監督:田中亮 2022年1月に東宝から配給
コンフィデンスマンJP 英雄編の主要登場人物
ダー子(長澤まさみ)
詐欺師。ホテルの一室を拠点に詐欺をする。ボクちゃんとリチャードが相棒。
真梨邑(瀬戸康史)
インターポールとして、ゴンザレス家のビーナスを守ろうとする。
丹波刑事(松重豊)
日本の詐欺師をマルタまで追って来た。
コンフィデンスマンJP 英雄編 の簡単なあらすじ
ダー子とボクちゃんとリチャードは、地中海で詐欺を働きその腕比べの勝負をします。
ダー子は、五十嵐・ちょび髭・モナコを味方につけてゴンザレス夫妻の所持するビーナスを狙いますが、一足先にボクちゃんが美術商として潜り込んでいました。
すると、インターポールの真梨邑と日本の刑事・丹波もゴンザレス家のビーナスを守るとやって来て…。
コンフィデンスマンJP 英雄編 の起承転結
【起】コンフィデンスマンJP 英雄編 のあらすじ①
フランスで起こった美術品のための誘拐事件の犯人はツチノコ。
ツチノコは、昭和初期に盗んだ美術品を貧しい人に与えた詐欺師でした。
人々はツチノコを英雄と称しました。
そのツチノコを引き継いだ3代目は2年前に亡くなり、4代目は何者かが受け継いだのでした。
ダー子は、警察が怖いボクちゃんと情熱を失ったリチャードのせいでもう2年もオサカナを釣っていません。
2人を奮起させるため、負けた人は勝った人の言うことを聞くというルールで、ダー子は詐欺の真剣勝負をけしかけます。
ダー子は五十嵐とちょび髭モナコを味方に、リチャードは波子と手を組みました。
オサカナは、踊るビーナスという美術品を所持しているゴンザレスと妻の麗奈。
しかし、先にボクちゃんが ゴンザレス夫妻宅に美術商としての家に入り込んでいたのです。
赤星もダー子たちを追って地中海マルタへ。
ゴンザレス夫妻宅にインターポールの真梨邑が来て、ダー子と真梨邑は互いに嘘をついているのではと揺さぶりをかけます。
さらに日本から詐欺師を追ってきたという刑事・丹波も来てしまうのでした。
そんな時ツチノコが現われて、心臓が悪い麗奈と美術商沼田に扮するボクちゃんはさらわれてしまいます。
ツチノコの目的はもちろんビーナスです。
【承】コンフィデンスマンJP 英雄編 のあらすじ②
2か月前、ダー子を詐欺師から引退させたいボクちゃんは、五十嵐を味方につけ、五十嵐はボクちゃんに情報を流していました。
そして、ダー子が依頼したビーナスのフェイクをボクちゃんは倍以上の値段で引き取ります。
麗奈は心臓が悪くてダンサーを続けられなくなり、好きでもない男・ゴンザレスと結婚し、ボクちゃんは麗奈と手を組んでビーナスを手に入れる作戦に出ましたが、結局麗奈と共に誘拐されてしまったのです。
麗奈を守ると決めたボクちゃんは脱出に成功するも、麗奈の心臓に負担がかかり失敗。
しかしボクちゃんは、誘拐した犯人の顔を見るのでした。
2年前、ダー子を守ってやれと 3代目ツチノコに言われたボクちゃん。
ボクちゃんは4代目ツチノコを名乗っているのは、リチャードだとダー子に話します。
そして、麗奈が心肺停止になり、ボクちゃんの不審な態度に丹波はボクちゃんがツチノコについて知っていると気がつきました。
リチャードがボクちゃんと麗奈を誘拐したのでした。
【転】コンフィデンスマンJP 英雄編 のあらすじ③
麗奈を助けるためにゴンザレスはツチノコの仲間にビーナスを渡してしまいます。
ビーナスを受け取ったリチャードをダー子は待ち伏せますが、そこへ警察が来てボクちゃん・ダー子・リチャードは取り囲まれ、ビーナスは真梨邑の手に渡ってしましました。
刑務所で罪を受け入れたいボクちゃんと逃げたいダー子。
ボクちゃんは君を守って普通の女の子にしたかったのにと謝り、一緒に罪を償おうとずっとそばにいるからとダー子を抱きしめます。
監視カメラでその状況を見ていた刑事たちは、ほだされてしまうのでした。
話はさかのぼり、真梨邑は丹波の本当の目的はダー子達だと聞き出し、一緒に赤星の元へ訪ねます。
真梨邑は、手荒いやり方で赤星からダー子達の情報をもらい、早い段階でダー子達が偽物だということを知っていました。
真梨邑は赤星からボクちゃんは情に弱いという情報も得ていました。
丹波はリチャードの誘拐を未然に防ごうとしましたが、真梨邑の指示により泳がせることに、結局真梨邑はボクちゃんの性格を利用して、ダー子達を逮捕することに成功。
しかし、真梨邑は、丹波の手柄を横取りし、麗奈の心肺停止も真梨邑の嘘でした。
英雄とは力だという真梨邑。
手口の汚い真梨邑にダー子は反撃し、丹波もダー子たちの味方になります。
実は、真梨邑のやり方が気に入らない丹波は赤星を頼り、赤星に被害届を出させてダー子達を逮捕。
そこへ本当のイタリア日本国特命全権大使がやってきて、ダー子達被疑者の身柄を引き取ることになりました。
罪を受け入れたダー子たちは大人しく大使の車に乗りました。
しかし、ダー子のポケットにツチノコからのカードが入っていたのです。
真梨邑はダー子達の一件はこれで片付いたと撤収。
真梨邑の正体は、詐欺師・ツチノコで、ビーナスを手に入れてフランスで豪遊します。
けれど、美術品を置いていた宝物庫はもぬけの殻になっていたのです。
【結】コンフィデンスマンJP 英雄編 のあらすじ④
3代目のツチノコは自分の代でツチノコを終わらせると言っていましたが、勝手にツチノコを名乗る人物が出てきた時は、ダー子たちが退治すると約束していました。
4か月前、ミシェル・フウことコックリがダー子を訪ねてきました。
コックリは、目標の人物ボナール夫人が体調を崩し嘆き悲しんでいます。
ベルナール・ベーの「我が家」を寄贈したのはコックリで、そのせいで「我が家」が狙われて誘拐事件が発生したのでした。
コックリは、真梨邑からツチノコが犯人だと聞かされていて、ダー子とリチャードはその時から真梨邑が怪しいと睨んでいました。
ダー子とリチャードは、ボクちゃんを利用するために勝負を挑んだのでした。
そして、ゴンザレス夫妻もダー子の子猫ちゃんだったのです。
ビーナスもそもそもフウ家のコレクションで、赤星もダー子の手の内にいました。
知らないのはボクちゃんだけで、麗奈の心臓病も詐欺上の設定でした。
ダー子達は、真梨邑にGPSを付けて宝物庫からお宝を奪います。
真梨邑は、本当のインターポールの真梨邑と鉢合わせしまい逮捕されるのでした。
ダー子は世界の美術品を手にしていつもの通り浮かれていました。
丹波もタンバリンという名の詐欺師だったのです。
3代目ツチノコによって救われたというダー子。
それはボクちゃんとリチャードに出会って孤独ではなくなったということでした。
ボクちゃんとリチャードを一生離さないとダー子は決めていました。
ダー子は真梨邑に「英雄さんへ」と手紙を書いていて、英雄とはまやかしの冠で、本当の英雄がいるとしたら日々を懸命に生きる人々という内容でした。
しかし、ダー子が持ち帰ったお金も3代目ツチノコが作った偽物で、ボクちゃんとリチャードとの勝負は引き分け。
本物の真梨邑は、偽物の真梨邑に次の獲物は日本の詐欺師だから手を組まないかと持ち掛けます。
そして最後に、ダー子たちは2.5次元ミュージカルで出資詐欺を行うのでした。
コンフィデンスマンJP 英雄編 を観た感想
ここまで来ると水戸黄門のようなお約束な展開です。
まず、ボクちゃんだけが騙されることや、ターゲットに騙されたようで騙していること。
そして、全てが子猫ちゃんだということ。
すっかり赤星も殺し屋の貫禄が無くなり単なるダー子にうつつを抜かしたドMなおじさんになり下がってしまいました。
それでもコンフィデンスマンJPが面白いのは、ネタバレのテンポの良さと長澤まさみさんのやりすぎの面白さ。
そして、不意打ちの阿部寛さんや山田孝之さんの無駄使い。
そして、少しずつ明かされるダー子の過去。
これが見たくて楽しみにしてしまうのだと思います。
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