監督:クリス・コロンバス 1990年11月に20世紀フォックスから配給
ホーム・アローンの主要登場人物
ケビン(マコーレー・カルキン)
本作の主人公。フランス旅行に置いて行かれ、誰もいない家で一人暮らしを始める。
ハリー(ジョー・ペシ)
泥棒。警官を装って下見をするなど、狡猾に悪事を働く。自慢の金歯をケビンに折られる。
マーブ(ダニエル・スターン)
泥棒。軽率な行動をとることが多く、ハリーによく「マヌケめ!」と叱られている。
マーリー(ロバーツ・ブロッサム)
ケビンの隣人。「シカゴのシャベル殺人鬼」など、悪い噂を立てられている。
ホーム・アローン の簡単なあらすじ
8歳のケビンは家族のクリスマス旅行に取り残されて、一人暮らしをすることになりました。
泥棒にケビン一人だとばれないようにしながら一人暮らしを満喫するケビンですが、ついに家に一人しかいないと知られてしまいます。
ケビンは家にあるものを使って泥棒を撃退する作戦を立て、見事成功。
泥棒を捕まえました。
泥棒が警察に連れていかれるのを見届けたケビンは、旅行から引き返してきた家族たちと熱い抱擁を交わすのでした。
ホーム・アローン の起承転結
【起】ホーム・アローン のあらすじ①
クリスマス休みを利用してのフランスへの旅行前夜、ケビンは親兄弟や親族たちからぞんざいに扱われ、疎外感を感じていました。
窓の外では、老人のマーリーが雪かきをしています。
兄は、彼が「シカゴのシャベル殺人鬼」だと教えます。
マーリーと目が合って、兄弟は悲鳴を上げました。
夕食時、兄にピザを食べられたことに怒って喧嘩をしたケビンは、とうとう屋根裏部屋へと追い出されてしまいます。
屋根裏部屋に向かう途中、ママは警官の客人と話をしました。
警官は空き巣対策のために来たと説明し、家族の旅行の予定を尋ねます。
ケビンと目が合って、警官は金歯を見せて笑いました。
屋根裏部屋に押し込まれて怒りの収まらないケビンは、ママに向かって「こんな家族は一生見たくない!」と言い放ちました。
翌朝、寝坊した家族たちが大慌てで朝の支度をして出発しますが、よその子供を数に入れて子供たちの人数を数えてしまい、その時寝ていたケビンだけが家に取り残されてしまいます。
ケビンは朝起きて、家の中を誰もいなくなっていた家で一人、願いが通じたと大喜びしました。
家の中のものを好きに使える、ケビン一人だけの生活が始まったのです。
【承】ホーム・アローン のあらすじ②
その日の夜、家の外で、2人の泥棒がいやらしい笑みを浮かべていました。
そのうち一人の口の中には、金歯のきらめきが見えます。
警察に扮して下見をした彼らは、ケビンの家に沢山の金品があることを知っていたのです。
一方そのころ、ケビンは山盛りのお菓子を食べながら暴力番組を見たり、階段をソリで滑り降りたりと、一人の時間を満喫していました。
泥棒に気づいたケビンは、玄関の電気をつけることで泥棒を警戒させ、撃退に成功します。
撃退はできたものの、ベッドの下で震えていたケビンは、家の主が恐れることはないと思い立ち、泥棒のいなくなった住宅街を「怖くないぞ!」と叫んで回ります。
そのさなかに除雪中のマーリーに出くわし、悲鳴を上げて逃げ帰るのでした。
翌日、別の家の空き巣に入っていた泥棒たちは、その家に入った留守番電話から、ケビンの家にいるのは一人だけだと知ります。
再び家に忍び込もうとする泥棒たちですが、それを知ったケビンがマネキンを動かしながら大騒ぎをしたため、家族が戻ってきたと勘違いした泥棒たちは再び逃げていきます。
再び一人の生活に戻ったケビンですが、物語冒頭で食べられなかったピザを一人だけで食べながら、一抹の寂しさを感じます。
【転】ホーム・アローン のあらすじ③
その後も泥棒を騙して家から追い払ってきたケビンでしたが、ついに泥棒たちに家に一人しかいないことが知られてしまいました。
彼らが立てた夜中に家に忍び込む計画を聞いてしまい、一人で心細くなったケビンは、イブの街を歩き回りました。
やがて、ケビンは教会にたどり着きます。
クリスマスに向けた練習の讃美歌が響く聖堂にはマーリーが座っていました。
マーリーの「シカゴのシャベル殺人鬼」という噂はでたらめで、実際は優しい老人でした。
彼は孫娘の讃美歌を聞きに来たようですが、息子と不仲なので本番に立ち会うことはできないといいます。
彼は、息子に「お前の顔は二度と見たくない」と言ったことを後悔していると語りました。
老人との会話の中で家族の大切さを悟り、家を泥棒から守り抜く決意を固めたケビンは、決意を宿した瞳で画用紙に書いた「戦闘プラン」を見つめました。
そして、泥棒を撃退するために、「戦闘プラン」の通りに家を飾り付け始めたのでした。
【結】ホーム・アローン のあらすじ④
水を撒いて氷漬けにした玄関や、電熱器で赤熱させたドアノブ、ペンキ濡れの階段。
泥棒たちは家にあるものを使って作られた様々なトラップに苦しめられます。
ケビンは激怒した泥棒たちに捕まりますが、教会で話した老人の助けにより泥棒たちを昏倒させることができたのでした。
泥棒たちが警察に連れていかれるのを見届けたケビンは、コップにミルクをなみなみと注いで一人で祝杯をあげました。
翌日、フランスに行く途中で引き返したママが帰宅します。
ママはケビンを一人で家に置いていったことを謝罪し、ケビンとハグを交わしました。
その後、フランスに行っていた家族たちも、早期便で旅行を切り上げて戻ってきました。
喧嘩別れした兄は数日間とはいえ一人だけで暮らしたケビンをたたえ、二人は和解します。
ふと窓の外を見ると、息子と和解したマーリーが孫娘を抱き上げています。
ケビンを見つけて手を振るマーリーに、ケビンは笑いながら手を振り返すのでした。
ホーム・アローン を観た感想
この映画はコメディー映画ですが、ドラマとしても出来が良いものです。
主人公のケビンは最初、家族を嫌っていましたが、一人で生活する中で家族の大切さ、ありがたさを再確認します。
一方で、ケビンを家に置いてきてしまった母もケビンを案じ、必死に家に戻ろうとする様子が描かれます。
そして、ラストでは二人は厚い抱擁を交わします。
それらの描写がわかりやすく、かつクドくないのがすごく良いです。
かといって、コメディーとして優れてないというわけではありません。
特に面白いのが後半、家に侵入した泥棒を撃退するパートです。
家庭にあったり簡単に購入できるものだけを使って作られたトラップは実に巧妙でワクワクしますし、それに引っかかった泥棒のリアクションが名演技で、思わず声を上げて笑ってしまいます。
ぜひクリスマスに家族と観たい映画です。
コメント