監督:中田秀夫 1999年1月に東宝から配給
リング2の主要登場人物
高野舞(中谷美紀)
本作の主人公。高山竜司の死体の第一発見者で、恋人でもあった。高山の死の謎を探り始める。
倉橋雅美(佐藤仁美)
呪いのビデオを見た智子が死ぬ際に一緒にいた友人。その死に遭遇して精神に異常をきたし、精神科病院に入院している。超能力を使えるようになっている。
沢口香苗(深田恭子)
呪いのビデオを所有している女子高生。怖くて自分ではまだ見ていない。玲子の後にビデオを取材している岡崎に協力する。
浅川玲子(松嶋奈々子)
前作「リング」の主人公。貞子の呪いを解き放てなかったことに気づき、父親を犠牲にして息子・陽一を救った。陽一と共に身を潜めて暮らしている。
高山竜司(真田広之)
玲子の元夫。解けなかった貞子の呪いによって殺される。死後も思念で舞を救ったり、陽一を助けようとする。
リング2 の簡単なあらすじ
浅川玲子と高山竜司の活躍によって、貞子の呪いは解き放たれた、と思われていました。
しかし今だ貞子の怨念はうずまいていて、呪い殺された高山の第一発見者であり恋人でも会った高野舞は、姿を消した玲子にかわって呪いの真相を探り始めます。
犠牲者が増える中、高山と玲子の息子・陽一を守りながら奮闘する舞。
しかしそこへも貞子は忍び寄ってきます。
リング2 の起承転結
【起】リング2 のあらすじ①
無残な高山の死体が発見されてから一週間後、貞子の死体は解剖され、貞子の親戚の山村敬が身元確認に訪れます。
死後30年のはずの遺体は死後1〜2年だと告げられた敬は、井戸に閉じ込められた後も生への執着を見せた貞子の執念に驚愕します。
一方、高山の恋人でも会った高野舞は高野の死に疑問を抱き、調査を開始しました。
高山の前妻・浅川玲子と息子の陽一が行方不明になっているため、舞は玲子の勤務先を訪ね、玲子の後輩だった岡崎に話を聞きます。
岡崎は玲子の後を継ぎ、呪いのビデオテープを調べていました。
2人は玲子の自宅を訪れ、そこで火に焼かれたビデオテープを発見します。
玲子の父が不審死したとの連絡も入り、彼の家にも向かいますが、そこには何かをダビングしたかのように2台のビデオデッキが並び、「玲子へ ビデオは処分した。
もう何も心配することはない」とのメモがありました。
さらに父親はどう見ても普通の死に方ではなかったと、警察からも告げられます。
突然舞の目の前に陽一の幻影が現れ何かを口にしますが、舞には聞き取れませんでした。
その夜、舞の元へ刑事が訪れ、高山と玲子が「山村貞子」の死体を発見したことを告げられます。
さらに30年もの間井戸の中で生き続けた貞子の苦しみと怨念を想像し、恐怖で愕然とするのでした。
【承】リング2 のあらすじ②
調査を続ける舞と岡崎は、玲子の姪である智子が死んだときに一緒にいた友人の倉橋雅美が、精神病院に入院していることを突き止め病院に向かいます。
雅美は口がきけなくなっており、テレビに対して異常なまでの恐怖心を持っていました。
偶然にも高山の大学時代の同期で、雅美の担当医でもある川尻医師は超能力も研究しており、ある写真を見せます。
それは雅美がカルテのために撮影したものでしたが霊的なものが写り込んでおり、川尻医師はそれを、念写だと言いました。
直後に舞たちは病院内を歩いている雅美と遭遇します。
雅美がテレビに近づくと映像が乱れ、突然井戸が出現しました。
その場にいた患者たちはパニックになり、雅美は怯えたように「助けて」と舞に手を伸ばします。
そこで陽一の幻影が口にしていたのも「助けて」だったのだと気づくのでした。
その後、舞は町で玲子と陽一に出くわしました。
陽一もまた雅美と同じように口がきけなくなっていました。
話を聞こうとした舞でしたが、玲子が拒否反応を示したため、また陽一に会いに来ると告げ別れます。
一方、岡崎の元には「呪いのビデオ」を取材していた女子高生・沢口香苗が訪れていました。
香苗は呪いのビデオテープを持っており、ずっと見れなかったがついに見てしまったと話します。
絶対にビデオを見てとお願いする香苗に、岡崎は必ず見ると約束し、テープを引き出しにしまいました。
【転】リング2 のあらすじ③
川尻医師は、ビデオに雅美の恐怖を念写し、恐怖の開放をするという実験を行っていました。
しかしそこに映し出されたのは「呪いのビデオ」の映像で、舞は急いでテレビとビデオを破壊し、なんとか見ることは防げました。
香苗からビデオを預かっている岡崎はそれが本物だと知り、「ちゃんと見たよ」と香苗に連絡をいれます。
しかし実際には見ていません。
その後香苗は怖ろしい死に顔で亡くなっているのが発見されました。
怖ろしくなった舞と岡崎は、玲子と陽一の居場所を警察に教えてしまいます。
玲子は連行され事情聴取を受けることになってしまい、舞は陽一にテレパシーで「来ちゃダメ」と伝えます。
逃げ出す陽一は追ってきた警察官を見えない力で投げ飛ばしますが、飛び出した玲子はトラックにはねられ死んでしまいました。
陽一が追ってきた刑事を睨みつけると、刑事は苦しそうにもがき苦しみます。
とっさに舞は陽一を抑え、連れ出します。
岡崎は香苗の取材テープを編集していました。
しかし編集作業に反して、ビデオの中の香苗がおかしな行動をとりだします。
怨嗟の表情で岡崎を睨みつけ、それを目の当たりにした岡崎は恐怖で絶叫しました。
その後舞は全てを終わらせるため、伊豆大島へ渡ることを決意します。
【結】リング2 のあらすじ④
貞子の遺体を引き受けた敬は漁船で帰路についている途中、貞子の遺体を海に還すために棺を海に沈めました。
山村荘に陽一を置いて洞窟へ向かった舞は、そこで敬に会い、貞子の生い立ちを聞きます。
貞子は洞窟で産まれており、伊熊平八郎が父親であるかどうかはよくわからないとのことでした。
旅館に戻った舞は追ってきた川尻医師から、陽一が貞子の霊を呼び起こす最強の霊媒師かもしれないと告げられ、貞子の念を開放するために実験を行うよう説得されます。
プール一杯の水に陽一が呼び出した貞子の念を入れるという手筈でしたが、貞子の力は想像以上に強大でそこは恐怖で支配されてしまいます。
そしてプールの底から棺が浮かび上がり、敬は全てを終わらせよう、と自ら水へ身を投じました。
さらに舞たちも全員水に吸い込まれていきます。
気が付くと舞と陽一は井戸の中にいました。
竜司の幻影に導かれ陽一を抱えて必死でよじ登ろうとしますが、底から貞子が現れ、後を追いかけます。
そして貞子は「なんであなただけ助かるの」と言い、むなしく底へと落ちていきました。
なんとか脱出した舞と陽一はプールサイドに戻っていました。
川尻医師と敬は溺死しました。
「もう怖くない」という陽一に、舞は「まだ、少し怖いかな。」
と告げるのでした。
一方、香苗のビデオを見て発狂した岡崎は精神病院に入院していました。
看護師が写真を撮ると、そこには何かが写り込んでおり、岡崎が後ろを振り返ると、恨みがこもった笑顔でたたずむ香苗の姿があるのでした。
リング2 を観た感想
大ヒットした前作の雰囲気はそのままに、さらに貞子の恐怖がパワーアップしているように感じられました。
井戸と貞子の最恐セットは何度見ても怖いです。
ぞくぞくと寒気がする怖さは、前作からしっかり継承されています。
井戸に突き落とされ殺された怨念、無念さはすさまじいものですね。
前作で主人公であった松嶋菜々子さんや重要人物の真田広之さんが、今作ではサブキャラながら重要な役で出演しており、ストーリーの幅を広げているなと思いました。
ちょい役ながら深田恭子さんも存在感があり、自分を裏切った男を睨みつけるラストはさすがの目力でした。
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