著者:暁なつめ 2013年10月 に角川スニーカー文庫 から出版
この素晴らしい世界に祝福を! の主要登場人物
佐藤和真(さとうかずま)
子供が好きな優しい性格の持ち主、作中の主人公。
アクア(あくあ)
水の女神、最初に出会うヒロイン。
めぐみん(めぐみん)
冒険者稼業をする時に出会う、主人公とアクアに次ぐ三人目のパーティーメンバー。紅魔族という魔法使い、主に爆裂魔法の使い手。
ダスティネス・フォード・ララティーナ(だすてぃねす・ふぉーど・ららてぃーな)
仲間にはダクネスと呼ばれ、四人目のパーティーメンバーになる。主に盾役であり、クエストの役割は取り柄を生かした防御力を駆使する。
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この素晴らしい世界に祝福を! の簡単なあらすじ
日本生まれの佐藤和真は不慮の事後で亡くなり、天界という死後の場所に行き着きます。
女神と名乗るアクアに自身の死の経緯を伝えられ、二つの選択肢を和真に提案します。
一つは天国でのんびりと暮らす、二つはチートを授けファンタジーな異世界で冒険者として魔王を倒すか、でした。
和真は異世界に行く選択を選び、チートを選ぶことになりますが、女神という力を欲した和真はアクアを選び、アクアと共に異世界に旅立つのでした。
この素晴らしい世界に祝福を! の起承転結
【起】この素晴らしい世界に祝福を! のあらすじ①
転移に巻き込まれたアクアと共に冒険をする和真たちでしたが、お金は無く武器も装備もなく、アクアはこの地の情報を持っていませんでした。
しかし転生場所の風景からゲームに類似している事、ゲーマーだった和真は知恵を使いギルドに行くことになります。
ギルドから冒険者として登録を終える和真は、クエストを受け小銭を稼ぎに赴きますが、討伐クエストを受けていざ、敵が強く死に物狂いで初クエストを達成した和真とアクアは、戦えるだけの力を持つためパーティーメンバーを募集するのでした。
ただ。
駆け出し冒険者の和真たちに売り込む募集条件を提示する事が出来ず、メンバーを募集するのに四苦八苦の日常とアルバイトをする日課を送りながら、魔王を討伐する事を強く悲観するようになり、労働を中心に日夜忙しく異世界で生活をしていたところ。
ある少女がギルドの募集内容を見て、和真たちに訪れました。
少女は紅魔族めぐみんと名乗り、魔法使いの中でも上級魔法の使い手・爆裂魔法・を使える事を知り、和真たちの元に逞しい火力の仲間との出会いを果たすのでした。
【承】この素晴らしい世界に祝福を! のあらすじ②
早速というもの和真たちは、新しく入ったパーティーメンバーの実技試験がてら、紅魔族のめぐみんを率いて討伐クエストを受けました。
相手は巨大なカエル複数匹の対峙であり初クエストの相手、そこで歯が立たなかった敵に対して火力補正となる爆裂魔法をめぐみんが放ちます。
この魔法の力に初クエストとは大幅な手ごたえを感じていた和真は、残りのカエルも容易く討伐しクエストを終える算段でした。
しかし、めぐみんは力尽き地に野垂れこんでしまいます。
それを爆裂魔法を使った反動と説きながら、日に一度しか打てることが出来ない事を知り、慌てながらもめぐみんを担ぐ和真は、命懸けでカエルを討伐しクエストの報酬と引き換えにめぐみんを不合格にすることを告げます。
それが中々にいう事を受け入れてはくれずに、渋々と心変わりの末に和真は、改めてめぐみんをパーティーの一員として採用し、これからの冒険者稼業に継ぐ重要な火力要員の一人になるのでした。
【転】この素晴らしい世界に祝福を! のあらすじ③
柔軟性に難がありつつも、知恵をメインに立ち回る和真と回復担当のアクアに魔法使いのめぐみんを率いてから、クエストでの稼ぎを軸に日を送る生活までに上り詰めていました。
ある日、クエストに最も必要とする盾がないという和真と話し合いをしている時、クルセイダーと名乗るダスティネス・フォード・ララティーナ、通称ダクネスがパーティーメンバーの募集に顔を合わしました。
率先して盾役をしたいという意思が強く、見どころを賞賛しながらも、敵に攻撃が当たらない不器用な特色の持ち主であり、悩んだ末にめぐみんと同じ申し出をする筈が、中々に受け入れてはくれずに二度目となるメンバー採用をした和真たちは、こうして四人のパーティーメンバー、仲間と出会い苦戦を強いつつも知恵と運で数々のクエストを達成し、偉業を達成していく中、その道中に魔王軍の幹部と遭遇しました。
自身をスライムと呼称し詠う幹部は、和真の常識には最弱と判断し率先し対峙を試みますが、この世界でいう最強のモンスターと戦いの中で知りながら返り討ちに合い、危機的状況になる時、仲間たちの助けを受けて尚も死と引き換えに魔王軍幹部を倒すのでした。
【結】この素晴らしい世界に祝福を! のあらすじ④
魔王軍幹部との戦いで命を落とした和真は天界に送られ、二度の死を迎えたことを実感していました。
そこでアクアの代行天使エリスに導かれる和真は、生まれ変わりの提案を提示されます。
日本にもう一度生まれ代わり、ごく普通に生き送れるよう転生をする手筈に迎えられますが、和真が天界にいる間に蘇生術を施していたアクアが戻れるよう肉体を治しエリスに戻ってこれると伝えます。
とはいえ、戦いという辛い生活を送っていた和真には、生まれ変わる選択肢が強く推していますが、仲間との冒険に深い情を持っていた和真は悩んだ末、もう一度異世界に仲間の所に戻る決意を強く固めました。
エリスに告げながらもアクアの強い言い伝えに二度目となる生き返りを果たした和真は、仲間との友情を再確認する機会を得て、絆が深まった仲間たち、アクアとめぐみんとダクネスの三人のこれから先に巻き込まれながらも魔王討伐を志し、冒険者稼業を四人で送っていくのでした。
この素晴らしい世界に祝福を! を読んだ読書感想
この素晴らしい世界に祝福を!は主にコメディを中心に物語が始まります。
本来であれば、転生を受ける主人公には最強の力を授かるか、戦いの中で手に入れていくテンプレの様な要素が全く無く、知恵で解決していく和真に波乱ばかりが襲います。
特に波乱の根幹は仲間が引き起こし和真に降り掛かる、残念なヒロインに囲まれ笑いが絶えない面白い物語に思います。
その中で、笑いに扮し隠れているアクアとめぐみんとダクネスの友情は、何度も読み返していき気が付く事が多く、素晴らしく作り込まれている作品だと感じています。
また、絶えずギャクを入れ込み世界観に入り込みやすく、読み終えた後の満足感があります。
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