監督:水島努 2005年8月に松竹から配給
劇場版xxxHOLiC 真夏ノ夜ノ夢の主要登場人物
壱原侑子(演:大原さやか)
本作の主人公で、“対価さえ払えばどんな願いも叶うミセ“の主人です。人の運命を変えられるほどの強力な魔力を持つ魔女ですが、名前は偽名で素性が一切不明です。
四月一日君尋(演:福山潤)
本作の準主人公で、アヤカシを引き寄せる体質を改善する対価を払うため、侑子の店でアルバイトをしています。百目鬼とは犬猿の仲です。
百目鬼静(演:中井和哉)
四月一日の同級生で、朴念仁で天然ボケのマイペースです。運動神経抜群で、清浄な気を持つアヤカシを寄せ付けない体質です。
神宮寺亜弥(演:柚木涼香(少女)、松尾佳子(老婆))
本作の依頼人で、鍵を使っても入れない家に帰ることを侑子に願います。
劇場版xxxHOLiC 真夏ノ夜ノ夢 の簡単なあらすじ
侑子の元へ届いた招待状と、依頼人の願いを叶えるために四月一日たちはある屋敷へ向かいます。
その屋敷には、一つのモノに異常なほど執着するコレクターたちがおり一人また一人と姿を消していきます。
それは屋敷に取り付いた精霊の仕業で、依頼人との約束を長い間守るうちにモノに執着=ホリックする人の心をコレクションするようになってしまっていました。
その執着を次元の魔女と謳われる侑子の力で開放し、依頼人も無事に屋敷に帰る願いが叶えられました。
劇場版xxxHOLiC 真夏ノ夜ノ夢 の起承転結
【起】劇場版xxxHOLiC 真夏ノ夜ノ夢 のあらすじ①
夏休み前日、ミセにアルバイトへ向かうと郵便受けに招待が入っていました。
そして侑子に呼ばれ彼女の元へ向かうと、お酒と宝物庫の整理を頼まれます。
そこへ一人の少女がミセに訪れます。
彼女の願いは、長い間、留守にしている間に、鍵があっても入れなくなってしまった家に帰ることです。
依頼を受け夏休みのある日、四月一日は侑子と不思議な生き物・モコナ、そしいけ好かないクラスメイトの百目鬼と共に、とある古屋敷へと赴きます。
そこは偶然にもその屋敷は、侑子に届いた招待状に記載されたオークション会場でもありました。
いざ屋敷の中へ入ろうとするとアッサリは入れました。
四月一日は不吉な予感に苛まれます。
家の中に入ると、玄関ホールのテーブルの上に紙が置いてあり、歓迎の言葉と廊下をまっすぐ進むよう指示が書いてありました。
侑子たちは指示の通りに進んでいきます。
そして扉の前に着くとまた紙があり、扉を引くよう指示されます。
百目鬼が扉を引くと扉の先は壁でしたが、四月一日が扉を引くと何人か談笑している部屋が現れます。
彼はこの家はおかしいと侑子に訴えますが、彼女は「ここからはここにいる人たちと話しを合わせなさい」と彼らに指示し、談笑している人々に近づいていきます。
恰幅のいい男性に話しかけられ、ここにいる人々は業界では名の通ったコレクターばかりだと招待状を見せられます。
中身はーあなたのコレクションは未完成です。
完璧なコレクションを目指したいなら、是非、我が屋敷にお越しください。
—と書かれていました。
そして、侑子は何を集めているか聞かれ、ぬいぐるみだと答えます。
同じように百目鬼は切手、四月一日はスーパーのポイントと答えると男性たちは人が集めない者を集めてこそのコレクターだと、爆笑します。
そんな中、百目鬼は部屋に飾られている大きな絵を見ています。
四月一日もつられて見てみると、絵には年齢性別問わず色んな人々が描かれています。
【承】劇場版xxxHOLiC 真夏ノ夜ノ夢 のあらすじ②
ピンクのワンピースを着た女性が、誰も屋敷の主人を知らないことを不思議がります。
それに対して、赤いシャツを着た男性が反論し険悪な空気になりますが、紫のシャツを着た男性がとりなし和やかな会話が再開します。
お互い謙遜しながら見栄や意地などを張り合い、それが黒い悪臭のする靄となり四月一日を苛みます。
耐えきれない四月一日は、化粧室へ向かいます。
壁にある指示に従って廊下を進み、階段下の扉から人一人通れるくらいの畳を四つん這いで進みます。
そして床がひっくり返り上下左右畳の部屋へ落ちます。
更にその部屋を出ると社殿のような部屋が現れ、そこを通り抜けて様々な部屋を過ぎてようやく化粧室に到着しました。
四月一日が手を洗っていると、天井から紙が落ちてきて夕食の準備が出来たことと他の人たちは案内済みなことが書かれていました。
見張られていることに気づきますが、とりあえず紙に書かれている地図に従って、途中でアヤカシに脅かされながら食堂へ向かいます。
食堂では皆が一心不乱に食事をしていました。
食事が終わると、奥の扉が開き移動します。
その時、白髪の青い服を着た男性がスプーンをコッソリ服に隠す所を四月一日が目撃します。
最初にいた部屋に戻ると、白髪の男性が居ないことに気が付き、紫のシャツを着た男性が探しに、オレンジのスカートの女性が化粧室へ行きます。
しばらく時間が経っても、誰も戻ってきません。
それどころかピンクの服を着た女性までいなくなり、次第に険悪な雰囲気になっていきます。
すると、天井からまた紙が落ちてきて、部屋の用意が出来たことと夜間は部屋から出ないよう指示が書いてあります。
四月一日と百目鬼が部屋へ移動する際、侑子からきっと何かが起きるから気を付けるよう言われます。
【転】劇場版xxxHOLiC 真夏ノ夜ノ夢 のあらすじ③
部屋に着いた四月一日たちはベッドに入って休みますが、四月一日はかくれんぼをしている男性と少女の夢を見ます。
ふと目を覚まして、隣を見るといつの間にか一人部屋になっており百目鬼が居なくなっていました。
更に窓の外に小さな女の子がおりドンドンと窓を力強く叩いています。
四月一日は急いで部屋の外へ出て侑子と百目鬼を探します。
そして、置き型タイプの大きなカラクリ時計が真ん中にあり、周りの壁には螺旋状に扉が着いた部屋に辿り着きます。
呻き声のような不気味な声が木霊する中、四月一日は近くの扉を開いてみます。
部屋の中には、蝶の触覚だけの標本が上下左右びっしりと敷き詰められていました。
異様な光景に飲まれかけていると、後ろから百目鬼が現れます。
彼も同じように四月一日を探していました。
一つ一つ部屋を確認していって、二人はスプーンのコレクション部屋へ辿り着きます。
そこで四月一日は、青い服の男性がコッソリ隠したスプーンを見つけます。
更に百目鬼が部屋の奥でその男性の肖像画を発見します。
すると後ろから恰幅のいい男性と赤いシャツの男性が現れ、互いを牽制し合います。
そんな中カラクリ時計が動き出し、また紙が落ちてきてー10分以内に屋敷の主人を見つけなければ罰ゲームーと書かれていました。
すると部屋が真っ暗になって、天井が下がってきます。
男性たちは我先にと目の前にある扉を開けようと争います。
四月一日たちは、夢で見た扉を見つけ侑子さんの持っていた鍵で開け中に入ります。
男性たちの悲鳴が聞こえました。
部屋の中は夢と同じで、隅にある布を取ると一人の少女の絵が出てきます。
その少女は、窓を叩いていた少女と同じでした。
彼女が原因を考えた四月一日は、急いで部屋を出て探します。
刻一刻と期限が迫る中、社殿のようなところで再び少女に対面し助けようとした百目鬼ともども手摺を破り落下します。
落下した先には扉があり、扉の先に屋敷の主人がいました。
【結】劇場版xxxHOLiC 真夏ノ夜ノ夢 のあらすじ④
彼と話をする四月一日でしたが、百目鬼は誰と話しているのか分かりません。
屋敷の主人は人間ではありませんでした。
そこへ侑子さんが現れます。
負けた主人は罰ゲームとして、自身のコレクションを見せます。
それは、コレクターでした。
コレクターを集めて競りにかけお眼鏡にかなった人はコレクションに加え、選ばれなかった人は応接間の絵の中に入れられていました。
彼はモノに執着=ホリックする人たちの心をコレクションしていました。
しかし彼はまだ満足しておらず、侑子をコレクションに加えようと攻撃してきます。
四月一日や百目鬼は必死に抵抗します。
侑子はそれを躱しながら彼の元へ向かい、彼の正体が、屋敷に取り付いて精霊だと指摘します。
そして、どんなに人の心を集めても自分をコレクションに加えても決して満たされることは無いと断言し憐れみます。
精霊は侑子を罠に嵌めてコレクションに加えます。
精霊は勝ち誇りますが、精霊の心の中に入った侑子が本当に求めているものを指摘します。
少女の絵を見た精霊は、涙を流します。
すると屋敷が崩壊して元の家が現れます。
四月一日が侑子を探すと彼女は車いすに乗った老婆の傍にたたずんでいました。
その老婆は依頼主で、ミセに来た姿は生霊でした。
彼女は精霊と再び戻るまで屋敷を守り、彼女に自慢できる何かを集めると約束していました。
しかし長い時間が過ぎる中で、精霊は目的を見失っていました。
彼らは和解し、彼女は解放されたコレクターたちに手伝ってもらいながら、屋敷を博物館として運営するようです。
こうして依頼を解決し旅館で休んでいる侑子のもとに、また新たな依頼が届きます。
それは、“鳥の国”からのものでした。
対価を受け取ってあの屋敷の鍵を渡します。
無事に仕事が済むと、ひまわりちゃんが遊びに来て四月一日は有頂天になります。
またいつもの日常が戻ってきました。
劇場版xxxHOLiC 真夏ノ夜ノ夢 を観た感想
CLAMPの代表作の一つで、原作マンガはシリーズ累計発行部数が1400万部を突破している人気作品です。
今作はタイトルでもあるホリック=中毒を、コレクターたちを使って上手く表現されておりとても楽しめました。
特に、応接間の会話のシーンや食堂での食事のシーンが異常な感じが良く表現されていたように感じました。
それに対する四月一日と百目鬼の捉え方の違いも面白かったです。
また、作中に登場する屋敷の中の数々のコレクションされた部屋が面白く、思わず住んでみたいと思いました。
実在してないのが惜しいです。
最後の方で博物館になるということでしたので、どうにか行けないか侑子さんにお願いしたくなりました。
映画の最後の方に出てきましたが、この作品は「ツバサ-RESERVoir CHRoNiCLE-」と物語がリンクしているのでそちらも合わせてみるとより楽しめると思います。
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