監督:スティーヴン・ホプキンス 日本公開1991年1月12日に20世紀フォックスから配給
プレデター2の主要登場人物
マイク・ハリガン警部補(ダニー・グローヴァー)
ロス市警所属の警部補。腕っぷしが強く、上層部からの圧力にも負けずに事件の捜査を続ける。
レオナ・キャントレル(マリア・コンチータ・アロンゾ)
ハリガンの部下。ハリガンとの付き合いも長く、数々の凶悪な事件を担当してきたこともあってか、男勝りでタフな性格。
ジェリー・ランバート(ビル・パクストン)
お調子者の刑事。常に軽口を叩き、周囲からも軽いイメージを持たれているが、プレデターと対峙した際も身を呈して市民や同僚を逃がすなど、刑事として優秀である人物。
プレデター2 の簡単なあらすじ
異常気象と人工爆発にあえぐロサンゼルスを舞台に、地球外生命体と警察・ギャング達の闘いが繰り広げられる作品です。
ロス市警の警部補、ダニー・ハリガンは麻薬シンジケートの大捕り物の際、不可解な事件に巻き込まれます。
警察内部の圧力の下、仲間と共に捜査を進めるにつれ、背景に潜む恐るべき存在を突き止めていきます。
プレデター2 の起承転結
【起】プレデター2 のあらすじ①
摂氏40度を越す異常気象と人工爆発が社会問題に発展している1997年のロサンゼルスでは、コロンビア人で組織された麻薬シンジケートと警察の抗争が繰り広げられていました。
市街地での銃撃戦は、警察・ギャングのみならず、一般市民にまで被害が及び、ドラッグの力でハイになったギャング達の攻勢に、警察達も手を焼いていました。
警察が劣勢の中、マイク・ハリガン警部補とその部下達は劣勢の流れを変えるため、危険を省みず半ば強引に突進したことが効を奏して、ギャング達は一旦アジトへと引き返します。
戦局が警察側の有利な流れになったものの、ギャング達は重火器の装備を温存していため、まだまだ余裕があります。
そんな彼らを、建物の天井から何者かがいきなり襲撃してきます。
ハリガン達は、上層部からの待機命令を無視して建物内部に侵入しますが、ギャング達のほとんどは既に殺害されていました。
ハリガンは、最後の生き残りであるギャングを屋上で発見しますが、ハリガンではない何者かの存在に怯えている様子です。
彼はハリガンの「銃を捨てろ。
」という命令を無視したため、やむを得ず撃たれて屋上から転落します。
事後処理で、対立するジャマイカ団による介入が原因で彼らが全滅したと推測されましたが、目撃者もなく短時間で皆殺しにされ、その上一部の死体は天井から吊るされていた手口は、ハリガン達の腑に落ちません。
ハリガンは、今後の事件捜査は麻薬捜査官であるキース率いるチームに引き継ぐように命令されます。
【承】プレデター2 のあらすじ②
そして、間もなくドラッグディーラーによる事件が発生します。
ブードゥー教を信仰するジャマイカ団が、コロンビア系の麻薬ディーラーを殺害した後、一人を残してその場にいた全員が殺害される事件が勃発します。
上層部からの命令を無視して現場に駆けつけたハリガンは、居合わせたキースからクギを打たれます。
ハリガンは、手口が市街地での事件と酷似していることから、麻薬組織同士の抗争ではないと確信し、水面下で部下を率いて独自で捜査を開始します。
ハリガンの部下・ダニーは、捜査員達が引き上げた現場に一人で訪れ、天井辺りに怪しい金属片を発見しますが、その直後に何者かに襲撃されます。
そして、そのことが上層部に知られ、ハリガンは改めて捜査から外れるように命令されますが、これまで数々の事件を共に解決してきた、戦友のダニーの仇を討つため、女性刑事のレオナ、三枚目に見える外見からは想像できないほど捜査力に優れたランバートと共に捜査を続行します。
ダニーが発見した金属片は、鑑識の結果どうやら地球外の金属であることが判明し、事件の手がかりをつかみます。
その後、ハリガンはジャマイカ団のボスであるキング・ウィリーから、「「一連の殺害の実行犯は、殺すことができないプレデター。
」だと、有力な情報を得ますが、ウィリーもその直後にこの「正体不明の何か」に殺害されます。
【転】プレデター2 のあらすじ③
レオナとランバートは街の食肉処理工場を訪れる際、地下鉄に乗り込みますが、そこでプレデターによる襲撃を受けます。
電車内の電灯が切れる中、レオナ達はパニックになる乗客達を別車両へと避難させます。
銃を携帯する一般乗客に加え、レオナ達も銃で応戦しますが、暗いせいかプレデターに大したダメージを与えることができません。
ランバートがレオナにも逃げるように指示し、レオナが再び駆けつけた時には彼も犠牲になっていました。
そして、レオナも餌食になりかけますが、装着している仮面のスコープからレオナが妊娠していること認知したプレデターは、彼女を殺さず見逃します。
そこにハリガンも駆けつけ、どうやらプレデターは、武器を携帯していない者・妊娠している者には手を出さないことを発見し、それまで謎に包まれた習性を少しずつ把握していきます。
ハリガンはプレデターを追う最中、ランバートが背骨ごと頭蓋骨を引き抜かれる姿を目撃し、怒りに震えます。
その途中、キース率いる捜査班に拘束され、大型トレーラーの中で彼らの本当の目的を知ります。
実はキース達は政府が抱える特殊部隊で、プレデターを生け捕りにし、生態を調べ地球外のテクノロジーを技術として利用しようと計画停電しているのでした。
また、10年前にも南米のジャングルにてプレデターとコマンドー部隊による戦闘があったこと、食肉処理工場を餌場として活動していることなど、以前から政府はプレデターの動向を監視しているようでした。
キースは、プレデターは仮面に装着されたサーモグラフィーで獲物の体温を捕らえ襲う習性を既に把握しており、防護服を着用・紫外線ライトの対策で、プレデターから発見されず生け捕りにする計画を話し、実行に移します。
【結】プレデター2 のあらすじ④
工場内には放射性のチリを散布しているため、プレデターの背景と溶け込む擬態能力も封じられましたが、赤外線から紫外線に設定切り替えすることでキース達を捉え、返り討ちにされます。
業を煮やしたハリガンが乗り込み、擬態能力が封じ込められたこともあり、プレデターを追い詰めます。
そして、闘いは工場の屋上に移り、劣勢に陥ったプレデターは腕に装着されたコンピューター・ガントレットから自爆モードを起動させますが、ハリガンから奪い取られたレイザー・ディスクで腕ごと切断され、阻止されます。
プレデターは隣のアパートへと飛び移り、ハリガンも追跡します。
アパート内の地下にてプレデターの宇宙船を発見したハリガンは、内部へと歩を進めます。
中は異様な雰囲気で、プレデター達の餌食になった生物の標本などに目を奪われていると、逃げたプレデターが放ったネット・ランチャーで捕縛されます。
しかし、手に持っていたレイザー・ディスクでネットを切断し、直接対決も制したハリガンの前に、仲間のプレデターがわんさか現れます。
死を覚悟するハリガンでしたが、彼らは仲間の死体を回収し、戦利品として銃をハリガンに渡すと、地球から去っていきます。
銃には1715年と刻印されており、どうやら彼らは遥か昔から存在する知的生命体のようで、ハリガンはそう遠くない未来に再び地球が標的にされることを確信するのでした。
プレデター2 を観た感想
前作のジャングルでの戦闘とは打って変わって、本作では都市が舞台です。
そのため、ジャングルほど閉塞感がなく、いつどこから襲われる緊張感が前作より得られませんでした。
しかし、謎めいた存在であったプレデターの習性が今回で少し明らかになるなど、興味深い描写があった点はポイントが高いです。
ダニー・グローヴァー演じるハリガンは、シュワルツェネッガー扮するダッチとは異なり、マッチョでもなく窮地に陥った際でも冷静に対処する臨機応変さもありませんが、激情型で無鉄砲とも言える性格は好戦的なプレデターとの相性もバッチリだったと思います。
後に続く派生作品より、前作と本作はプレデターの設定も役者の演技も魅力で、名作である所以を存分に発揮したSFアクション映画の金字塔です。
コメント