監督:田中亮 2020年7月に東宝から配給
コンフィデンスマンJP プリンセス編の主要登場人物
ダー子(長澤まさみ)
本作の主人公。本名不明、生い立ち不明の詐欺師。お金大好きだが、巨悪な人物や有り余る金持ちしかターゲットにしない。
ボクちゃん(東出昌大)
ダー子の詐欺のパートナー。
コックリ(関水渚)
詐欺師の娘で、亡くなった母の代わりに他の詐欺師に育てられるがひどい目に遭っていたところダー子に拾われる。
トニー・ティン(柴田恭兵)
フウ家の執事で、フウ家の繁栄を一番願っている。
コンフィデンスマンJP プリンセス編 の簡単なあらすじ
フウ家の当主・レイモンドが亡くなり消息不明の隠し子・ミシェルに相続させたいという遺言をいいことに、ダー子は不憫な詐欺師の娘・コックリをミシェルだと騙しフウ家の遺産の一部を手切れ金として頂こうと目論みますが、ダー子とコックリはフウ家に閉じ込められてしまうのでした。
結局、コックリはプリンセスとしての英才教育を受け、お披露目パーティーの日を迎えてしまい…。
コンフィデンスマンJP プリンセス編 の起承転結
【起】コンフィデンスマンJP プリンセス編 のあらすじ①
フウ家のせいで倒産に追い込まれフウ家を恨む夫婦が居ました。
一方、ダー子は相変わらず、スタアと一緒に詐欺を働くものの失敗に終わりスタアとケンカ別れし、やっぱりボクちゃんとリチャードと手を組もうとします。
そこで、次のおさかなはシンガポールの豪族・フウ家。
悪徳詐欺師に酷い目に遭っていたコックリをダー子が拾い、シンガポールの豪族・フウ家の当主・レイモンドの隠し子・ミシェルに仕立てあげることにしたのです。
レイモンドは遺書にミシェルを後継ぎにしたいと書いていましたが、隠し子・ミシェルは消息不明でした。
ダー子は、以前マッサージ店で働いていたところレイモンドと出会い恋に堕ち、ミシェルを産んだ母に扮してフウ家を訪れます。
フウ家には、長女・ブリジット、長男・クリストファー、次男・アンドリューが居て、ミシェルの存在を否定しますが、あらかじめ長女のDNAを採取しておき、それをミシェルのDNAとすり替え、レイモンドの隠し子だということを証明することに成功します。
【承】コンフィデンスマンJP プリンセス編 のあらすじ②
コックリへの英才教育が始まり、お屋敷の一部を与えられたダー子とコックリでしたが、監視カメラが設置されているためお屋敷を抜け出すことが出来ません。
ダー子はコックリを相続させることが目的ではなく、フウ家から手切れ金をたんまり貰おうと思っていたのに算段が外れ、ボクちゃん達に頼んで抜け出す作戦を考えます。
その作戦は、日本大使館の職員に扮したリチャードに迎えに来てもらいトイレに行く間に抜け出すというものでしたが、脱走途中でコックリが果物を落とした老人のお手伝いをしてしまったために、失敗してしまうのでした。
コックリはその時拾った人形のキーホルダーを大事に持ち帰ります。
フウ家の執事・トニーは、ダー子達を怪しんで裏で捜査を始め、ダー子とレイモンドの写真が合成だと気が付き、元の写真の婦人に会いにいきます。
その婦人は、レイモンドからもらった手紙をもっていたのでした。
そして、実際のミッシェルは死産だったと知ります。
【転】コンフィデンスマンJP プリンセス編 のあらすじ③
3か月後、マレーシアのランカウイ島でパーティ当日を迎えます。
ボクちゃんは、コックリが英才教育を受けている間、立派なフウ家のSPとして成長していました。
ダー子は、フウ家の玉璽を偽物とすり替え、その後五十嵐に銃を持たせてパーティーに乱入してもらいその隙に脱出を図り、玉璽を破格の値で売ろうと考えていました。
しかし、五十嵐がお金持ちの婦人の失くしたブローチを探している間に、プリセスのお披露目の時間となってしまったのです。
どうなることかと思いきやコックリのプリンセスとしての挨拶は、素直で愛があり好感の持てるものでした。
その後、五十嵐の計画通りに行かずにフウ家のせいで倒産に追い込まれ恨みを持っている老人が、体中にダイナマイトを巻き付けて乱入してきました。
コックリはその老人が以前、フウ家から脱出を図ろうとした際ぶつかって果物を落とした老人だと気が付き、優しく接しその時老人が落とした人形のキーホルダーを手渡し、その事件を解決します。
【結】コンフィデンスマンJP プリンセス編 のあらすじ④
次男・アンドリューが赤星と繋がっていて、ダー子達を殺すように依頼していましたが、ミッシェルの優しさに気が付き後悔します。
しかし時すでに遅し、赤星はダー子がフウ家の玉璽を持っていると知り、依頼した殺し屋に五十嵐が刺されてしまいました。
観念したダー子は、玉璽を渡してしまいますが、結局ナイフで刺されてしまうのでした。
ここでネタバラシ。
結局、ダー子達は先に殺し屋の女性をジェシーの虜にしておくように頼んで、ジェシーに捉えてもらいます。
そして、波子とモナコが殺し屋を演じ、あらかじめダー子たちはプロテクターを装備していたのでした。
赤星は、早速古美術商に玉璽を鑑定させますが、偽物だとわかり高笑いします。
真実を知ったトニーでしたが、コックリにフウ家の当主としての資質を感じレイモンドが本当のミッシェルの母に送った手紙の送り先名を切り取って姉弟たちに読ませます。
そこには、姉弟を思いやってミシェルを当主に相続させようと考えていたことが書いてあり、姉弟は父からの愛を知るのでした。
ダー子は、姉弟が一番欲しかったのは父の愛だと思い、スタアに本当のミッシェルの母役を演じさせトニーに手紙を渡したのでした。
コックリは、ダー子たちが居なくなった気が付き海辺まで探しに行きます。
そしてダー子はコックリを「信じればそれが真実」だと言いフウ家においていくことにしました。
今回は当てが外れてしまいましたが、コックリがフウ家のプリンセスになったことで、残高無限のATMを手に入れたとダー子は言うのでした。
そしてさらに2年前。
美味しい飲茶の店に後継者がいないため閉店することを知ったダー子は、店主に架空の隠し子に店を継がせることにすれば世界から詐欺師が集まり、詐欺師の方がよっぽど優秀だとアドバイスします。
その話を聞いていた紳士が、それはいい考えだとダー子の肩を叩き出ていきました。
その紳士こそが、レイモンドだったのでした。
コンフィデンスマンJP プリンセス編 を観た感想
連続ドラマから何作もあるコンフィデンスJPですから、ある程度手口が読めてしまいますが、それでもラスト30分のネタバレはとても楽しめました。
今回は、騙すことに次いで格差や真心のようなものがテーマで、教養は無いけれど優しいコックリの方が、フウ家の子ども達よりも心が豊かで必要なのはお金じゃないということを感じさせてくれる作品でした。
オチがダー子のアドバイスだったことも秀逸です。
赤星もダー子に騙されるのを楽しんでいて、風変りなコミュニケーションなんだと思うと詐欺師にしかわからない世界観で面白いです。
そろそろダー子の素性を知りたいので、次回作も楽しみです。
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