監督:前田弘二 2021年3月にエイベックス・ピクチャーズから配給
まともじゃないのは君も一緒の主要登場人物
大野康臣 (成田凌)
本作の主人公。予備校の数学教師でコミュ二ケーション能力が低い。
秋本香住 (清原果耶)
康臣の教え子で生意気な高校生。
戸川美奈子 (泉里香)
宮本の婚約者。
宮本功(小泉孝太郎)
香住が憧れる実業家
まともじゃないのは君も一緒 の簡単なあらすじ
コミュニケーション能力が低い数学の塾講師・大野康臣は、このまま結婚せずに独りでいるのはイヤだと思い、生徒の秋本香住に「普通」を教えてもらいます。
変わり者だけど顔もスタイルも良い大野をもったいないと感じた香住は、大野に彼女を作ろうと作戦を立てます。
香住は、実業家の宮本功に恋をしていて、その婚約者の戸川美奈子を大野にあてがおうと思いつきました。
そのため、大野をいい男に仕立て上げ、美奈子に接近させますが、気が付けば自分が大野のことを好きになってしまっていたのです。
けれど、意外にも美奈子が大野のことを気にいってしまい…。
まともじゃないのは君も一緒 の起承転結
【起】まともじゃないのは君も一緒 のあらすじ①
高校生の秋本香住は、人の悪口ばかり言う女子のグループに所属しながら本心は自分はその子らとは違うと感じていました。
友達は、イケメン柳に彼女が出来たことに腹を立てていましたが、香住の興味は実業家・宮本功にありました。
そのことを数学の塾講師・大野康臣に話す香住ですが、大野の前では学校より強きで饒舌になるのでした。
一生懸命話を聞いてくれる大野ですが、細かいところに囚われるクセがある大野と話をしていると話が先に進みません。
話は脱線して、割とモテるのに大野の恋が上手く行かない話になり、香住は大野は顔もスタイルもいいのにもったいないと言うのでした。
中身が普通だったら大野はモテるという言葉に引っ掛かった大野は、香住に普通とはどういうことが教えて欲しいデートのコツを聞くため連絡先を交換します。
それから香住は、宮本の講演会を見に行き、宮本に接近しファンだということをアピールします。
香住は、宮本の自由な教育観に共感し、いつか一緒に仕事がしたいと話している時に、婚約者の戸川美奈子が現れ香住は落ち込みます。
【承】まともじゃないのは君も一緒 のあらすじ②
一方、大野は自分の良くないところを教えて欲しいと香住にお願いします、機嫌の悪い香住は「先生が普通になるには10年かかる」と言ってしまい落ち込む大野。
結局大野はご飯を食べながら香住から恋愛指南を受けることになります。
女性客をナンパする方法「妹が注文し過ぎて食べきれないので一緒にどうですか?」を香住から伝授され上手く行きかけますが、香住のせいで失敗します。
香住は妹のフリをして大野をアピールしますが、飲んでもいないのに酔っ払いのようなしつこい香住にナンパされた女性たちはひいて帰ってしまいました。
飲めないけど酔いたい気分の香住に大野は、機嫌の悪さと関係があると気が付き、香住に感心されます。
いいことを思いついた香住は、大野をある場所に連れて行き、そこにはデート中の宮本と美奈子がいました。
美奈子のことをきれいだと言う大野に、美奈子が結婚相手に満足していないと香住は言い切ります。
宮本と美奈子の関係は、美奈子の父と宮本がビジネスで繋がっているため、本当に愛されているのか不安なんだと香住は調べ上げていました。
女の人と上手く付き合えるようになる練習を美奈子でしたらいいと、香住は大野にたきつけます。
香住は、大野を改良するため一緒にスーツを買いにいき、なぜか自分の服も大野に買ってもらいます。
香住の計画は、美奈子のインスタによく登場する、食器の経営者のお姉さまに近づくために、投資会社の人とその妹に扮して潜入します。
しかし、大野は食器屋でトンチンカンなことを言い出し作戦は失敗しますが、早くも次の作戦を決行し美奈子に近づこうと意欲的です。
【転】まともじゃないのは君も一緒 のあらすじ③
そんな大野にイライラする香住でしたが、大野は見放されないように、「僕には君が必要なんだ」と香住に視線を合わせて肩を掴みました。
ちょっとドギマギした香住は、「私の言うことをちゃんと聞く」という条件を出し大野とまた次の作戦を考えるのでした。
大野は、今までは自分が普通と違くても指摘してくれる人は居なかった、自分を変だと思う人は自分との関係を止めて行くだけと言います。
そして、一生独りは怖いから変わりたいと真剣に思っていて、そんな大野に、香住は「先生は面白い」と慰めるのでした。
友達の影口ばかり言う友達といるより、大野と居る方が面白いと感じていた香住は、悪口の標的にされている君島彩夏と仲良くなります。
香住は、彩夏とその彼・柳雄介に「今まで知り合いだったのに急に好きになることはあるのか?」と相談を持ち掛けると「ある」と言われました。
その理由は「立ち位置が変わるから」と彩夏に言われ、香住は大野を突然好きになったことが腑に落ちたのでした。
それからの香住は、大野が美奈子と上手く行くように練習と称し、大野とスキンシップを図りデートします。
なかなか次の計画を言ってこない香住にしびれを切らした大野は、自分で美奈子を調べてきます。
仕方ないので、美奈子と食事をしている途中で仕事に行ってしまう宮本の後を狙って、寂しい美奈子に接近する方法を伝授しました。
香住は大野に伝授した方法は上手く行かないと思っていましたが、高級料理に慣れていない純粋な大野のことを意外にも美奈子は気に入ってしまうのでした。
美奈子と知り合ってから人間味を増す大野に複雑な感情を抱き不機嫌になる香住ですが、それでも次の計画を大野に伝授します。
美奈子がよく行く本屋にたまたま大野が先にいて、話しかけられるのを待つ作戦です。
大野は、話しかけるのをためらう美奈子より先に話しかけ食事に誘うことに成功しました。
【結】まともじゃないのは君も一緒 のあらすじ④
彩夏は香住にきちんと告白したほうがいいとアドバイスしますが、「先生とは会話がかみ合わない」と嘆きます。
そうしているうちに香住の携帯電話に宮本から連絡が入り、宮本は香住を落ち着いて話せる場所に行こうとホテルへと誘いました。
時間がないと急かす宮本でしたが、香住が未成年だとわかると慌ててホテルを後にします。
一方、美奈子は宮本と結婚することに疑問を感じ始め、そのことを大野に話します。
香住が宮本とホテルを出るところをあえて美奈子に見せつけ、二人の仲を引きさこうとした香住でしたが、また複雑な想いを抱きます。
嘘をついて美奈子に接近していた大野は本当のことを言い謝ります。
美奈子は大野に宮本と別れると言ってくれましたが、結局それきりになってしまいました。
大野は香住から、宮本と美奈子は親のビジネスでガッチリと縛られているから別れないと二人が一緒にイベントに出ている写真を見せられます。
大野は、浮気したのに元サヤに戻る二人を普通ではないといい、さらに宮本と香住が肉体関係を結んだと勘違いし、香住が傷つけられたと激怒しました。
普通普通に縛られず自分の想いを貫けと大野は香住に言い、宮本の講演会に二人で行きます。
大野は仕事のフリをして美奈子に接近し、本当に宮本と別れなくていいのかと美奈子に確かめます。
ウソをつかれても今のままでいいと言う美奈子に、大野は美奈子がいいならと納得し別れるのでした。
講演会をあとにした香住と大野は、一緒に森の音を聞きに行き、いろんな経験ができたことを大野は香住に感謝します。
香住は大野に真面目に告白すると、大野も最初から香住のことはすごく好きだと答えます。
香住は大野がよく行く定食屋に連れてってと頼み、大野に「女の子を普通定食屋に連れて行かないんじゃない?」と言われますがもう普通はいいと言うのでした。
まともじゃないのは君も一緒 を観た感想
テンポの良いコメディで、大野と香住の会話がスピーディー過ぎて面白いことを聞きこぼしそうで焦りました。
笑いのツボが少しおかしい大野が、変な笑い方で笑うところがツボです。
さらに、大野は人と違う点に自信があり、突然なぜかドヤった顔をするところに笑えました。
あからさまにうさん臭い宮本と美奈子が、それなりに理解し合って結局固い絆で結ばれているという結末にそれでいいのか?と思いましたが、この映画のテーマは「普通」は人それぞれ。
森の音を聞きに行く感性の持ち主大野は、自然界は調和が必須と知っているのでそもそも周りから普通と思われていない自分を肯定していると思います。
最初から、香住を好きだった大野は香住の普通を追求したかったのだと感じました。
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