監督:スタンリー・キューブリック 1968年4月にメトロ・ゴールドウィン・メイヤーから配給
2001年宇宙の旅の主要登場人物
デヴィッド・ボーマン(キア・デュリア)
宇宙船ディスカバリー号船長
フランク・プール(ゲイリー・ロックウッド)
宇宙船隊員
ヘイウッド・R・フロイド(ウィリアム・シルベスター)
アメリカ合衆国宇宙評議会博士
HAL
9000型コンピュータ人工知能のボイス
2001年宇宙の旅 の簡単なあらすじ
昔、人猿は石の板(モノリス)と遭遇し、モノリスから知能を受けを受けます。
21世紀、モノリスの調査団が月へ向かい、モノリスは信号音で木星に向け発信します。
木星ではコンピュータ人工知能のHALが反乱し、HALから完全にボイスが出なくなるよう回路を壊しますが、巨大なモノリスと遭遇します。
モノリスに接近しようと近づくのですが消滅し、ボーマン船長は異次元の世界へ入り込みます。
すると自分が一人部屋の中にいて徐々に老人となります。
最後に死が訪れ、部屋にはモノリスがそびえ、ボーマン船長は、人類超越の生命体で地球を見つめるのです。
2001年宇宙の旅 の起承転結
【起】2001年宇宙の旅 のあらすじ①
人類が誕生した、400万年前、ホモサピエンスを祖先にもつ人猿たちは、荒れ地で飢えと食肉動物の恐怖におびえながらも、暮らしていました。
ある日のこと、石柱状の黒い板(モノリス)が突然空から降りて地上に現れました。
モノリスは孤立した長方体で黒い石柱状でした。
人猿たちは驚きの反面、恐れながらも興味を持ち、好奇心で触れることに成功します。
ある日のこと一匹の人猿がモノリスから知能を受けます。
それは、動物の骨を道具にするという知能をでした。
骨を武器にした人猿たちは、苦労なく動物を殺し、肉にありつきます。
人猿たちのグループは、他のグループと水場のいさかいとなりますが、骨を武器として使い、敵対するグループのリーダーを殺害してしまいます。
こうしてモノリスによって知恵を授けられた人猿たちは、骨を武器にして威嚇し、縄張り意識を作り上げます。
さらに、骨を使い死んで横たわる骨を砕き、勝利の歓喜をあげると、投げ出された骨が一つの宇宙船となるカットにつながります。
【承】2001年宇宙の旅 のあらすじ②
時代は過ぎ、人類の月面居住が可能となりました。
米国合衆国の宇宙評議会を代表するフロイド博士は、ある極秘調査のため宇宙ステーションから、クラビウス基地に向かっていました。
それは月の地下から発掘された異常物体についてのことでした。
月のクレーターにそびえる黒い長方体は謎めいていて物体が出す、磁気異常の調査でした。
誰が、何の目的で月に埋め、地球外生命体の存在を伺わせるものであり極秘の案件でした。
フロイド博士は、月面のクラビウス基地で何が起きているかをソ連の科学者仲間に質問されますが、拒否してしまいます。
やがてフロイド博士らは月に到着し、クラビウス基地で今回の件は、緊急事態であることを事前に説明します。
いよいよ、クレーターの黒い長方体で謎の物体に向かい到着しますが、謎の物体はモノリスでした。
背景に記念写真を取ろうとした瞬間、激しい太陽を浴びながら、磁気異常信号で頭の中はパニックとなり、モノリスは木星に向けて放射し続けることになります。
受信した木星には誰がいるのか、はたしてその正体誰でしょう。
【転】2001年宇宙の旅 のあらすじ③
18ヶ月後、デヴィッド・ボーマン船長は、フランク・プール隊員他の調査団を乗せ、宇宙船ディスカバリー号で木星に向けて出発しました。
長距離におよぶため、ボーマン船長とプール隊員の2人だけは空気と食料を消費し、他の調査団は人口冬眠の状態で現地におもむく予定でした。
ディスカバリー号に搭載した、すべてをコントロールする、9000型コンピュータである人工知能HALは赤い「眼」で人を見分けて、読唇術を使って把握するように制御されていました。
ある日、HALはボーマン船長に木星調査で疑問があると相談します。
HALはその直後に宇宙船を制御するユニットAE35の異常警告を知らせます。
ボーマン船長は異常のあるユニットを調べることにしますが、異常はありません。
ボーマン船長とプール隊員はHALが、なぜ異常警告を発したかを疑い始めますが、対するHALの読唇術で、殺害を警告し、今度はアンテナ部の故障を仕向けます。
プール隊員は船外作業に向かいますが、ポッドとの衝突事故で亡くなります。
HALは人口冬眠中の3名の命も奪います。
船外に出たボーマン船長は、亡くなったプール隊員の遺体回収に向かい、ハッチを損壊しディスカバリー号の中へ入り込みます。
ボーマン船長はHALを壊しにかかり、HALは「怖い」、「やめて」と発し、「デイジー」の歌を歌いながらゆっくりと思考停止して行きます。
突然ディスカバリー号の船内のモニタールームに映し出されると、登場した男性は調査目的がなんであるかを話し始めるのです。
【結】2001年宇宙の旅 のあらすじ④
調査の本当の目的は、モノリスが放射する磁気異常信号をたどれば、その先には、知的生物の存在の可能性があるという調査でした。
広大な宇宙の中、宇宙船ディスカバリー号はボーマン船長を乗せ、航海を続けています。
木星の衛星軌道上に着いたころ、宇宙に浮かぶ月で見たモノリスより、はるかに大きなモノリス見ることになります。
巨大なモノリスは太陽系が直線に並び、その太陽系の並びをカットする位置にありました。
モノリスに接近しようとスペースポッドに乗り込みますが、モノリスは真っ黒な宇宙の闇に飲み込まれてしまいます。
さらには、ボーマン船長を乗せたポッドは、極彩色の放射線の中心を目指すように吸い込まれてしまいます。
やがてボーマン船長はポッドごと、床が白に輝く部屋の中へ到着します。
少しづつ年老いていく自分を見ますが,老衰し生涯を終えようとした自分の前に、再びモノリスが登場します。
モノリスは、ボーマン船長が触れようとした瞬間、地球を見つめる人類、超越の生命体として変容をとげ生まれ変わって行くのです。
2001年宇宙の旅 を観た感想
監督はスタンリー・キューブリックでアーサー・C・クラークのSF小説をもとにした映画です。
監督のスタンリー・キューブリックの作品はジャック・ニコルソン主演の『シャイニング』でも有名です。
アーサー・C・クラークは英国惑星間協会の会長まで務めた人です。
映画はアカデミー賞特殊視覚効果賞を受賞しています。
映画の原題はA Space Odyssey、「宇宙の長距離旅行」なのですが、とくに後半部分は、難題だと言われています。
私は、映像で流れる、クラッシク音楽を聴きつつ、人類と神の精神体のストーリがSF映画であることを念頭に見始めると、難なくキューブリックの世界へ入り込めました。
特に、クラッシックの名曲「ツァルストラはかく語ったりき」で始まる冒頭シーンと、ラストシーンは圧巻でした。
人猿の骨が武器となり宙に舞う瞬間でも「ツァルストラはかく語ったりき」が演奏されます。
ヨハン・シュトラウス2世の円舞曲「美しく青きドナウ」が流れ、特撮の船内で人が360度回るシーンもありファンは必見です。
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