をされてしまい…。
NANA の起承転結
【起】NANA のあらすじ①
奈々が乗った新幹線の隣には、同じくナナという同じ名前で同じ年のギターを持った女の子が同じく上京するために座っていました。
大雪のために新幹線は停まり、奈々はナナに彼氏の章司を追いかけて東京へ来たことをのろけました。
東京駅には章司が迎えにきてくれていたので、奈々はすぐに駆け寄ると、ナナの姿はもうありませんでした。
奈々は章司のために甲斐甲斐しく掃除や食事のしたくをしますが、章司は奈々には仕事と部屋を探して欲しいといい、奈々は章司のためにしているのにとむくれます。
しかし、章司に嫌われるのを恐れて奈々は家具屋さんのバイトを見つけて、アパート探しを始めると7万円の物件を見つけます。
さっそく見に行くと、同じく内覧に来ていた女の子がいて、それは上京する時に隣の席だったナナでした。
ナナがこのアパートを契約すると言うと、ナナの連れのヤスが一緒に住めばいいとアドバイスをくれます。
奈々は家賃が半分になると喜んで二人は同居することにしました。
人懐っこくて従順な奈々をナナは犬のようだと感じ、ハチと呼ぶことに決めました。
奈々は、トラネスというバンドのファンでナナにCDを買うのを付き合ってもらいます。
奈々は特にタクミのファンでした。
トラネスのギターのレンは、ナナの元恋人でした。
CDについてきたポスターを見て、ナナはレンと別れる時につけた首輪を思い出します。
まだレンはその首輪を付けていたのです。
【承】NANA のあらすじ②
奈々とナナの部屋にノブがやってきます。
ノブは、ナナ、レン、ヤスと組んでいたバンド・ブラストのメンバーでした。
ナナはノブを追い返そうとしますが、ヤスからの電話でノブの作った新曲はいい曲だと聞き、ナナは電話越しのヤスと目の前の奈々とノブにその新曲に合わせて歌を披露。
奈々は、ナナの歌声にワクワクしました。
大学生で弁護士の卵のヤスも上京し、新たにベース担当を募集すると、シンというベースが上手な家出少年が来ました。
シンは、リスペクトするベーシストはレンだと言いすると、ナナはレンを越えてくれとシンと握手をかわします。
一方、奈々は章司がバイトばかりすることに不満でしたが、章司はそんな奈々を少し面倒に感じていました。
そして、バイト先と大学が同じ幸子が章司と一緒にいたいがためにわざと終電を逃し、胸に顔をうずめて来た時抱きしめ返してしまうのでした。
章司と幸子はなんとなく付き合っている雰囲気になっていましたが、幸子は章司には奈々がいることを知り、友達でいいから縁を切るなんて言わないでと幸子に言われた章司はついに幸子と深い仲になってしまいます。
奈々は、ナナを連れてしばらく会ってなかった章司のバイト先に行くと、驚いた幸子がガラスを割ってしまいます。
幸子は奈々の優しさに後ろめたくなり、章司に別れを切り出しますが、章司は幸子を抱きしめて奈々とは別れると言ったところを奈々に見られてしまうのでした。
奈々は、ずっと号泣しますが、ナナが慰めてくれるのでした。
そして、ナナは奈々をなぐさめながら、自分もレンと別れた時のことを思い出していました。
【転】NANA のあらすじ③
奈々はブラストのライブを見に行きます。
その後、奈々は地元で開催されるトラネスのチケットが当たり、タクミを近くで見れると喜び、ナナを連れて行こうとしますが行かないと言われてしまいます。
そのことをブラストのメンバーに言うと、レンとナナが付き合っていたことを聞かされ驚きます。
レンは元々ブラストのメンバーで、トラネスに引き抜かれたのです。
ナナはレンと一緒にいる人生よりも自分で歌を歌って食べて行く人生を選びました。
恋よりプライドを選んだナナでしたが、レンのことは胸に封印しているとノブはいうのでした。
その晩、奈々はもう一度、ライブに来なくてもいいから自分の地元に一緒に行こうと誘います。
ナナは奈々の親の顔が見たくなったと言って、実家にいくことにしました。
ナナは奈々の明るい家族に感動し、母親が4歳の時に居なくなり父親は元々居なくて15歳までおばあちゃんと暮していたということをナナに話します。
これからはなんでも話すというナナに奈々は「いまでもレンが好き?」と尋ねます。
ナナは奈々が事情を知っていてトラネスのライブに連れて来てくれたことに感謝するのでした。
奈々はナナを連れてトラネスのライブに行き、ナナはレンと出会った時のことを思い出します。
レンはナナに歌うことの喜び、生きる希望を教えてくれた人だったのでした。
【結】NANA のあらすじ④
レンはナナが来ていることに動揺しヤスに電話しますが、ヤスからナナに会う気がないならナナは俺がもらうと言われてしまうのでした。
ナナはレンに首輪の鍵を返しにいくことを決め、レンの泊まっているホテルへ向かいました。
レンとの関係を終わりにしようとするナナは、レンにいつかトラネスを越えてやると宣言しホテルを後にします。
しかし、レンはナナを追いかけ、会いたかったと抱きしめました。
同じ時、奈々は章司の携帯の連絡先を削除していました。
レンはナナと暮していた地元の部屋を解約していませんでした。
老後はそこに戻ってナナと暮そうと考えていることを明かしました。
しかし、ナナは自分には意地があるから昔みたいに暮せないといいますが、時々こんなふうに会いたいといい、そして歳をとって歌うことに疲れたらあの家に帰っていい?とレンに聞くのでした。
以前のようにブラストのメンバーとつるむようになったレン。
仕事でくすぶっていた奈々の元へ、レンがタクミを連れて来てくれました。
思わず泣いた奈々でしたが、ナナがレンと寄りを戻せたのは奈々のおかげだと考えご褒美をくれたのだと分かったことから出た涙です。
その出来事は奈々にとってありがとうを100万回言われるより愛を感じたのでした。
NANA を観た感想
可愛いけれどちょっと面倒な奈々と、一見怖いけれど誰よりもピュアなナナ。
二人のNANAの友情と恋愛の物語。
リアルタイムで見た時は、キャスティングが無名俳優が多くて疑問でしたが、今見るとあの時無名だった俳優がみな有名になっていて知名度よりも演技力で選ばれたのだとわかります。
奈々の恋愛は、あまりにも現実的で彼氏に愛想をつかされたり浮気されたり、よくあるパターンで見ていて胸が痛みます。
逆にナナの恋愛パートは、ギリギリな感じが切なくて、でもちゃんと二人は愛し合っていて、そしてまずは夢と自立を選んでそれから元サヤに戻るナナとレンがとても大人で奈々とは全然違います。
幸せに育った奈々とそうでなかったナナですが、ここから逆転していくのだろうと感じます。
奈々が等身大なおかげで、夢のようなストーリーが身近に感じられるのがNANAの魅力だと思います。
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