監督:堤幸彦 1997年12月に東宝から配給
金田一少年の事件簿 上海魚人伝説の主要登場人物
金田一 一(堂本剛)
金田一耕介の孫で高校生探偵。普段は、スケベでだらしない。
七瀬美雪(ともさかりえ)
はじめの幼馴染み。はじめの事が昔から好き。
剣持勇(古尾谷雅人)
警視庁の警部。はじめには「オッサン」と呼ばれ、いいように使われている。
ヤン・レイリー(水川あさみ)
美雪のペンフレンド。今回の事件解決を依頼してきた
金田一少年の事件簿 上海魚人伝説 の簡単なあらすじ
中国雑技団で起きた殺人事件を美雪の彼氏に解決してほしいという手紙が、ペンフレンドのヤン・レイリーから美雪の元に航空券と共に送られてきたことから始まる事件簿です。
ドラマと同様に緊張する展開から、いつも通りのスケベなはじめちゃんなど世界に飛び出しても変わらない金田一少年の世界観を楽しめる映画になっています。
金田一少年の事件簿 上海魚人伝説 の起承転結
【起】金田一少年の事件簿 上海魚人伝説 のあらすじ①
はじめ・美雪、上海へ
上海の雑技団で殺人事件が発生しました。
殺されたのはヤン・レイリーの父で、この雑技団の団長でした。
遺体には春の仮面が被せられていて、それを外すと左耳が切り取られていました。
団員たちがスーランの祭壇に向かうと春夏秋冬4つの仮面が無くなっていて、昔を知る団員が「スーランが戻ってきた」と怯えています。
ヤン・レイリーから、この事件でアリバイが無い兄が疑われているから素敵な彼氏に助けて欲しいとペンフレンドである美雪に手紙と航空券が送られてきたのでした。
美雪は はじめにこのことを説明するも乗り気ではない様子でした。
はじめに、レイリーの写真を見せると急に態度が変わって上海に行くことになりました。
2人は、レイリーの所属する雑技団の目玉である魚人遊戯をはじめ様々な演目を堪能して、終演後に楽屋へと向かいました。
ここでは、オーナーの藤堂や日本人留学生の西村志保を紹介されます。
そんな側で、団長である父と仲が悪くアリバイがなかったシャオロンが公安に連行されて行きます。
【承】金田一少年の事件簿 上海魚人伝説 のあらすじ②
スーランの祭壇で「春の次には夏が来る」と脅迫状らしきものが見つかります。
ここでスーランという人物について語られたます。
昔に在籍した団員で、あっという間に人気になったことに嫉妬した団員が、化粧水を硫酸に入れ換えさせて舞台に立てない顔にしてしまったのです。
スーランは団員の前で自殺するも、死体も拳銃も見つからないままとなっています。
団長の殺され方がスーランの詩の通りだったため、厳重な警備の下に公演を行います。
トランポリンの抑えにいるはずのシャオロンと、魚人遊戯のマルチナがいません。
マルチナが見つからないため、代役としてレイリーが水中演技をすることになります。
レイリーが水中演技をこなしていきます。
舞台が明転した直後にレイリーの悲鳴が会場に響き渡ります。
水中には女性の死体がありました。
夏の仮面をしていて、それを外すと額を撃ち抜かれたマルチナだったのです。
口内を見ると、スーランの詩の通りに舌が切り取られていました。
この日の公演は、ここで中止になります。
凶器が見つからないまま、またしてもアリバイが無いシャオロンを公安は逮捕します。
シャオロンは連行途中でトイレに行きたいと言って、手錠を外してトイレに入ります。
トイレの窓に石が投げられ、外を見ると はじめが逃げる準備をしていたのでした。
逃げる当てがあるのか はじめが聞くと、カタコトの日本語で「父の実家がある」と伝えます。
父の実家に到着したシャオロンは、家政婦から父が身辺整理に来たことを聞きます。
壁時計の音が違うと、中を見ると大金が入っていたのでした。
はじめはシャオロンから、藤堂とマルチナの本性や父と仲が悪かった理由について聞かされます。
そして、あることを思い付いたはじめは日本にいる剣持に過去の事件を調べて美雪にFAXして欲しいと頼みます。
【転】金田一少年の事件簿 上海魚人伝説 のあらすじ③
はじめとシャオロンは、雑技団のテントに戻ります。
その頃、藤堂の部屋には魚人が現れていました。
藤堂は公安のリー刑事に直接電話しますが、額を撃ち抜かれ殺されてしまいます。
はじめは、藤堂を殺した直後の魚人に遭遇してし撃たれてしまいます。
1発目は頬をかすめます。
そのまま魚人に終われ、クマのいる猛獣舎に追い込まれてしまいますが2発目はありませんでした。
藤堂の遺体には秋の仮面が被せられ、それを外すと右目が無い状態で発見されました。
藤堂からの電話で駆け付けていた公安に、シャオロンは現行犯で逮捕されてしまいます。
はじめからの電話と時を同じくしてリー刑事からも電話を貰っていた剣持が合流しますが、リー刑事ははじめたちと帰国するように言われます。
ここで、はじめは真犯人を暴くためにもう一度公演が観たいと言います。
リー刑事は一度だけを許可して、はじめは様々な角度から公演を観ていきますが、まだ解けていない謎がありました。
しかし、リー刑事から時間切れを言い渡され空港に連れて行かれます。
はじめのパスポートがシャオロンと逃げていた時、ヤギに一部食べられたために使えないと言われたことをキッカケに謎が解けます。
剣持と美雪のアシストもあって、空港から抜け出し雑技団のテントに向かいます。
【結】金田一少年の事件簿 上海魚人伝説 のあらすじ④
関係者を舞台に呼び出して、謎解きが始まります。
まず、魚人に遭遇したはじめが殺されなかった理由から説明します。
はじめとの遭遇は想定外で、1発目は本気で殺すつもりだったが2発目はある理由で撃てなかったのです。
万が一クマに当たってしまうと、凶器の隠し場所が無くなってしまいます。
金属探知機でクマを探ると反応します。
次は、マルチナ殺害についてです。
死体が突然現れるのは、死体を予め舞台装飾のロープに縛っておいて暗転の最中に外したからでした。
殺害は、舞台上に呼び出してファンファーレで銃声を書き消しました。
水中演技の代役が自分に来ることが計算済みで、派手に騒いだのは公演を中止させるためでした。
団長については、殺人ではなく自殺でした。
レイリーが第一発見者で、以前から計画していた犯行を実行することにしたのでした。
冬についてはレイリーが自供します。
レイリーを殺し、本当の姿である小林れいみとして帰国するつもりだったことを明かします。
ここで、はじめが調査を依頼した7年前の事件の詳細が語られます。
レイリーは、1年前の日本公演で記憶を頼りに新潟に行くも父が死んでいることを知って犯行を決意したのでした。
ここで、日本人留学生の西村志保がレイリーの姉であると明かします。
美雪はレイリーに、なぜ美雪たちを呼んだのか聞きます。
すると、シャオロンを公安から守り犯行を完遂させるためだったと言いました。
自らを刺そうとするレイリーをシャオロンが止めに入って刺されてしまいます。
シャオロンは救急車に、レイリーはパトカーに乗せられて行きました。
美雪ははじめに大切なことを伝えようとします。
父親の転勤で転校しなければならないということと、ずっと好きだったということです。
はじめは、シャオロンから送られてきた音楽を聴いているふりをしながら聞いていて「俺もだ!」と返事をします。
これで、いつものワイワイした雰囲気に戻ったのでした。
金田一少年の事件簿 上海魚人伝説 を観た感想
初期の金田一少年の事件簿が好きでドラマシリーズから全て見ていました。
この映画は、堂本剛さんが演じた金田一の中で一番忘れられない作品です。
公開当時、好きすぎて映画館に何度も通ったほどです。
この作品には、ドラマシリーズ同様の緻密なアリバイやトリックが使われているのが何度も観たくなってしまうポイントだと私は思っています。
シリアスが場面がありつつ、はじめちゃんのエッチな感じで程よく緩み、さらに幼馴染みから一向にハッキリしない微妙な関係も面白いところです。
この作品の最後には告白シーンもありましたが「俺もだ!」の時の堂本剛さんのアップは、忘れられません。
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