監督:河瀬直美 2020年10月にキノフィルムズから配給
朝が来るの主要登場人物
栗原佐都子(永作博美)
本作の主人公。朝斗の育ての母。
栗原清和(井浦新)
佐都子の夫。検査で無精子症とわかる。
片倉ひかり(蒔田彩珠)
14歳の時彼氏の子を妊娠、出産。
浅見静恵(浅田美代子)
養子縁組制度を仲介するベビーバトンの代表
朝が来る の簡単なあらすじ
子どもが出来ない佐都子と清和夫妻と子どもを育てることが出来ないひかりはベビーバトンという養子縁組を仲介し、子どもを受け渡しました。
ひかりは、まだ中学生で子どもの父親は大好きな彼氏です。
二人は愛しあっていましたが、ひかりに子どもが出来たとわかると別れてしまいます。
家に居場所が無くなり家出したひかりは、騙されて借金の保証人になってしまい…。
朝が来る の起承転結
【起】朝が来る のあらすじ①
佐都子は、朝斗の通う幼稚園から連絡が入り、ジャングルジムから朝斗が友達を押してケガをさせたと言われます。
しかし、朝斗は押してないといい、幼稚園側は目撃しておらず、悪意なく朝斗が触れたのかも知れないと考えます。
佐都子は、ケガをした子に連絡するとその母親から慰謝料やスイミングの月謝代を請求されますが、朝斗はやってないと言ってると伝えるのでした。
朝斗を信じる佐都子ですが、心の奥底では疑ってもいました。
佐都子と清和は仲の良い夫婦でしたが、子どもに恵まれず不妊治療を開始することにします。
検査をすることにより不妊の原因は、清和の無精子症によるものだとわかりました。
清和は佐都子の子どもを欲しい気持ちをくみ、離婚という選択肢を持っていて欲しいと言います。
しかし、佐都子は清和を愛していたので、その考えは無いと答えるのでした。
清和は子どもを作るために、精子を精巣から切り出す顕微授精を始めます。
そのために北海道まで行かなくてはならなくて、ある日飛行機が欠航したことをキッカケに二人は不妊治療を辞めました。
その後、佐都子と清和はベビーバトンという子どもが欲しい夫婦と子どもを育てられない母を仲介してくれる施設の存在をテレビで知り、その制度を利用することにしました。
赤ちゃんが産まれ朝斗と名付け、朝斗の産みの親に感謝を告げます。
朝斗の産みの親のひかりはまだ中学生で、泣きながら子どもを託すのでした。
その後、ジャングルジムから落ちた子が自分から落ちたと白状し、朝斗の潔白が証明されます。
その子と朝斗は仲直りし動物園に行くことになりました。
【承】朝が来る のあらすじ②
佐都子が電話に出ると、朝斗の産みの親・ひかりから電話が入り、朝斗を返して欲しいそれが出来ないならお金を下さいとそれも出来なければ学校に朝斗が養子だと言いふらすと脅迫されます。
佐都子はひかりと一度会うことを約束しました。
しかし、家に現れたひかりは金髪頭で別人のようで、ひかりと名乗る人物は電話で朝斗の学校といいましたが、朝斗はまだ幼稚園生なのです。
佐都子は、ひかりは間違えるような人では無かったと言い佐都子は「あなたは誰ですか?」と尋ねます。
ひかりは中学生の時、カッコよくて人気者の巧から告白され付き合うことになります。
ひかりの家は両親が口うるさくて、携帯もリビングでしか出来ず、時には勝手に暗証番号をロックしてしまうような横暴さがありました。
ひかりは巧をどんどん好きになりずっと一緒だと約束し、愛し合います。
ひかりはまだ初潮を迎えて居ませんが妊娠してしまいました。
そのせいで妊娠に気がつかず、中絶出来る周期を過ぎてしまったのです。
それを知った巧は泣きながらひかりに謝り、ひかりから離れてしまいます。
ひかりの両親は、ひかりの気持ちを聞くこともせず、学校には肺炎の治療をすると言いベビーバトンで子どもを産ませることにしました。
【転】朝が来る のあらすじ③
ベビーバトンは広島の海の近くにあり、代表の浅見はとても優しくてひかりに安産になるよう散歩を勧めてくれて、ひかりは両親はそんなことを言ってくれなくてったので感動します。
妊婦の先輩に風俗で働き誰の子かわからない妊娠をしてベビーバトンにきたコノミがいました。
コノミは明るい性格で、落ち込んでるひかりを明るい気分にさせてくれます。
出産が近づいたひかりはお腹の赤ちゃんのちびたんと海を見て「一緒に見たこと忘れない」と話しかけるのでした。
産後、ひかりは佐都子と清和夫婦にちびたんと手紙を渡しました。
ひかりは、割り切れず以前のように戻れなくなってしまいました。
親からは迷惑な娘扱いされ、ひかりは家に居場所がなくなって行き、家出します。
ひかりはベビーバトンの浅見に会いに広島に行き、ここで働かせて下さいと頭を下げました。
しかし、浅見は病気になりベビーバトンをしまうというのでした。
ひかりは浅見が出かけた時、片付け途中の段ボールに入っている書類を目にします。
【結】朝が来る のあらすじ④
ひかりは家に帰らず、住み込みで新聞配達をします。
その同室者トモカは、ベビーバトンで仲良くなったコノミに似ていてひかりは心を許してしまいまうのでした。
しかし、コノミはひかりのハンコを勝手に押し、ひかりは借金の保証人にされてしまいます。
理不尽な請求にどうしょうもなくなりますが、新聞配達のオーナーが恋人が予兆なく自殺した過去をひかりに話して、何かあるなら話して欲しいと泣いて頼みます。
ひかりはヤミ金からの借金を返済し、行方不明になりました。
警察が佐都子の家を訪ねてきたことにより、あの少女がひかりだとわかります。
さらにひかりがら朝斗を産んだ時にもらった手紙を読み返すと、書いて消した文字があることに気がつき、鉛筆で浮かび上がらせると「なかったことにしないで」と書いてありました。
佐都子はひかりを探し、気持ちに気付けず謝ります。
そして、ひかりに朝斗を会わせると朝斗はひかりに「会いたかった」と言うのでした。
朝が来る を観た感想
ミステリーでありますが、ドキュメンタリー風のヒューマンドラマといった方がしっくりくる映画です。
とくにひかりのパートは、ノンフィクションを見ているようなそんな気分になり胸が痛みます。
説明が少なく多分こうなのだろうというシーンが多いため、誰かと一緒に見てたしかめたくなる映画です。
広島の朝の海の映像が、出産できる奇跡を表すような神秘的に映りました。
佐都子は懐深い女性なので、きっと今後は時々朝斗と会わせてくれると思いたいです。
新聞配達のオーナーに借りたであろうお金も返済し、これからのひかりが朝斗の手本になれるように更生できるといいなと思います。
エンドロールの後まで会話が続いていることを見逃さすに見て欲しいです。
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