監督:ビリー・レイ 2016年6月にキノフィルムズから配給
シークレット・アイズの主要登場人物
レス・カステン(キウェテル・イジョフォー)
FBI捜査官であり、同僚であるジェスの娘との交流もありました。美人のエリート刑事補のクレアに密かに想いを寄せていました。
ジェシカ(ジェス)・コブ(ジュリア・ロバーツ)
検察局捜査官であり、娘であるキャロリンと幸せな生活を送っていましたが、キャロリンが何者かに殺されたことにより、生活は一変してしまいます。
クレア・スローン(ニコール・キッドマン)
エリート検事補であり、娘を殺されてしまったジェスとは同僚の関係でした。事件から13年後は晴れて検事になりますが、自分の職務と事件への想いの狭間で思い悩むことになります。
シークレット・アイズ の簡単なあらすじ
ストーリーの概要、話題になった点、キャッチコピー等の簡単な紹介(100?400)13年前に起こった検察局捜査官ジェスの娘殺しは、長い年月が経った今でも人々を苦しめ続けていました。
FBI捜査官のレイとエリートと検事補のクレアは容疑者を確定させますが、他のテロ事件捜査との兼ね合いにより、事件の真相は闇に葬られてしまう。
13年後、今でも諦めきれないレイは真相を明らかにするために動き出しました。
シークレット・アイズ の起承転結
【起】シークレット・アイズ のあらすじ①
13年前のロサンゼルスにおいて、FBI捜査官であるレイはテロ対策の捜査を行なっていました。
彼は婚約者のいる検事補のクレアに恋をしているのをひた隠しにしていましたが、仲の良い検察官捜査官のジェスにはお見通しでした。
レイの捜査対象であるモスクの横で女性が殺されているとの通報を受け、二人は現場に向かいます。
レイが遺体の確認をしたところ、被害者はジェスの娘のキャロリンだということが分かります。
レイはそのことをジェスに伝えるのも耐えきれない様子で、ジェスは殺人現場の保存の決まりも忘れ、変わり果てた姿のキャロライン抱きかかえ泣き叫びます。
キャロリンの車はケーキ店の外に停められたままでした。
事件当日の朝、レイはジェスの誕生日会のサプライズのために待ち合わせをしていたのに、急な仕事のため行けなかったのでした。
ジェスとキャロリンのために犯人を捕まえることに燃えるジェスは、以前、開催された捜査課のピクニックの写真の中に写っているある男が気になります。
その男のことを誰に聞いても、知らないというのをレイは不可解に感じます。
レイは密かにその男の写真をテロ対策解析ソフトにかけ、その男はモスクの情報屋であるマージンという人物であると突き止めます。
レイは令状もないのに先輩捜査官のバンピーとマージンの家に侵入します。
レイはそこで、パックマン・マージンが書いた暴力的な表現が満載の漫画を見つけます。
レイはその漫画を証拠にマージンを逮捕できると期待します。
捜査室でその漫画をジェスに見つかってしまいましたが、レイは関係者であるジェスに証拠を触らせられないと言います。
クレアも一緒になってジェスを説得しますが、ジェスは漫画を無理やり奪います。
この漫画から、登場人物が元ドジャースの選手の名前からきていることに気づき、マージンはドジャースの大ファンであることが分かります。
【承】シークレット・アイズ のあらすじ②
レイとバンピーは、マージンを捕まえるために野球ドームでの試合に張り付いていました。
10試合目にやっと、マージンを見つけることが出来ましたが、気づかれてしまい逃走されてしまいます。
派手な逃走劇となるのですが、最終的にはマージンを捕まえることが出来ました。
モスクの情報屋であるマージンは、テロの捜査においては保護される存在であり、彼を釈放しようとしているクレアに聴取をさせてくれるように頼みます。
マージンはキャロリンのことも知らないといって、殺人事件のことについても否認をします。
マージンの弁護士が来たところで、クレアはマージンのことを挑発して自白を誘いました。
その際にマージンは逆上してクレアを殴り、それを見たレイは何度もマージンを殴りつけてしまいます。
証拠が少なすぎることに加えて、レイがマージンを殴ってしまったために、マージンは暴力を振るわれて、自白を強要されたと言って釈放されてしまいます。
レイとクレアが乗っているエレベーターに釈放されたマージンが乗り込んできました。
そして、マージンがエレベーターを降りる時にすれ違いでジェスがエレベーターに乗り込んできます。
マージンのことを諦めきれないレイは、ジェスにマージンを一緒に殺してしまおうと提案します。
ジェスは、それだとマージンが苦しむのは一瞬で、刑務所に言って50年もの長い時間を刑務所で苦しむのは自分になるだけだと言います。
クレアも仕事を辞めたいと言い出したその時、事件で使用されたと思われるバンと漂白剤が見つかったと連絡が入りました。
しかし、レイとクレアはが向かった時にはバンは燃やされてしまっていました。
【転】シークレット・アイズ のあらすじ③
キャロリンが殺されてしまったのは、自分の責任でもあると考えたレイはロスを離れることにしました。
それから13年が経ち、レイが警備会社で働いていた時に、パソコンのデータ上でかつての容疑者であったマージンとよく似た男を見つけます。
FBIを去ってから、レイはずっと毎日、前科者の顔写真を見続けていたのでした。
その後、13年ぶりに検事となったクレアの元を訪れます。
ジェスがやってきたところで、レイはマージンを見つけたことを二人に報告します。
マージンと思われる人物は強盗をして10年の服役後、現在は仮釈放されていました。
名前は、マージンではなくクレイ・ベックウィズであり、顔もマージンとは少し違うように思われました。
レイはマージンが生計をしてベックウィズになりすましているのだと犯人に間違いないと断言しています。
レイの熱意により、クレアだけではなくバンピーにも手伝ってもらえるようになりました。
競争馬の厩舎にてレイはマージンと思われるベックウィズを見つけますが、気づかれてしまい逃げられてしまいます。
厩舎で働いているルイスが、彼は車の窃盗犯であるということを教えてくれます。
レイは、彼がまたこの場所に来た際には知らせるようにお願いをします。
【結】シークレット・アイズ のあらすじ④
ベックウィズが厩舎に盗難車で来たと連絡があり、レイは車でベックウィズを追いかけます。
バンピーに応援が来るまで待つように言われたにも関わらず、レイは一人で建物に消えたベックウィズを追いかけて行ってしまいました。
レイは仲間に背後から殴られてしまい、絶体絶命の危機に瀕していたところ、警察官のシーファートとバンピーが駆けつけますが、シーファートは犯人グループによって射殺されてしまいます。
ジャスはレイとクレアを自宅に呼び出しました。
そこで、13年前に自分自身がマージンを殺害しているので、捜査を続けても無駄だと言います。
マージンはテロ事件における最重要参考人であるので、司法は彼を捕まえてくれないのだとジェスは判断をしました。
死刑に反対をしていた検察官であるジェスがそのようなことをしたということを二人は信じることが出来ません。
クレアは検事である自分が知ってしまったからには逮捕しなければと悩みます。
レイは、ジェスのことを深く心配し、翌日の朝にも様子を見に行くことにしました。
朝、レイがジェスの家に行くとジェスが何やら物置に食事を運んでいました。
不審に思ってこっそりと付いて行ったレイは、ジェスが檻の中でマージンを監禁しているのを発見しました。
レイに気づいたマージンは、ジェスに自分に話しかけるように言ってくれと懇願します。
ジェスは彼を殺す代わりに13年の間、一言も声をかけることなく監禁をしていたのでした。
マージンの精神を壊すのにはそれで十分でした。
レイは結局、マージンに囚われているジェスを助けるために、マージンを銃で打とうとしまうが、それをするのはジェスが相応しいと思ったのか銃を置いて、シャベルを手に取りました。
外で穴を掘り始めたレイに、ジェスは声をかけますが、返事をしてはくれません。
ジェスが建物に戻ると、一発の銃声が響きました。
その後も穴を掘り続けるレイをジェスはずっと見つめていました。
シークレット・アイズ を観た感想
ストーリーは現在と13年前の事件とを行ったり来たりします。
自分の職務と、それぞれに思い入れのある悲惨な事件との間で、何人もの人間が苦悩する社会派ミステリーです。
自分の愛する娘が殺されてしまった母親、自分が約束を守れなかったから同僚の可愛い娘を死なせてしまったと思う捜査官、自分の職務と同僚を助けてあげたいという想いとの狭間で揺れるエリート検事の人間模様がリアルに描かれています。
日本でも、こういった事件に関わる“大人な事情”は数多くあるとも思いますが、さすがは舞台がアメリカなのでスケール感が壮大でストーリーを楽しむことが出来ました。
最後の大どんでん返しに、誰もがため息をつかされるのではないかという作品です。
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