監督:サム・ライミ 日本公開1985年2月1日に日本ヘラルド映画から配給
死霊のはらわたの主要登場人物
アッシュ(ブルース・キャンベル)
本作の主人公でシェリルの弟。甦った死霊達と最後まで壮絶な死闘を繰り広げる。
シェリル(エレン・サンドワイズ)
アッシュの姉。5人の中で一番始めに悪霊に狙われる。
リンダ(ベッツィ・ベイカー)
アッシュの恋人。アッシュとかなり親密な関係だったが、シェリルに襲われ豹変する。
シェリー(サラ・ヨーク)
スコットの恋人。悪霊に憑依され、最後は四肢切断という壮絶な最後を迎える。
スコット(ハル・デルリッチ)
グループのムードメーカー。場の雰囲気を盛り上げようと悪ノリが過ぎるなど、何かとやり過ぎな一面もある。
死霊のはらわた の簡単なあらすじ
休暇を楽しむために山奥のコテージに訪れた5人の若者は、かつてこの場所で学者が研究していた「死者の書」と復活の呪文が録音されたテープレコーダーを発見します。
彼らは余興としてこれらに軽い気持ちで接してしまい、大惨事への引き金となってしまいます。
禁断の封印を解いてしまった彼らを待っていたのは、死者からの襲撃と長い夜の幕開けでした。
死霊のはらわた の起承転結
【起】死霊のはらわた のあらすじ①
休暇を楽しみに来た5人の若者達は、車に乗り緑豊かな人里離れた山奥へと向かいます。
アッシュとシェリルの姉弟、アッシュの恋人のリンダ、スコットとシェリーの5人は、車中でも山奥のコテージで過ごす休暇に胸を脹らませ、賑やかな雰囲気が拡がっていました。
途中、スコットが運転する車がトレーラーと接触しそうになり、一同もヒヤヒヤしましたが無事に目的地にまで到着します。
コテージは見るからに何年もの間人が訪れた形跡も無く、おまけに周囲には民家も一切存在しない辺鄙な場所に立地されていました。
コテージの玄関扉の上に隠されているカギを手に取り、一同は中に入り内部を散策します。
コテージの内部は陰湿で不気味な空気が漂っていましたが、一同は特に気にすることもなく、車に積んだ荷物を次々と運び休暇を楽しむ準備をしていました。
やがて日も沈み、5人の中でも内気な性格をしているアッシュの姉シェリルは、一人部屋に篭りデッサンを描いてる途中、森の奥から何者かの「来るんだ。
」という声が聴こえてくるなどの怪現象に見舞われます。
【承】死霊のはらわた のあらすじ②
ディナーの時間になり5人が乾杯をしたタイミングで、地下室へと繋がる扉が独りでに開き、一同を驚愕させます。
5人の中でも陽気で物怖じしない性格のスコットは、まるでこの小屋や森に棲み付く何者かが誘うかのように開かれた地下への扉へと進んで行きます。
しかし、なかなか戻って来る気配が無いため、次にアッシュが中へと侵入します。
地下室は天井に沿って配置された配水管から水が滴り落ちるジメジメとした場所で、アッシュは恐る恐る歩を進めて行きます。
そして、スコットがアッシュを驚かせる悪ふざけをした後、地下の部屋で見つけたテープレコーダーと古ぼけて不気味な外観の一冊の本を一階へと持ち帰ります。
テープレコーダーを再生すると、男性の声が吹き込まれており、アッシュ達が地下室で発見した「死者の書」について研究をしていると記録されていました。
テープには死者を甦らせる呪文も録音されており、一同は無意識に呪文の部分まで再生をしてしまいます。
【転】死霊のはらわた のあらすじ③
その後、就寝時間を迎えますが、一同の中でも臆病な性格のシェリルはなかなか寝付けない様子でした。
外に何者かの気配を感じたシェリルは森の奥へと探索に出掛け、森の木々が彼女を襲い掛かります。
来ていたガウンを剥ぎ取られ、木の枝を下半身に挿入され強姦とも言える現象に襲われますが、何とかコテージまで逃げ延びます。
人知を越えた現象と、常に何者かに監視されているような感覚にパニック状態のシェリルは、アッシュに車で街に送って欲しいと必死に頼みます。
この時点でまだ何ら被害を受けていないアッシュは、シェリルのお願いに困惑しますが、あまりにも怯える彼女を見て渋々承諾します。
しかし、コテージまでの行きの道中でしっかり架かっていた橋が見るも無惨に壊れており、シェリルは更にパニック状態に陥ります。
仕方無くコテージに戻り、アッシュはイヤホンをしながらテープレコーダーの続きを聴き、リンダとシェリーはトランプの透視にチャレンジしていました。
透視が成功しはしゃぐ二人の傍ら、窓際に一人で座り外を静かに眺めていたシェリルの様子に異変が生じます。
リンダとシェリーの方向はおろか、トランプすらまともに直視していない状態で次々とカードの数字を言い当て、次第に発する声まで邪悪なものへと変貌するシェリルに一同は困惑し、シェリルが白眼で人間離れした形相を晒した途端に更に驚愕します。
シェリルはテープレコーダーから再生された呪文によって甦った悪霊に憑依されたようで、一同に襲い掛かってきますがアッシュが何とか気絶させ、地下室へと閉じ込めます。
【結】死霊のはらわた のあらすじ④
今度はスコットの恋人シェリーが悪霊に憑依されます。
シェリーはスコットに襲い掛かり揉み合いの末、火の付いた暖炉に顔を突っ込みますが、スコットが引っ張り出して焼け死ぬのを防ぎます。
シェリーは悪霊のものらしき声で礼を言うと再び襲い掛かりますが、斧で身体をバラバラにしたことで何とか活動不能の状態にします。
バラバラになったシェリーを埋め、この理解し難い現象に心底嫌気が差したスコットが帰ると言い始めます。
その一方で、シェリルに足を鉛筆で刺され、部屋で安静にしていたリンダが豹変し、挑発や歌を歌うなどしてアッシュの精神に揺さぶりをかけてきます。
銃で撃ち殺そうとすると、悪霊に憑依されていない平常な状態で助けを乞い、地下に閉じ込められているシェリルも同様に、アッシュの情に訴えかけて来ます。
そして、突如としてスコットが戻ってくるのですが、スコット曰く「森が襲ってくる。
」そうで、帰ろうにも帰れないと告げられます。
その姿を見たリンダはシェリルは悪霊の姿に戻り、八方塞がりな彼らを嘲笑します。
アッシュは、リンダを埋める決心をし実行しますが、地中から手を出しアッシュの足を引っ掻き回します。
木の柱で何度も殴打しますが、笑いながらされるがままのリンダは、特にダメージが無い様子でした。
シャベルで首を切断し、襲ってこれない状態にしましたが、それでも生きているリンダにアッシュは困惑します。
そしてコテージの中に戻り、腹をくくり残りの死霊達と決着を付けに行きます。
シェリルとスコットに当時に襲われピンチに陥りますが、足元に落ちていた「死者の書」を、直感からか暖炉に放り込んだことで二人は活動を停止させます。
二人の身体はボロボロに崩れ落ち、虫が沸くなど凄惨な状態で朽ちていき、アッシュはその姿を見て落胆します。
人知を越えた壮絶な夜を過ごし朝を迎え、小屋から去ろうとしたアッシュの背後から何者かが襲い掛かり、作品は終了します。
死霊のはらわた を観た感想
スプラッター作品の元祖とも言われていることもあって、何時見ても全く色褪せない過激な描写は本当に見事です。
身体の切断や悪霊に憑依された際の特殊メイクなどの手作り感が際立ち、現代のCGに頼りがちなホラー作品では感じ取れない、生々しさを体感することが出来ます。
目を背けたくなるほどクオリティが高く、スプラッター映画好きなら間違いなくハマるでしょう。
グロテスクな描写に加えて俳優さん達の演技も素晴らしく、相乗効果でより恐怖が引き立てられます。
低予算で製作された映画ですが内容が濃く、思わず笑ってしまう位にスプラッター要素が詰め込まれた作風も良かったです。
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