映画「嘘を愛する女」のネタバレ&あらすじと結末を徹底解説|中江和仁

嘘を愛する女

監督:中江和仁 2018年1月に東宝から配給

嘘を愛する女の主要登場人物

川原由加利(長澤まさみ)
キャリアウーマン。桔平と同棲し家事を全てしてもらっている。

小出桔平 偽名(高橋一生)
由加利の恋人。名前や免許証を詐称している。

海原匠(吉田鋼太郎)
探偵事務所を経営している。バツイチ。

木村(DAIGO)
海原の部下でパソコンに詳しい。

嘘を愛する女 の簡単なあらすじ

震災時に桔平に助けてもらった由加利は、桔平が風邪をひいたことをキッカケに同棲しそれから5年が経過しました。

一向に結婚しようとしない桔平を不安に思う由加利です。

ある日突然、桔平がくも膜下出血で倒れてしまい、桔平は全てを詐称していたことを警察から知り、ことの真相を調べたい由加利は探偵事務所を訪ね桔平の過去の調査を依頼します。

嘘を愛する女 の起承転結

【起】嘘を愛する女 のあらすじ①

曖昧な二人の関係

2011年東日本大震災、川原由加利は止まってしまった地下鉄を降り具合が悪くなっていたところ小出桔平に助けてもらいました。

その後二人は同棲をし始め、キャリアウーマンの由加利は忙しく過ごし、桔平が家事をしてくれてます。

桔平は医者でしたが、研究医で仕事も給料もバイト並みに少ないのでした。

二人は上手くいっている様に見えますが、由加利は時々同僚で探偵の叔父がいる綾子と一緒に合コンをしています。

ある日、由加利の母が上京。

由加利は、母に桔平を合わせようとします。

桔平は、返事はしませんでしたが、由加利は待ち合わせ場所と時間を勝手に決めてしまうのでした。

しかし、桔平は顔合わせをすっぽかします。

帰って来ない桔平にイラつく由加利です。

やっと帰って来たと思ったらそれは警察でした。

由加利は、警察から桔平がくも膜下出血で倒れ意識が戻らないと聞かされるのでした。

警察は、桔平の経歴や名前は全て詐称されていて免許証も偽造されたものだと由加利に告げました。

【承】嘘を愛する女 のあらすじ②

存在しない小出桔平

由加利は、パニックになり慌てて桔平の勤め先に乗り込みますが小出桔平という人物は、働いて居ませんでした。

ラチが開かなくなった由加利は、綾子の叔父の探偵事務所に捜査を依頼します。

由加利は、探偵の海原に真相を知っていいことは無いと教えられるも桔平のことを調べてもらうことを決めるのでした。

その後、桔平のストーカーのような女性・心葉を突きとめます。

心葉は桔平を小説家だと思っていました。

桔平は心葉の勤め先のカフェでいつも小説を書いていたからです。

心葉からノートパソコンをロッカーにしまってると聞かされ、由加利はノートパソコンを開くとやはり小説が書かれていました。

それは長い大作でしたが、小説家が書くには稚拙なものです。

しかし、由加利は小説に手がかりがあるのではと思います。

小説には、小さな男の子を持つ三人家族のささやかな幸せな話が書かれていました。

由加利は、桔平の事でいっぱいになり大事な仕事の日に遅刻してしまいます。

そのせいで、大事な役目を綾子に取られ上司からしばらく休めと言われてしまいます。

探偵事務所で働く木村は、小説から灯台がヒントだと掴みます。

心葉と桔平が男女の関係だったと聞かされ由加利は、半分ヤケになり一人で瀬戸内海に向かいました。

【転】嘘を愛する女 のあらすじ③

ロウソクに見える灯台を探して

瀬戸内海で由加利は、桔平とケンカした日の事を思い出します。

働き方で揉め桔平が家を出ると、由加利は慌てて追いかけて将来の話をします。

男の子が欲しいという由加利に対して桔平は自分にはそんな資格はないと言うのでした。

結局、海原も車で瀬戸内に来てくれました。

二人で捜索を続けると小説に出てきたロウソクの様に見える灯台に行きつきます。

その岩場には桔平が以前探していたオモチャの入った缶が隠してありました。

さらに捜索を続けると桔平を知っている漁師に出会います。

その人達は、桔平をトシと呼び7、8年前に漁協で働いていたと教えてくれました。

また、由加利は桔平と出会ったばかりのことを思い出していました。

風邪をひいていた桔平を由加利の部屋で介抱し、そのまま強引に由加利が桔平を家にしばりつけたのでした。

それ以来5年も二人は結婚しないで同棲を続けていました。

トシがどういう人物か調べていくと、由加利は、トシに会えたのでした。

トシは桔平とはなんの関係もなく、よく似ているだけでした。

ただ、トシは震災の前にも広島県警が自分と似た誰かを探してやってきたと教えてくれました。

【結】嘘を愛する女 のあらすじ④

桔平の抱えていた過去

桔平のパソコンの暗唱番号が2010から始まっていることから、海原は木村に暗唱番号の日にちに広島で起きた事件を調べるように頼みます。

やはり、桔平が関与している事件が見つかりました。

由加利は、桔平が本当の事を言えず思い詰めていたのかもと気にします。

桔平の本名は、安田公平という名で医者でした。

由加利と海原は、桔平がかつて住んでいた家に向かい近所の人から話を聞きます。

安田(桔平)は妻と女の子に恵まれて幸せでしたが、医師として忙しく過ごし出張ばかりで家庭を疎かにしていました。

気がつかないうちに妻は育児ノイローゼになり子どもを殺してしまいます。

安田(桔平)が家に戻った時は、事情もわからず錯乱した妻が家を飛び出し追った先で妻はクルマに飛び込み亡くなってしまいました。

小説に鍵のありかまで書かれていたので由加利と海原は、家にあがります。

安田(桔平)は、娘しか居なかったのに小説には息子との日々が綴られていました。

海原は、小説の中に出てくる妻は由加利のことだと気付いたのです。

小説の中に出てくる妻の耳の裏にはホクロがあり、由加利にも同じホクロがあったのでした。

桔平の元に帰った由加利は、目を覚まさない桔平に向かい自分にも隠していた事や気持ちを洗いざらい話して、桔平とまだやりたい事があると泣きます。

時は経って春になり、まだ寝たままの桔平の世話を由加利は続けていました。

すると突然ゆっくり目を覚ます桔平に由加利は「おかえり」と話しかけるのでした。

嘘を愛する女 を観た感想

割りとベタな話だなと最初は感じました。

しかし、詐称してるとわかるまでが淡々と短い所やトシが現れた時の驚きなど中々良かったと思います。

トシが実在するということは、桔平はトシでは無いとすぐにわかるのですが、いろいろ考え過ぎて混乱しました。

そしてもっと驚くたのは実話をモチーフにしている所です。

実際は亡くなってから詐称に気づいたということですが、この映画では理由も明かされその後目覚めて救われる未来があるかなと思えたのでスッキリします。

そして、長澤まさみさん演じる由加利は、真っ直ぐでとても綺麗な女性だと思いました。

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