映画「127時間」のネタバレ&あらすじと結末を徹底解説|ダニーボイル

映画「127時間」

監督:ダニーボイル 2010年11月に20世紀フォックスから配給

127時間の主要登場人物

アーロン・ラルストン(ジェームズ・フランコ)
キャニオニングが趣味の青年。単独行動なため、家族にも行き場所を知らせない。

クリスティ(ケイト・マーラー)
アーロンがキャニオニングの途中に出会った二人組のハイカー女性の一人

ミーガン(アンバー・タンブリン)
アーロンがキャニオニングの途中に出会った二人組のハイカー女性の一人

127時間 の簡単なあらすじ

ストーリーの概要や、話題になった点、キャッチコピー等の映画の簡単な紹介。

====================登山家である、アーロン・リー・ラルストンの自伝である、奇跡の6日間を映画化した作品。

たった一人でキャニオニングに出かけた青年が山中の断崖の間に腕を挟まれ、身動きが取れなくなってしまうという事故に遭遇。

絶望と生死のはざまで過ごした127時間を描いたヒューマンドラマ。

127時間 の起承転結

【起】127時間 のあらすじ①

キャニオニングへ出かけるアーロン

アーロンはキャニオニングを趣味とする青年。

週末は家族からの連絡にも対応せずに、きままにバッグ一つでキャニオニングに出かけてしまいます。

2003年のとある金曜日、アーロンは自宅で少しの食べ物や水などの簡単な身支度を整えると車に乗り込みました。

ユタ州にあるキャニオンランズ国立公園へ行くことにしたのです。

好きな音楽を聴きながら夜のドライブをするアーロンは、高揚する気持ちをビデオカメラに収めます。

アーロンは一人で過ごすこの時間を本当に気に入っていました。

現地につき、車の中でひと眠りしたあと、アーロンは持ってきたマウンテンバイクでオレンジ色の壁のキャニオンを目指し、走りだします。

誰もいない荒野をマウンテンバイクでひた走るアーロンは、途中で観光客と思われる二人組の女性、クリスティとミーガンに出会います。

アーロンは二人に「もっといい場所がある」と言い、女性たちも誘いに乗ってきたため、穴場のスポットまで道案内することになりました。

【承】127時間 のあらすじ②

天国から地獄へ

アーロンは穴場スポットである、天然プールがある地下へ二人を案内します。

断崖に挟まれた地下に広がる天然のプールは、入るためには岩の間をすり抜けなくてはいけません。

尻込みするクリスティとミーガンですが、アーロンが先にプールに飛び込んでしまいます。

あまりのことに驚きを隠せない二人でしたが、アーロンの高揚した状態を見ると思い切ってプールに飛び込みました。

その後、2人はプールに飛び込むスリルと快感を味わい、何度も飛び込みをしました。

十分に楽しんだ後、クリスティとミーガンは今度開かれるパーティーにアーロンを招待します。

アーロンはパーティーに行く約束をし、二人と別れました。

そしてアーロンは再び歩き出し、ブルージョンキャニオンへと到着しました。

キャニオンの中はとても美しく、自然のなせる奇跡の光景の連続で、アーロンは感嘆しながらも狭い岩肌の間を通り抜けます。

すると、ふとした拍子に大きな落石があり、アーロンに振ってきました。

【転】127時間 のあらすじ③

絶体絶命

落石を避けようとしたアーロンでしたが、避けることが出来ず、なんと右腕が岩と岩の間に挟まってしまいます。

アーロンはすぐさま岩をどけようとしますが、岩は隙間にぴったりとはまってしまいびくともしません。

アーロンは先ほど別れたクリスティとミーガンの名前を叫びますが、もはや彼女たちはとっくに遠くへ行ってしまっており、アーロンの叫びは誰にも届くことはありませんでした。

アーロンはリュックの中から持参した飲み水やナイフなどをだし、岩に並べます。

残りがわずかになった水を大事に飲み、持ってきた小型のナイフで腕を挟んでいる岩を削り始めます。

しかし、小型ナイフではとても歯が立たず、まったく岩を削ることが出来ませんでした。

徐々に日が傾き、断崖渓谷の中はわずかな日光も差し込むことがなくなり真っ暗になってしまいました。

小型ライトで周辺を照らし、真っ暗な渓谷のなかで寒さに震えるアーロン。

そして、一日が過ぎました。

アーロンは持参したビデオに両親へのメッセージを残します。

二日目の朝、降り注ぐ日光で体を温めるアーロンですが、飲み水が底をついてしまいました。

生きる方法としてやむなく自分の排泄を飲みものとしますが、苦痛に叫び声をあげてしまいます。

【結】127時間 のあらすじ④

アーロンの決意

三日目、雨が降り注ぎアーロンは喜びます。

しかし、渓谷の中が雨水であふれかえり、アーロンの岩もはずれ、あふれる水と共にアーロンは脱出します。

ですが、それはアーロンが極限状態の中で見た悪夢であり、現実は腕はまだ岩に挟まったままでした。

四日目、ビデオに母親へのメッセージを残します。

そしてアーロンは、小型ナイフを右腕に突き刺しあふれた血をなめます。

五日目、腕をひもで強く縛り、アーロンは再度腕にナイフを突き刺し、痛みに耐えながら骨をも切断します。

なんとか渓谷内から脱出し、ふらふらと歩いてましたが、もはやアーロンは限界でした。

すると向こうから観光客の家族がアーロンを発見し、アーロンも助けを叫びます。

間一髪のところでアーロンはヘリコプターで病院に搬送され、一命をとりとめることが出来ました。

事件から三年後、右腕は失ったものの、結婚し家族を得たアーロンは、キャニオニングをいまでも続けています。

一つ変わったことは、行き先を家族に必ず告げるようになったことでした。

127時間 を観た感想

ほぼ、アーロン一人で繰り広げられるドラマが見ごたえあります。

前半の楽しそうな描写から一転、岩に挟まれてからのシリアスさが見事なギャップでした。

自由を謳歌していた男が物理的に自由を奪われ、徐々に衰弱していく様はリアルで、ジェームス・フランコのキャリア史上最高の演技ではないでしょうか?腕を切り落とすまでの葛藤や、生きるための強い意志など長時間でしたが全く飽きることなくあっという間に鑑賞出来ました。

音楽や映像もおしゃれで、さすがダニー・ボイルです。

最後、ご本人の登場で胸が熱くなりました。

登山するすべての方に見てほしい作品です。

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